俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

炎天

2023-07-31 | 俳句・春・天文

 

 

風受けてをり炎天の川堤

 

 

 

 

 

 

真夏の灼けつくような空をいう。

 

 

 

 

 

 

外に出ると鳥も飛ばず、猫も歩かず、歩く人もほとんどいない。

 

 

 

 

 

 

照りつける太陽に、やりきれない暑さである。

 

 

 

 

 

 

炎天のもと川堤を歩いた。

だが、風があり、まだ歩くことができた。

 

 

 

 

 

炎天下昼餉のために出でにけり

 

 

 

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土用鰻

2023-07-30 | 俳句・夏・人事

 

 

恙なく生きゐて土用鰻かな

 

 

 

 

 

 

夏の土用丑の日に食べる鰻をいう。

一年中で最も暑い時期で、その時期に夏ばて防止のために食する。

一説によると、平賀源内が鰻屋から宣伝を頼まれ、丑の日の鰻は薬になると看板に書いたことに由来するとされる。

 

 

 

 

 

ふつくらと御飯炊けたり鰻の日

 

 

 

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青蘆

2023-07-29 | 俳句・夏・植物

 

 

青蘆を渡る風音よかりけり

 

 

 

 

 

 

イネ科の大型多年草。

夏に蘆の葉が青々と茂っているのをいう。

 

 

 

 

 

 

春に芽を出した蘆は、芒に似た細く鋭い葉をつけ、夏には二メートルほど成長する。

沼や川辺に群生する。

 

 

 

 

 

 

青蘆が風に一斉に揺れるさまや水に映る様子は、いかにも夏らしく涼し気である。

 

 

 

 

 

 

青蘆を風が吹き渡っていた。

その葉の擦れ合う風音がよかった。

 

 

 

 

 

青蘆や晴れし川面に影落とし

 

 

 

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涼し

2023-07-28 | 俳句・夏・時候

練馬区立牧野記念庭園

 

 

歩を入れば牧野庭園涼しかり

 

 

 

 

 

 

夏の暑さの中にあってこそ感じられる涼気をいう。

 

 

 

牧野富太郎博士胸像(手前は寿衛子笹)

 

 

 

暑いさなかに吹き渡って行く風や流れる水、木陰などに涼しさを覚える。

涼しさは皮膚で感じるだけでなく、風鈴や氷を削る音、金魚などから耳や目で感じる涼しさもある。

 

 

 

繇條書屋(ようじょうしょおく)

 

 

 

俳句では暑さの中のかすかな涼しさを捉えて夏を表現する。

 

 

 

 

 

 

暑い日に、練馬区にある牧野記念庭園を訪れた。

中に一歩入ると涼しさを感じた。

 

 

 

記念館

 

 

涼しさや植物図見て庭に出て

 

 

 

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2023-07-27 | 俳句・夏・動物

 

 

川中の岩に鵜のゐて動かざる

 

 

 

 

 

 

ウ科の水鳥の総称。

 

 

 

 

 

 

首は細長く、全身が黒色の羽毛に覆われている。

嘴の先は曲がり、水かきがあり、潜水が巧みで、魚を捕らえる。

 

 

 

 

 

 

川鵜、海鵜、姫鵜などがある。

長良川の鵜飼には海鵜が使われている。

 

 

 

 

 

 

川中の岩に鵜が止まって、流れを見ながらじっとして動かなかった。

 

 

 

 

 

夕空を黙して翔る川鵜かな

 

 

 

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