俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒釣(かんづり)

2009-01-31 | 俳句・冬・人事


寒釣に日の傾いてきたりけり

寒中の魚釣りをいう。冬季の魚は池や川の底にひそみ、釣るのは難しい。池の周りに釣人達が何人か並んで釣っていた。じっと水面を見ているもの、退屈そうに伸びをするもの、仲間と楽しそうに話しているものなど、同じ釣人でもさまざまである。ただ、誰も魚を釣り上げていないのは共通していた。

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寒釣の銜え煙草に動きあり


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冬鷺

2009-01-30 | 俳句・冬・動物


一瞬にして冬鷺の餌を得たり

冬に見られる鷺。白鷺の多くは南方へ渡って冬を越すが、渡りそびれて日本に残っているものもいる。それを「残る鷺」という。小鷺が浅い小流れにいた。狙いをつけたと思った瞬間、あっという間に魚を嘴に挟んでいた。冬になってもその俊敏さは変わらなかった。

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五位鷺

一つ枝を動かずにをり冬の鷺


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寒林

2009-01-29 | 俳句・冬・植物


整然と寒林の影ありにけり

寒々とした冬の林をいう。寒林は「冬木立」とは違い、広がりとぴんと張り詰めた寒さがある。日の傾いた頃寒林に入ると、木々の長い影が整然と並ぶように横たわっていた。明るい林の中を、木の影を踏みながら縫うように歩いた。

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立ち眩む寒林の槍見上ぐれば


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寒雀

2009-01-28 | 俳句・冬・動物


枝にきて一羽も鳴かず寒雀

寒中に見かける雀。冬は寒いので、羽毛をふくらませていることが多い。そのため、「ふくら雀」ともいう。雀は最も身近にいる鳥だが、人にはなつかず、近づくとすぐに飛び去る。刈り込まれた枝や三宝柑のてっぺんに次々と寒雀がやってきた。止まると、皆じっとして鳴かずにいるのが不思議だった。

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寒雀枝にイタリア料理店


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仏手柑(ぶしゅかん)

2009-01-27 | 俳句・冬・植物


奇異な目といふは仏手柑見る目なり

ミカン科シトロン類の変種で奇形果。鑑賞用か盆栽用。果実の底が指状に裂けているところからこの名がついた。果肉は食用には適さないが、砂糖漬けにして食すこともある。写真で見て知ってはいたが、実物を見たのは初めて。実に変わっていて、見る人は皆奇異な目をしていた。

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仏手柑のちよきをしてゐる昼下り


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コメント (2)
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