俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

二月尽

2010-02-28 | 俳句・春・時候


打たせ湯に肩打たせをり二月尽

二月最後の日。寒かった日々が終わり、これからは暖かくなるなあという期待が込められている。クアハウスで遊んだ。滝のように落ちる打たせ湯に肩や背中を打たせた。二月は早いもので、今日で終わりだなあと感慨深かった。

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停泊の小船二艘や二月尽


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木(こ)の芽

2010-02-27 | 俳句・春・植物


「初恋」を聴いてゐたりし木の芽かな

春に芽吹く木々の芽の総称。葉芽や花芽を一括して「木の芽」という。萌黄色、浅黄色、緑色、濃緑色など、種類や時期により千差万別。白木蓮の木が花芽をたくさんつけていた。たまたま石川啄木の「初恋」の歌を聴きながら木の芽を見上げていた。

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青空に木の芽挙(こぞ)りてゐたりけり


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牡丹の芽(2)

2010-02-26 | 俳句・春・植物


日の差せば赤深まりぬ牡丹の芽

牡丹の芽は、寒さのまだ残るうちに麗らかな日和が続くと、燃えるようにして出てくる。わずかに出た牡丹の芽があった。曇っている時はくすんだ色をして目立たないが、日が差すと俄に燃えるような深い赤が点る。初春の植物の生命力をそこに見た。

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生き役といふ言葉あり牡丹の芽


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紅梅(4)

2010-02-25 | 俳句・春・植物


紅梅に微風てふ風佇(たたず)めば

紅梅という紅を散らした一樹があった。バックの青空に映え、昼の日差しを浴び、そこだけあでやかな空間を作っていた。立ちあがった枝に咲く紅梅は、着飾った女性の凛とした趣があり、なかなかに美しいものであった。

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紅梅や恋せよ乙女とは今も


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白梅

2010-02-24 | 俳句・春・植物


日の透ける白梅や空青くして

少し暖かくなったかと思うと、寒い日が何日も続いたりして、梅の花も少しずつ開いてくる。白梅は気品と香りがあり、昔から日本人に好まれて、詩歌や絵画の対象となってきた。逆光に見る白梅は、花びらに光が通り、輝いているように見えた。青空に映えて一層美しかった。

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白梅といふも仄かな紅差せり


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