たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

事業連携の妙 <古民家 観光の目玉に・・湯浅町が業者と協定>を読んで

2017-07-01 | 企業活動 コンプライアンス 公正取引

170701 事業連携の妙 <古民家 観光の目玉に・・湯浅町が業者と協定>を読んで

 

今朝の天候は変幻自在というか、これぞ自然の妙の一つと思えるほど変化に富んでいました。いつものように早朝、夜明け前に薄明の中、雨が降っているかなと外をのぞき込むように見ていますと、薄雲が広がる中に、見事な虹がかかっていました。久しぶりです。一番感動したのは熱帯だったか、忘れてしまいましたが、豪雨の後とても見事な鮮やかさでしたが、今日のはぼんやりといった感じでしたね。

 

それでも小雨というか止みそうな感じで、少し晴れ間も見え隠れしていて、それではと久しぶりに草刈りをしました。小さな庭ですので、すぐに終わってしまいます。枯山水?にした気分の砂利を敷き詰めた小庭にも少し草が生えてきていましたが、石を何段か重ねていますので、簡単に抜けます。

 

明日はまた新しい花の苗を植えようと、買ってきていた堆肥を、土壌生物の生息しそうもない貧相な土を掘って混ぜました。それでも前に堆肥を混ぜたところで、小さなミミズが出てきたのを見て、少しは土壌生態系が形成されつつあるかなと期待したりしています。

 

のんびりそんなことをしていたら、ザッと雨が降ってきました。昨夜も結構降ったようですが、この辺の農家にとって慈雨ですね。これは今日は雨模様かなと思いながら、普段は窓を開けたまま、出かけることが多いのですが、きちんと閉めてでました。ところが、花の苗を買いに行く途中から、空がどんどん青空になり、真夏の太陽がかっという感じで照ってきました。いつもはのんびり花選びをするのですが、その暑さでさっさと選んで買い物を済ませました。

 

午後は契約書を何本か作成したりしていたら、もう530分です。今日のテーマが見つからない。どうするか、その日によってセンサーが過敏になったり(だからといって脳の働きがよくなるわけでもありませんが)、ぼっとしてどんな記事やウェブ情報にも反応しないこともあり、今日もそんな感じです。

 

とはいえ千日ブログの「お勤め」?的な気分はしっかり心のどこかにあるので、今日のお題もなんとか決めました。

 

毎日和歌山版で<古民家観光の目玉に 景観も維持、ホテルやカフェに再生へ 湯浅町が業者と協定>という記事が掲載されていました。

 

古民家再生とか景観維持とかは、とくに目新しいことでもありませんし、利用方法としてのホテル、カフェもある意味では多くの先達がやってきたことです。ただ興味を抱いたのは、<町が業者と協定>という部分、しかもメンバーが<古民家再生を手掛ける一般社団法人「ノオト」>というのが関わるのは当然ですが、湯浅町に加えて紀陽銀行も参加しているところに、注目したのです。

 

湯浅町は和歌山県人や近畿圏の人なら、<しょうゆ発祥の地>としてよく知られた町。でその<湯浅町には、醸造蔵などの落ち着いた街並みが残り、町中心部が国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に指定されている。ただ、住人の高齢化に伴い、将来的な景観維持が課題となっている。>当然ながら、空き家問題もあります。

 

<このため三者は、官民一体で古民家再生に乗り出すことにした。協定に基づき、ノオトは湯浅町で地元の若手経営者らと街づくり会社を設立、古民家や空き家の所有者に改修を働きかけ、利用を希望するホテルやカフェなどの運営事業者と所有者を仲介する。紀陽銀行は所有者や事業者に必要な資金を融資する。町は古民家を生かしたまちづくり計画を策定して改修を後押しするとともに、取り組みについて住民に周知を図る。>

 

ノオトのホームページを覗くと、なかなか手広く地道に、そして最近流行の地域ICTも取り入れて活動しているようですね。湯浅町としてもいい連携相手と見いだしたのではないでしょうか。湯浅町のホームページを覗くと、外国人向けにも考えたデザイン・動画を配置していて、町の公式ホームページとしてはなかなかやるなという感じです。

 

当然、湯浅町の地元の人たちも歴史と伝統を活かすことについて相当意識が高いことがうかがえ得ます。ただ、それを具体的にどう活かすかは、これからでしょうか。そのノウハウはノオトが篠山市で実績をあげてきているので、湯浅町にあった新たな展開を期待したいですね。それにはホテル・カフェは一要素となるとしても、より創造的な利用方法を見いだして欲しいですね。

 

そこに金融機関である紀陽銀行が加わっているのがユニークなところではないでしょうか。いま金融機関は金融商品の多様化、競争激化で、マネーを中心とする増大にいろいろ競い合っているようにも見えますが、城南信用金庫のように脱原発宣言を打ち出すといった社会的活動も期待されている中、この紀陽銀行の取り組みは評価されてよいと思います。

 

さて紀陽銀行のホームページを見ると、ちゃんと630日付けでこの包括連携協定についてプレスリリースしていて、その概要もダウンロードできます。

 

「和歌山県湯浅町の歴史的資源を活用した地域活性化に向けた包括連携協定」の締結について>のタイトルで、その概要を記載して、積極的な事業支援をうたっています。

 

こういった連携の輪がどんどん広がり、古民家や空き家問題、歴史的伝統的価値を見直すいい機会になることを期待しています。それは湯浅町の中ではもちろんですが、各地で連携といった改まった方式もいいですし、もっと気軽にさまざまな共同活動をする仕組みをつくるきっかけになるといいのですが。

 

いまある状況は、気持ち次第で変わるのだという、それが多くの人に楽しみや喜びを与えたり、なにげなく生活してきた土地、空気、環境が長い歴史の中で培われたものだとかの意識を楽しめるといいのですが。

 

私は30年近くまちづくりといったものに関わりを持ってきましたが、最初の頃、耳にした言葉がなにかの拍子で繰り返し自分の心に訴えてくるんです。それはまちや、自然を守ろうと取り組んでいると、いろいろ勉強して守るべき価値の重要性とか、その歴史の重みとかを学ぶことができ、初めてその魅力に気づかせてもらうことばかりで、自分の生きているまちや自然を大事に思うようになったといった話だったように思うのです。

 

さてちょうど一時間となりました。この辺で今日は終わりにします。