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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

南欧風

2021年11月24日 | 学校
ここは第1農場。ご存知、果樹園です。
農場に入ると真っ先に目に飛び込んでくるのが
このオレンジ色の壁をした倉庫です。
見た感じではわかりにくいのですが2階建てです。
というか屋根裏にも広い収納スペースがある、ちょっとのっぽな建物なのです。
まるで南ヨーロッパ、地中海沿岸の建物のように見えるから不思議です。
実はこの建物、10年ほど前はよくある薄いクリーム色でした。
ところがある出来事によって塗り替えられたのです。
それが馬淵川の洪水。岩手県で降った大雨が
下流の青森県三戸町や南部町などで氾濫したのです。
この第1農場は低い位置にあるので、どんどん水かさが増え
なんとこの建物ももう少しで完全に水没する寸前までいきました。
水は翌日にはひきましたが、泥だらけ。
数日すると悪臭が漂ってきます。石灰をまいて消毒しましたが、
壁も色が剥げてきました。そんなことから
このようにオレンジ色に再塗装されたのです。
それにしてもこの壁の色は誰が決めたのでしょう。
青森県?それとも名農?ちょっと気になります。

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We are REDS

2021年11月23日 | 環境システム科
ここは環境システム科が誇る植物育苗室。
別の大型水耕温室には温度を設定できる棚状の育苗装置が備えられていますが
ここは小さな個室ながら部屋全体が育苗室なので使いやすいと評判です。
さらにご覧のように光の波長も自由に制御できます。
そんなことで学校設定科目「起業チャレンジ」だけではなく
課題研究でも利用されている人気の小部屋なのです。
現在はフローラハンターズと同じ環境システム科の
養液栽培研究班がイチゴの育苗に利用しているようです。
そこに突然現れたのはフローラハンターズ。
彼は本拠地の馴化温室でトマトの実験を始めましたが、
ここでも行おうと部屋の片隅に栽培装置を持ち込んだのです。
この場所は温度も光も制御されているまさに植物工場。
つまりここで育ったトマトを基準にして
馴化温室で栽培しているトマトと比較するのが目的です。
それにしてもピンクががった赤い光が鮮やか。
イチゴもトマトも光合成がどんどん進みそうです。
さて今日は彼らが考案した新しい水耕栽培技術を
科学技術のアイデアコンテストで披露します。
大会はオンライン。この実験室にPCを持ち込んで行う予定です。
どんな評価を受けるのか楽しみです。
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園芸科学科フローラの功績 1

2021年11月23日 | 園芸科学科
園芸科学科の閉科式に伴い、
草花班だった頃のフローラの活動を紹介してきましたが今日で最終回。
そこで園芸科学科時代のフローラが残した功績について紹介します。
これはポスター発表をしている2011年の女子メンバー。
発表している内容はマイクロバブルによる除塩研究です。
東日本大震災がショックだったメンバーは、
サクラソウの救出と同時進行で除塩研究に取り組みます。
するとマイクロバブルが効率よく除塩できるという思いがけない成果を手にし
青森県八戸市沿岸の保育園や岩手県山田町で除塩活動に取り組みました。
専門家ならもっといいアイデアがあるかもしれない。
そう思ったフローラは、その年の土壌肥料学会で成果を披露します。
これがさらに発展して青少年水大賞に応募することになるのですが
ここで取り上げたい功績は、そこではありません。
功績は、このポスター発表という文化を名農にもたらしたことです。
当時、高校ではSSHでしか行っていなかった発表スタイルを
名農に持ち込んだフローラ。それに応えて農業クラブも
翌年から校内でポスター発表会を企画します。
その後、ポスター発表は生徒の力を育てるという噂が広がり
他校から見学者が来校。今では県内の全農業高校で
ポスター発表会が行われるようになりました。
これが園芸科学科時代のフローラの功績のひとつ。
元気で怖いもの知らずの女子メンバーのおかげです。
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園芸科学科フローラの功績 2

2021年11月23日 | 園芸科学科
子供たちにインタビューしているのは園芸科学科時代のフローラ。
名農には現在、地元の小中学生対象に開催している
食と環境のコンクール「アグリチャレンジ」というイベントがあります。
実はこのイベントを初めて企画実現させたのがフローラたちなのです。
秋になると全国各地のコンクールに参加しては楽しんでいた当時の彼ら。
この楽しさを地元の子供たちに伝えたいと考え、
当時の校長先生の後押しもあって、すべて一任され立ち上げました。
小中学校への案内文書の発送、作品の受付と整理、授賞式の進行と運営、
さらに副賞の調達配布まですべてメンバーが行いました。
確か最初は副賞にかかるお金さえも
フローラがいただいた賞金を当てていたのですからびっくりです。
また現在はなくなってしまいましたが
「アグリサイエンス」というイベントも行っていました。
これは中学生なら何年生も参加できるという農学実験に特化した体験入学。
たくさんの先生方にお願いし、野菜、果樹、加工、環境、風力発電コンペなどの
体験学習を通して子供たちに丸一日農学の魅力を知ってもらうという企画でした。
こちらの文書案内、受付、案内、受講証の製作、開閉会式の運営なども
すべて園芸科学科のフローラが担当。遠くは岩手県や青森市の中学生も
参加するなど、みんなで楽しく名農を盛り上げたものです。
アグリチャレンジ、アグリサイエンスという有意義な教育イベントを
高校生が企画運営するというユニークな取り組みが評価され
のちに教育の甲子園と呼ばれる時事通信社の教育奨励賞を受賞。
受賞された他県の校長先生と肩を並べて
フローラの代表が東京で行われた表彰式に出席しました。
これらすべて園芸科学科時代のフローラが生み出した教育遺産なのです。
昨日、無事閉科式を終えた園芸科学科。
残り数ヶ月ですが、最後まで名農を牽引してくれるはずです。
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被災地でボランティア

2021年11月22日 | 園芸科学科
現在でこそ環境システム科に所属し、
毎年環境研究に精を出しているフローラハンターズですが
そもそもは園芸科学科の草花班出身。
移籍した後も、よく支援していただいていました。
今日の午後は、そんな実家でもある園芸科学科の閉科式。
とうとう帰る場所がなくなってしまいます。
そんなことで園芸科学科時代の思い出を昨日から紹介しています。
ここは岩手県山田町の仮設住宅。草花班だったフローラは
名農のボランティアチームの一員として花を使ったボランティアをしていました。
学校としてのメイン活動は地域の方や地元の高校生と一緒にプランターに花を植え
元気になってもらおうというものでしたが、フローラだけは常に別行動。
震災直後は花を植えるのではなく、塩害を起こしている花壇を
マイクロバブルで除塩し、植えられる状態に復元する活動を実施しました。
これは2013年頃。この時は仮設住宅の皆さんに
鉢植えのサンパチェンスを届けました。しかし単なる鉢植えではありません。
理化学研究所の協力で室内に花を飾っても徒長しない工夫を加えているのです。
サンパチェンスが部屋で明るく咲いている。多くの人は気づきませんが、
花壇用の花が室内で咲いているのは、実はとんでもない風景なのです。
思いやりに先端技術をこっそり添えて届ける活動に皆さん大喜びされました。
まさに園芸科学科草花班という活動をしていた頃の話です。
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