俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

枝垂桜

2012-03-31 | 俳句・春・植物


鯉泳ぐ池へと枝垂桜かな

江戸彼岸の園芸品種。樹齢が長く、大木となる。枝が八方に垂れ優美であるため、社寺庭園に植えられることが多い。三月下旬から四月上旬に淡紅色の花を枝一面につける。更に初花を求めて静岡県の三島大社へと回った。こちらは暖かいので、案の定枝垂桜が咲いていた。参拝者も多く、皆花を愛でていた。

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滝なせる逆光の糸桜かな


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初花

2012-03-30 | 俳句・春・植物


久遠寺へ行く坂道や初桜

山梨県にある身延山久遠寺へ枝垂桜を見に行ってきた。午前四時三十分に駐車場から坂道を上り、久遠寺に着くと、まだ星が輝いていた。枝垂桜はやはり固い蕾で、開花まで数日を要することが見て取れた。境内は梅の花が満開であった。五時三十分に僧侶が知恩院の鐘撞きのような恰好で鐘を撞いた。すると、早くも信者の一団が団扇太鼓をたたき、経を唱えながら参拝にやって来た。そのあと、僧侶達が列をなし、経を唱えながら本堂へ入って行った。坂道を下り、橋のところへ来ると枝垂桜がわずかに咲き始めていた。ようやく初花に出合えたのであった。(「続きを読む」に写真を沢山載せておきましたので、ぜひご覧ください。)

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初花や川音高き身延川


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梅見

2012-03-29 | 俳句・春・人事


遅れたる見頃の梅見とはなりぬ

梅の花を愛でること。ただし、古来よりただ見るだけでなく、その香気が賞美されてきた。水戸や熱海などの梅の名所では観梅客で賑わう。例年なら関東では三月上旬頃が見頃だが、今年は冬が長かった所為で今が見頃となっている。人のほとんどいない梅林で、様々な種類の梅を堪能した。

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一時の雲晴れてきし梅見かな


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雪割草

2012-03-28 | 俳句・春・植物


屈み見る雪割草といふ花を

キンポウゲ科の多年草。山地の樹下などに自生。古くから観賞用に栽培。三~四月、茎の先端に花を一つつける。花色は、白、淡紅、淡紅紫色、紅紫色、青紫色などがある。残雪を割って咲くのでこの名がある。標準和名は州浜草。同族で葉の先が尖るものを三角草(みすみそう)という。どちらも雪割草とするのが一般的。雪割草を初めて見た。小さくて可憐。足元に咲くので、どうしても屈み見ることになる。

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飛び飛びに雪割草や山の日を


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土佐水木

2012-03-27 | 俳句・春・植物


木の下に薄日となりし土佐水木

マンサク科の落葉低木。ミズキ科ではない。三~四月、葉に先立って淡黄色の花を穂状に垂らす。庭木などに利用。高知県の山地に自生することからこの名がある。木の陰になったところに土佐水木が沢山花を垂らしていた。薄日となった花の黄色が優しかった。

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土佐水木振れば鈴の音聞えむや


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