晩春や悟りの窓は円き窓
源光庵(京都市北区)
春を三分した初春、仲春、晩春の三番目のこと。
源光庵本堂
二十四節気の清明(四月五日頃)から立夏(五月五日頃)の前日まで、陽暦の四月に相当する。
四月も半ばを過ぎると、春もそろそろ終りという気分が強くなる。
源光庵本堂内の血天井
「春深し」は桜の季節を過ぎると、風物の様子にどことなく春も盛りを過ぎたと感じられる頃のことをいう。
写真は、伏見桃山城の遺構であり、慶長五年七月(1600年)徳川家康の忠臣・鳥居彦右衛門元忠一党千八百余人が、石田三成の軍勢と交戦したが、武運拙く討死し、残る三百八十余人が自刃して相果てたときの恨跡。(源光庵のリーフレットより)
源光庵の円形の窓は「悟りの窓」といい、角形の窓は「迷いの窓」という。
それぞれ円型は大宇宙を表現し、角型は人間の生老病死の四苦八苦を表しているという。
窓の景色からは晩春が感じられた。
春深し足跡残る血天井