箱根の温泉は、さらっとして透明だとずっと思ってきましたが、にごり湯もあるのですね!
昨月のことになりますが、箱根の萬岳楼という旅館に泊まりました。
ここの常連さんから勧められたのがきっかけです。
肌のつるつる感じからいったら、先日行った長野の龍峡亭には一歩及ばずですが、ユニークさからいったら今回の萬岳楼のお湯はすごいです。
何せ、湯の花が浴槽から掬えるくらいなんです!硫黄成分は相当濃いであろうに、お湯のあたりはやわらかく、よくあたたまります。一泊で5~6回つかりました。普段それほど温泉ラブではない夫はにごり湯が気に入ったらしく、それ以上入ったかも。
なかでも、日の出を待ちながら入ったのがとてもすがすがしい気分でした。部屋に内湯までついているので、先に内湯にはいってから外に出ればそれほど寒くありません。共同貸切湯も2ヶ所あります。
部屋にはマッサージチェアがあり、お風呂のあとは極楽、極楽。
お食事もおいしかったです。食事の前に食前酒ではなく甘味(杏と小豆)がでました。
↓氷の上のおつくり。大根のきれいな細工。プロの技です。絶品のトロの下の大根はちょっと煮てあって芸がこまやか。ひらめ、生タコ、ボタン海老も新鮮です。
他にかぶら蒸しや百合根のすり流しなどおいしくいただきました。
雲丹豆腐、柚子のシャーベットはじめ何品かに合成着色料と思われる激しい色が使ってあって、それが着色料の苦手な私たちにはきつかったです。マカロンの色みたいに鮮やかでした。これを自然な色だったら食欲ももっと沸くのにと残念に思いました。味じたいはとてもおいしい食事でした。
オーナー一家がサービスを担当しているのではと思われるのですが、
マナーや対応においては驚くこともありました
(何事もなければ逆に気楽にすごせて良かったという印象になるとは思います)。
あと、清掃の度合いや、虫食いの羽織などはじめ管理があまり行き届いていない印象でした。本館のほうが広々しているそうですが、新館に泊まればいいのかも。
おそらく商売っ気がないのだろうと思います。部屋の冷蔵庫はサービスの水ペットボトル以外空、ルームサービスのメニューもなし、というのは客が持込するのを前提にしているのでしょうか。そのほうが双方ラクでいいですね。
お部屋に案内された際のお茶淹れもなく、お菓子(多くの旅館では同じものをフロントで販売し、その宣伝も兼ねる)も置いてありませんので当然好きなものを持ち込んでよいということでしょう。
「箱根だから”ちもと”の湯もちかな?」とちょっと期待していましたが、津弥栗を持っていっていたのでそれでお茶を飲みました。
こちらにいらっしゃる方はお好きな飲み物やお菓子を持って行かれるとよいと思います。
ロマンティックな癒しを、という向きにはものたりないかもしれません。おそらく「日経おとなのOFF」には掲載されないでしょう。しかしながら箱根にしてはリーズナブルな価格ですし、「とにかくお食事やお湯を楽しもう!」という質実剛健派にはお勧めです。目先を変えた「女子会」にいかがですか?
次は、お昼に行ったお蕎麦屋さん「椿山荘」のご紹介です。
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↓「日経おとなのOFF」は、昔は毎号、バブリーな旅行かグルメものばかりでしたが、今は仏閣特集、名画特集など文化にシフトしているようですね。