俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

金魚

2019-07-31 | 俳句・夏・動物




一匹を挙つて追うて金魚かな




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金魚は鮒を観賞用に改良したもの。







室町時代末期に中国から日本に伝えられたとされている。







その後、日本で品種改良が重ねられ、和金、蘭鋳、出目金

など様々な新品種が生まれた。







観賞用としては、金魚玉から金魚鉢に変わり、さらに水槽へ

と変化した。







数多くの金魚がいた。

ある一匹の金魚が動くと、そのあとをほかの金魚が挙って

追っていた。






金魚田のホースの水を跨ぎけり




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竹煮草

2019-07-30 | 俳句・夏・植物




束の間の日差しありけり竹煮草




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ケシ科の大型多年草。

本州から九州の日当たりのよい場所、特に山野の荒地など

に自生する。







盛夏の頃、茎の上部に大きな円錐花序を出し、白色や

帯紅色の小花を多数つける。







名の由来は、茎が中空であるところが竹に似ているから

など、諸説がある。







曇り空が続いていたが、雲が切れて束の間の日差しが

あった。

竹煮草にも日が当たった。






風欲しき昼下りなり竹煮草




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夏の川

2019-07-29 | 俳句・夏・地理




苔の橋より覗きたる夏の川




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夏の川は様々な表情を見せる。







梅雨の長雨で水嵩の増した川、盛夏に水量が減り河原が

広々となった川、渓谷を涼しく流れる川、子供たちが水遊び

をしている小川と、趣は様々である。







北茨城の山の中の夏の川は底が見えるくらい澄んでいた。







岩の間を抜けてくる水は白い飛沫を上げ、涼し気な音を

立てていた。







苔のむした橋の欄干から夏の川をのぞき込んだ。

川は岩魚でもいるかのように澄んでいた。






神籬(ひもろぎ)の前を音立て夏の川




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森林浴

2019-07-28 | 俳句・夏・人事




社への道の森林浴なりし




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夏に清浄な空気にひたり、精神的なやすらぎを得るために、

森林内に入ることをいう。







1928年、ソ連のトーキンが、樹木は細菌などの微生物を

抑える力をもつ科学物質、フィトンチッドを発散すると

述べたが、森林浴はこれに接する健康法。







海水浴、日光浴になぞらえていう。







北茨城市の山奥にある花園神社を訪れた。

近くに人家もなく、山にかこまれて、訪れる人がいるの

だろうかと思うような神社だが、795年創建の由緒ある

神社であった。







山の中の神社へ行く道は森林に囲まれていて、正に

森林浴であった。






森林浴耳を澄ませば鳥の声




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蒲の穂

2019-07-27 | 俳句・夏・植物




蒲の穂の立ちたる池を半周す




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ガマ科の大型多年草。







夏、茎上部に蒲の穂といわれる蝋燭形の花穂をつけ、

緑褐色の雌花穂の上に、黄色の雄花穂が続く。







雌花は熟すとほぐれて綿のような種子を飛ばす。

これが蒲の穂綿である。







花粉は穂黄(ほおう)といい、漢方薬として利尿、止血に

用いられる。







褐色の蒲の穂が幾つか立っていた。

蒲の穂を見ながら、その池を半周した。






蒲の穂を数へても詮なかりけり




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