俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の川

2012-04-30 | 俳句・春・地理


子供らの岩跳びゆけり春の川

春の川は雪解けや春雨などで水量を増し、伸びやかに豊かに流れる。槇尾の西明寺へ通じる朱色の指月橋から春の川を見下ろすと、子供たちがやってきて岩を跳び移って遊んでいた。遅い山国の春を楽しんでいるようであった。

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指月橋


槇尾山西明寺





岩あれば白き流れや春の川


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コメント (2)
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落椿

2012-04-29 | 俳句・春・植物


山水の流れに浮けり落椿

椿は、落花するときは花びらが散るのではなく、花全体がぽとりと落ちる。従って、椿の落花は木の下に円を描くように溜まっている。高山寺のゆるい階段の参道脇には、山からの水が清らかに流れていた。その水の溜まったところに真っ赤な落椿がじっと浮いていた。

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参道をひとり登れば落椿


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春の朝

2012-04-28 | 俳句・春・時候


寺山に鳥鳴いてをり春の朝

春暁の一刻が過ぎ、すっかり明るくなった時分をいう。京都の栂尾山高山寺に行った。山道のような裏参道から登ると、四阿や物置の屋根に苔がびっしりと生えていて、京都らしい趣があった。しばらく登ると、きれいな声で鳥が鳴いていた。深山幽谷の風情があり、気持ちのよい春の朝であった。

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高山寺金堂





走り根の苔に日差しや春の朝


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春雨

2012-04-27 | 俳句・春・天文

渋谷ヒカリエ8階から

春雨の駅を眼下のビルにをり

春に降る雨というだけでなく、静かでしっとりとした情緒がただよう。渋谷へ所用で出かけたついでに、昨日開業したばかりの渋谷ヒカリエに行ってみた。平日にも関わらず、エスカレーターはほぼ満員の状況。地上34階、地下4階の高層複合施設で、ファッションや飲食店など約200店舗が入っている。それほど広くはないので、連休中は身動きができないほど混雑するのではないかと予想される。8階の窓から外を眺めると、しっとりとした春雨が降っていた。(「続きを読む」に渋谷ヒカリエの写真を載せておきました。)

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渋谷ヒカリエ



ダヴィンチの絵を観てきたり春の雨


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松の花

2012-04-26 | 俳句・春・植物


けふも背に旅のザックや松の花

マツ科の常緑高木。雌雄同株で、四~五月頃、新枝の先端に雌花が咲き、その下部に雄花が多数群がって咲く。花という感じはしない。雄花は花粉を飛ばし、雌花は秋に松毬(まつかさ)となる。京都の二条城の前を歩いた。この日も少し重い旅のザックを背負っていた。道沿いの緑の松の中に、すっくと立った花が数多く見られた。

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二条城辺(わた)り歩けり松の花


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