俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

青蜜柑

2019-09-30 | 俳句・秋・植物




郵便を出しに歩きて青蜜柑




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まだ未熟な蜜柑で、皮は濃い緑色である。







「蜜柑」は冬の季語で、冬に最も色づく。







十月になると、わずかに色づいた露地栽培叢生種が出回る。







郵便物を持ってポストに向かって歩いていると、ある家の

塀の上に見事な青蜜柑が生っていた。

朝日を受けて、その緑は濃かった。






高々と青空にあり青蜜柑




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2019-09-29 | 俳句・秋・植物




倒るるもありし稲田に佇みぬ




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イネ科の一年草。

熱帯アジア原産。







日本での稲作は縄文時代末期に始まったといわれる。







水稲と陸稲があり、日本の主流は水稲で、そのほとんどは

籾が丸くて短い日本型である。







季語で「稲」という場合は、青田の稲ではなく、穂が垂れて

黄金色に輝く秋の稲をいう。







稲田があり、その中には大風が吹いたのか倒れた稲も

あった。

暫く佇んで見ていた。






城跡を下りて来れば稲穂かな




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釣船草

2019-09-28 | 俳句・秋・植物




釣船草湿地の道の明るくて




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ツリフネソウ科の一年草。







山中の湿地に自生する。







秋、上方の葉腋から花柄を出し、紅紫色の舟形の花を

数個吊り下げる。







湿地に釣船草が群れて咲いていた。

湿地の中の道は晴れて明るかった。






目の高さ釣船草に合はせけり




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秋刀魚

2019-09-27 | 俳句・秋・動物




あはれとも細き秋刀魚の目の青く




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サンマ科の海産魚。

刀に似て細長く、背は蒼黒色、原は銀白色。

八月頃北海道近海、九月頃金華山沖、十月頃関東沖と

北から南へ回遊する。

秋刀魚は大衆的な魚として秋の代表的な味覚であったが、

最近は漁獲高が激減し、高級魚のような存在になっている。

今年の秋刀魚を買ったが、小振りで細く、それでも目が青く、

哀れという感じがした。






秋刀魚焼く立ち止ること厭はずに




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2019-09-26 | 俳句・秋・植物




茸生ふ雑木林の道の脇




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大形の菌類の俗称。







食用部分は胞子を作るための子実体である。







古くは「たけ」「くさびら」と呼ばれ、「きのこ」が季語になった

のは江戸末期からと言われている。







茸には猛毒のものもあり、それを見分けるのは難しい。







雑木林の中の道を歩いていると、道の両側に何種類もの

茸が生えていた。






茸山を下るる男の背負ひ籠かな




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