私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

これで地震の終わったかと思った瞬間です。

2011-06-08 18:36:47 | Weblog

 千楯先生、まだまだ文政の大地震の記録を記しています。
 
 十八日の集中豪雨を終止符として、此の度の地震は終息したかに思えたのですが、ところが、自然なんて物はそんなに生半可なものではありません。十九日から雨も止み、二十日から二十三日までは晴れと記しています。人々の暮らしも一段落したのでしょう「やれやれ」と安どの様子が「晴」という字の中から伺う事が出来ます。
 しかし、一応終息したと思われていた余震が、それも相当大きなのが、二十三日に三度斗あったのだそうです。

 「今日昼夜三度斗地震。此之度地震は戌亥の方より辰巳の方へ向け震ひし様也」
 と。
 これは、今回の地震の震へが戌亥、北西方向から辰巳、東南方向に向けてであったと、千楯先生は説明しています。
 「ちょっと待ってくれ。千楯先生よ。地震のゆれの方向が、果たして、このように北西から南東へと震れたと分かるものでしょうか」
 と、云う素朴な疑問が湧いてきます。左右にゆれるのか上下にゆれるのかぐらいは分かると思いますが。どの方角に揺れが走ったか、その方向までは分からないのだ普通ではないかと、私は思うのですが。
 でも、千楯先生、誰もがそんな疑問を持つだろうと予想していたのでしょうか。「諸人の説同如斯」と、御丁寧に付けたしておられます。そこらに居合わせた総ての人々が異口同音に「そう言っていた」と。
 竜巻かなんかですと、その方向性までがはっきりと分かるのが普通ですが、地震でも分かるものですかね?????断層が地表を通っていたのでしょうか。

 なお、「諸人の説同如斯」ですが、<しょじんのせつ かくのごとくおなじ>と、読むのではないかと思います。例の漢文先生、また、近ごろ、少々体の具合が悪く床に伏せっていると聞いて、尋ねるのを遠慮しましたので、こんな読み方でいいのかどうかは定かではありません。これでいいでしょうか。誰か教えてくれませんか。