俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

大晦日

2008-12-31 | 俳句・冬・時候


晴渡る畑や雑木や大晦日

「つごもり」は「月隠(つきごもり)」の略で、陰暦でひと月の最終の日をいう。大晦日は十二月の最終の日、陽歴では十二月三十一日、つまり一年の最後の日をいう。一年の締めくくりの日として静かに一年を振り返り、新しい年を迎える準備をする。よく晴れた一枚空のもと、畑も雑木林も静かに年を送ろうとしているようだった。

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大年の農夫動けり畑の隅


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小晦日(こつごもり)

2008-12-30 | 俳句・冬・時候


畑には人影もなし小晦日

大晦日の前日、十二月三十日をいう。今年もあと一日になったなあといった感慨をもよおす日。広々とした畑は新年を迎えるべく静かに整っていた。農夫は一人も姿が見えなかった。

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歩ききし疎林の夕日小晦日


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欅枯る

2008-12-29 | 俳句・冬・植物


枯欅仰ぎて闘志湧かせけり

「名の木枯る」という季語があるが、一般にひと目で何の木とわかる木が葉を落ちつくした姿をいう。実際には「櫟枯る」「桜枯る」などと具体的に木の名を入れて詠むことが多い。欅もその一つで、空に向かって扇状に枝が分かれるので、冬の枯木が最も美しいといえる。大きな枯欅を見上げていると、自然とやる気が湧いてきた。

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枯欅旭に樹肌耀かす


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2008-12-28 | 俳句・冬・植物


抜けさうな蕪(かぶら)の並ぶ亭午かな

アブラナ科の一年生又は二年生根菜。原産地は南欧。日本の古名は「すすな」で、古代から食されている。根の表皮の色は白、紅、赤紫、黄などがある。聖護院蕪菁(しょうごいんかぶら)は大きくて有名。この千枚漬は京都の名産の一つ。蕪は漬物のほか煮物にしても美味しい。真昼の日が当たる蕪畑の蕪は、すぐにでも抜けそうなほど成長していた。

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蕪汁(かぶらじる)京の七味を少し振り


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万両

2008-12-27 | 俳句・冬・植物


万両や猫の歩ける谷戸の道

ヤブコウジ科の常緑低木。超楕円形の厚い葉の下に深紅の実が生る。千両とともに冬枯れの山野や庭園にアクセントをつけている。万両の色づく谷戸で日向ぼこをしていた猫が、人の気配を察したのかのそりと歩きだした。実の少ない素朴な万両がいとおしかった。

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万両や卒寿のひとに文書きて


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