俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

日脚伸ぶ

2023-01-31 | 俳句・冬・時候

 

 

日脚伸ぶ足に合ひたるスニーカー

 

 

 

 

 

 

冬至が過ぎて、昼の時間が少しずつ伸びていくことをいう。

 

 

 

 

 

 

その伸び方は畳の一目ずつともいわれるほど遅々たるものである。

 

 

 

 

 

 

だが、一月も半ばを過ぎると、日が伸びたなあと感じるようになる。

確実に春が近づいている喜びがただよう。

 

 

 

 

 

 

散策のスニーカーは足にぴったりと合っている。

そのスニーカーで歩くたび、日が伸びたなあと感じられる。

 

 

 

 

 

すれ違ふ中学生ら日脚伸ぶ

 

 

 

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寒暮

2023-01-30 | 俳句・冬・時候

 

 

川沿ひを歩いてきたる寒暮かな

 

 

 

 

 

 

寒々とした冬の夕暮をいう。

 

 

 

 

 

 

日が落ちるとともに急に冷え込み、家々に灯がともる。

 

 

 

 

 

 

「寒暮」は「冬の暮」とほとんど同義だが、硬質な言葉の響きが、より一層孤愁を誘う。

 

 

 

 

 

 

川沿いを歩いてきた。

すると、あっという間に暮れ、寒暮となった。

 

 

 

 

 

太白の光る寒暮となりにけり

 

 

 

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枯芙蓉

2023-01-29 | 俳句・冬・植物

 

 

夕月の昇つてゐたり枯芙蓉

 

 

 

 

 

 

芙蓉はアオイ科の落葉低木。

 

 

 

 

 

 

冬に大きな葉をすっかり落とし、枝先に毛に覆われた実が乾いて枯れる。

 

 

 

 

 

 

この何とも言えない侘しさも冬の風趣として、生け花の花材にされることもある。

 

 

 

 

 

 

夕方、上弦の月が昇っていた。

その下に枯芙蓉が見られた。

 

 

 

 

 

芙蓉枯れ夕暮れ迫る川堤

 

 

 

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枯木

2023-01-28 | 俳句・冬・植物

 

 

燃えさうに夕日のかかる枯木かな

 

 

 

 

 

 

落葉樹が冬に落葉し尽くしたものをいい、枯死した木ではない。

 

 

 

 

 

 

「枯欅」「枯銀杏」などと木の名を付していうこともある。

 

 

 

 

 

 

「枯枝」「枯木立」「枯木道」「枯木宿」「枯木星」などともいう。

 

 

 

 

 

 

枯木に夕日がかかっていた。

枯木はそのまま燃えそうに見えた。

 

 

 

 

 

まつ直ぐに明日を見てをり枯木道

 

 

 

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枯芝

2023-01-27 | 俳句・冬・植物

 

 

枯芝を犬と走れば愉しからむ

 

 

 

 

 

 

冬になって枯れた庭の芝生や野の芝草のことをいう。

 

 

 

 

 

 

一面薄茶色になった芝は、晴れて日がいっぱいに当たると暖かそうに見え、曇りの日にはいかにも寒々とした感じになる。

 

 

 

 

 

 

枯芝に降りた椋鳥や鶫が土中の虫を啄んでいることもある。

 

 

 

 

 

 

枯芝を犬と走っている人がいた。

それを見て、枯芝を犬と走ったら愉しいだろうなあと思った。

 

 

 

 

 

枯芝の中のジョギングコースかな

 

 

 

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