私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

「・・・・いささか心の濁りもうすらぐと見えしかど・・・」

2011-06-15 12:24:51 | Weblog

 昨日も3・11の余震でしょうか東北地方に地震があったと報じられていました。もう3カ月たっているのにです。考えてみれば大地震の後の余震は3カ月ぐらいで総てが終息するという事はないらしいのです。
 あの方丈記にも有ります。
 「・・・そのなごり、しばしば絶えず。よのつね驚くほどの地震(ない)二三十度震らぬ日ななし。・・・・・・・おほかた、そのなごり三月ばかりや侍りけん」(22段)

 3ヶ月余震が続くのが昔から普通だったのです。
 まあ、それは兎に角として、次の「23段」で鴨長明が書いています。
 
 「地震にちいて、そげえになごう かかんでもええものお。ええかげんに しとけえよ」と、又、メール氏からのお小言を頂戴するのは明らかですが、「そげんことをいわれんで もうちょびっと きいてつかあせえ」と、書き続けます。

 「・・・・・・なお、此の度はしかずとぞ。すなはち、人みなあぢきなき事をのべて、いささか心の濁りもうすらぐと見えしかど、月日かさなり、年経にし後は、ことばにかけて言ひ出づる人だになし」

 地震直後には、だれもが、どうにもならないこの世の無常を語り、中には、それを天罰だという表現で持って語り、人々からゴーゴーの非難に合うと、慌てて訂正をしたお偉いさんもあったようですが、いささか、人間が持つ欲望が少しは薄らいだかのように思われたのですがが、それが3カ月の経過すると、次第に、そんなことを言葉にする人も少なくなったように思えるのですが。
 さて、今年の日本の夏は一体どう動くでしょうかね。また、昨日報道されたイタリアの原発世論調査の結果が世界の人民にどう影響を与えるでしょうか。フランスは、ロシアは、中国は、そして日本は。1年、2年後、
いや10年後はには、どう変化していくことでしょうか。やっぱり、「元の濁りの田沼が恋しい」とばかりに、泥鰌が田の中を跳ね廻りましょうかね。

 今後、「喉元過ぎれば」の言葉が、どう世の中を、蠢くでしょうかね。