俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

溝蕎麦

2023-10-16 | 俳句・秋・動物

 

 

雲切れて溝蕎麦に差す夕日かな

 

 

 

 

 

 

タデ科の一年草。

水辺や湿地に群生する。

 

 

 

 

 

 

八~十月頃、茎の先端に白、薄紅、淡緑などの細かい花を固まってつける。

今年は暑すぎた所為か、十月になって咲き出した。

 

 

 

 

 

 

葉の形が牛の額に似ているところから、別名「牛の額」ともいう。

 

 

 

 

 

 

川べりに溝蕎麦が群生していた。

曇っていた雲が切れて、溝蕎麦に夕日が差してきた。

 

 

 

 

 

溝蕎麦や少年犬に曳かれゐて

 

 

 

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秋の蝶

2023-09-18 | 俳句・秋・動物

ツマグロヒョウモン(雄)

 

 

川縁の草に執して秋の蝶

 

 

 

モンキチョウ(雌)

 

 

秋に見られるすべての蝶をさしていう。

 

 

 

 

 

 

秋にはせせり蝶や蜆蝶など、地味な蝶が多く目につく。

 

 

 

 

 

 

晩秋になると蝶の数も減り、飛び方も弱々しくなる。

 

 

 

 

 

 

秋の蝶が飛び回っていた。

その蝶は時々川縁の草の花に止まり、執しているように見えた。

 

 

 

モンキチョウ(雌)

 

 

秋蝶の草に隠るることもよし

 

 

 

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燕帰る

2023-08-29 | 俳句・秋・動物

 

 

畑の上を惜しむかに舞ふ帰燕かな

 

 

 

 

 

 

春に渡ってきた燕が、秋に南方へ帰ってゆくことをいう。

 

 

 

 

 

 

秋に、電線や蘆原などに燕の一群が集まっているのを見かける。

これは、南方へ帰る準備なのである。

 

 

 

 

 

 

「燕帰る」等はその燕を見送る気持ちを感じさせる季語である。

燕の群れがいつの間にかいなくなると、淋しく感じられる。

 

 

 

 

 

 

数羽の燕が畑の上を惜しむかのように舞っていた。

正に帰燕であった。

 

 

 

 

 

電線に胸の白さの秋燕

 

 

 

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蜻蛉

2023-08-27 | 俳句・秋・動物

 

 

夕暮の川を離れぬ蜻蛉かな

 

 

 

 

 

 

トンボ目の昆虫の総称。

大きな複眼の頭部と左右二組計四枚の網模様の翅のつく細長い胴、腹部を持つ昆虫。

 

 

 

 

 

 

夏から秋遅くまで様々な種類が見られる。

 

 

 

 

 

 

成虫、幼虫ともに肉食で他の昆虫を捕食する。

日本の古称「あきつしま」は蜻蛉の古名「あきつ」に因む。

 

 

 

 

 

 

夕方の川には蜻蛉が沢山群れをなして飛んでいた。

そして、川から離れる様子はなかった。

 

 

 

 

 

我が回りまはる蜻蛉や畑道

 

 

 

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秋の蟬

2023-08-16 | 俳句・秋・動物

みんみん蟬

 

 

秋蟬の声の強きが哀れなり

 

 

 

油蟬

 

 

 

立秋を過ぎても鳴く蟬のことで、特定の種類をさすものではない。

 

 

 

油蟬

 

 

 

法師蟬や蜩は秋になって鳴くので秋の蟬とされているが、夏から引き続き鳴く油蟬やみんみん蟬などもまだ多い。

 

 

 

にいにい蝉

 

 

 

秋の蟬は季節を感じ取るのか、澄んだ響きのある声で鳴く。

 

 

 

みんみん蟬

 

 

 

秋の蟬は鳴き方が淋し気になると言われているが、まだ秋になったばかりなので、最後の力を振り絞るかのように大きな声で鳴いていた。

それがかえって哀れであった。

 

 

 

法師蟬

 

 

文人の兼好が好き法師蟬

 

 

 

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