俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

蒲公英の絮

2016-04-30 | 俳句・春・植物




蒲公英の絮全きに跪く



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キク科の多年草。

道端や土手などに自生する。

三~五月頃、黄色まれに白色の頭花を花茎に一つつける。







開花後実を結び、白い冠毛を生じ、風に乗って飛んでゆく。

これを「蒲公英の絮」と呼ぶ。







完全に球形でまだ損なわれていない蒲公英の絮があった。

その前に跪いてしげしげと眺めた。






たんぽぽの絮飛びとびに夕日かな



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春の暮

2016-04-29 | 俳句・春・時候




歩きたる京の山並み春の暮



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春の夕暮時をいう。







日が暮れるのが遅くなり、駘蕩とした気分が漂う。







ホテルに着いて部屋の窓から眺めると、一日歩いた京の山

並みが暮れようとしていた。

春の夕暮のほんわりとした気分があった。






求めたる竹の栞や春の暮



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満天星(どうだん)の花

2016-04-28 | 俳句・春・植物




満天星や陶の狸の親子ゐて



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ツツジ科の落葉低木。

房総半島、伊豆半島以西の山野に自生するが、庭木や生

垣として栽培もされる。







四月頃、新葉とともに枝先から壺状の小さな白い花を多数

つける。







満天星躑躅が白い可憐な花をつけていた。

近くになぜか陶製の狸の親子が大福帳を提げて立っていた。

親狸が子狸を連れているのが微笑ましかった。






満天星の白の仄かに暮れてきぬ



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山吹(2)

2016-04-27 | 俳句・春・植物




山吹や点り初めたる常夜燈



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山吹は、山の谷間で枝が風に揺れ動くさまから「山振」と呼

ばれたのが語源とされている。







京都の松尾大社(まつのおたいしゃ)に夕方詣でた。

赤い大鳥居の上部に乾びた枝が垂れ下がっていたが、これ

は「脇勧請(わきかんじょう)」と呼ばれるもので、鳥居の原始

形式を示すものという。

十二の榊の束があり、月々の農作物の出来具合を占ったと

いう。







山門をくぐると小流れがあり、その両側に八重山吹が奥まで

連なって咲き乱れていた。







境内にはほとんど人の姿は見られなかった。

ただ少女が一人、しゃもじの形をした絵馬に恋の願い事を真

剣な表情で書いていた。







次第に暗くなってきたので、常夜燈が点り始めた。

近くの八重山吹が一層艶やかさを増した。






絵馬に書く少女の願ひ濃山吹



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芝桜

2016-04-26 | 俳句・春・植物




川音に沿ひ御社へ芝桜



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ハナシノブ科の多年草。

北アメリカ原産。

花壇や石垣などに栽培される。

四~五月、桜に似た小花を多数つける。

桃色のほか、白、空色、藤色などがある。







川沿いの道を川音を聞きながら松尾大社へと歩いた。

その道端に芝桜が夕日を受けて咲いていた。






芝桜旅のザックを軽くして



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