川の上の胡桃を仰ぐばかりなり
クルミ科の落葉高木。
日本に自生するのは鬼胡桃一種のみ。
山野の川沿いに生える。
秋に実が熟し、「胡桃」といえばその実をさす。
実はほぼ球形で、中に先がとがり、深い皺のある硬い殻がある。
割ると室房に分かれて白い子葉の肉があり、栄養価が高くて美味。
姫胡桃や沢胡桃などの変種があるが、食べられるのは鬼胡桃と姫胡桃。
ほとんど川に突き出した上に胡桃が生っていた。
どれも手には届かず、ただ仰いでいるばかりであった。
老夫婦堤に胡桃拾ひをり