たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

AIで変わる医療事情 <ITで遠隔禁煙治療>を読みながら

2019-03-08 | 健康に生きるとは

190308 AIで変わる医療事情 <ITで遠隔禁煙治療>を読みながら

 

嗜好というものはきっと人にとって自由を満喫することを感じる重要な一つでしょう。その個人の自由について、社会、さらには国家があれこれいう、そのうえ制限するとなると、本来はとんでもないことになるでしょう。

 

たとえば飲酒や喫煙は典型例でしょうか。未成年者に限って禁止する、未成年者飲酒禁止法や未成年者喫煙禁酒法があります。大人が選挙権も被選挙もない未成年者を対象にしてつくった不公正?な側面があるというとどうでしょう。まあ未成年者擁護という趣旨といった理由で戦前から支持されてきたのでしょうか。それにしても真に健康上の問題を理解した上で制定されたり、維持されてきたわけではないように思います。

 

WHOの勧告などもあり、1990年代にはタバコの有害性は世界的に認知され、2000年代に入りわが国でもようやく健康増進法の制定、さらに昨年の受動喫煙対策強化の改正などで、今後の規制強化の道が軌道に乗ったようです。

 

喫煙者にとっては、長年の嗜好品を楽しむ機会が制限され、個人の自由を侵されると思われる向きもあろうかと思いますが、その有害性が他人はもちろん自分自身にも及んでいることを理解していただきたいと思うのです。その結果、タバコの害による治療費の増大はすでにアメリカのタバコ訴訟において立証されています。その被害は健康にとどまりませんね。吸着性のある含有物が衣類や室内などにあのタバコ臭を蓄積して、そのクリーニングなどの費用も軽視できないでしょう。

 

まあこんな話をするつもりがなかったのに、つい筆がすべりました。

 

喫煙者にとって今後の社会は結構楽ではない状況になることをいうために、うまく説明できず、こんな話をしてしまいました。実際、喫煙状況は大きく変わってきました。以前は飛行機や電車はもちろん、公共空間ではどこでも喫煙できました。それが嫌煙権運動や訴訟で、事業者が制限するようになり、90年代に入ると公共的な建物での分煙から禁煙に向かい、さらに電車ホームなどの公共空間でも原則禁止となりました。

 

それでも喫煙している人がいます。家の中でも喫煙できない雰囲気が自然に広まり、ベランダや家の外に出て喫煙することが普通になりました。民間事業者でも、相手先を訪問するとき、入る前に吸って会談中はなんとか我慢して、休憩や中断で外で吸うということも自然な光景になったのではないでしょうか。それでもなかなか止められないのがタバコなのでしょう。

 

なぜ止められないのか、止める意思がないからかと思っていましたら、必ずしもそうではないことが今朝の毎日記事<くらしナビ・ライフスタイルITで遠隔禁煙治療(斎藤義彦記者)でわかりました。

 

新しい治療の仕組みが禁煙希望者の希望とマッチして、禁煙の成功例がどんどんでているようです。

 

それはITを利用した遠隔禁煙治療です。

<遠隔禁煙外来」が昨秋から始まっている。離島などを除くと一般的な治療では初の試みだ。厚生労働省が2017年に公認し、大手企業19社の健康保険組合が共同で取りむ。>

 

最初に登場したのは<白尾文也さん(59)>さん。<日産フィナンシャルサービス(千葉市美浜区、約660人)の総務人事部長>です。白尾さんは<20歳から1日10~15本ほど吸い続け、一度も禁煙したことはなかった>のですが、<「健康増進」担当で禁煙を社員に勧めている。>立場から禁煙に挑戦したものの、医師による禁煙治療は時間の関係上、ハードルが高かったでしょう。これはだれもがそうですね。

 

そこでこの遠隔禁煙外来を始めたのです。

意外と簡単だったようです。<昨年11月に行われたスマホを通した医師との初の「面談」は28分。>その後は<最初の面談から5日後に届いた禁煙補助薬の内服を始め、その8日後に禁煙にトライした。2回目のスマホ面談で、「あっけなくやめられました。喫煙所に行く気もなくなった」と言うと、医師は「素晴らしい」と称賛。5分で会話を終わらせた。>

 

<薬の服用は2カ月で終わったが白尾さんは禁煙を継続中だ。「全然吸いたくなくなった。時間も金銭的にも余裕が出た。一度も病院に行かない手軽さが良い」と振り返る。>とうそのようなほんとの話ですね。

 

私は喫煙しませんが、飲酒を一年365日欠かしませんでしたが、ある日体調不調などを理由に禁酒することにしたところ、その後は飲まないでも普通になりました。やればできるのですね。飲むのも自由、飲まないのも自由。喫煙も自由、止めるのも自由でしょうか。自由の意味をどうとらえるかでしょかね。

 

この新制度は、医師法の解釈を緩和したことでスタートしたようです。

<従来、遠隔診療は必ず医師が1回は対面することが義務だった。医師法に「医師は、自ら診察しないで治療をしてはならない」と定められているからだ。しかし、情報技術(IT)を活用した遠隔診療を推進する政府の方針で、厚労省は17年、健康保険組合(保険者)が健康診断の定期実施を確認したうえで医師と面談しない完全遠隔禁煙外来を認める通知を出した。>

 

だいたい医師法の「自ら診察」という点について、直接、会って話さないといけない趣旨に限定して解釈するのはIT時代にそぐわない解釈だったと思います。その意味では厚労省の通知は妥当なものでしょう。

 

その後この遠隔禁煙外来を利用する健保組合が増えていることが紹介されています。

 

ではその成績はというと驚くほどいいのですね。

<遠隔禁煙外来の成功率は8割とされる。自身も別の遠隔禁煙外来で診療する田那村雅子医師は「喫煙者は吸いたい、やめたい両方の気持ちを持つ。やめたいが通院できない人も多く完全遠隔禁煙外来は効果的。ただ、たばこへの心理的依存が重い人は医師が個別に治療すべきだ」と話す。>

 

この成績は、健保組合の従業員であることに関係しているかもしれません。会社内でも喫煙するのが躊躇される状況でしょうし、将来の会社での位置とかも関係して、やめる決意もきっかけがあれば容易にできたのかもしれません。

 

他方で、この完全遠隔禁煙外来は、医師にとっても朗報です。

<メドケアと提携する女性医師(34)は女児(1)を育てながら、主に自宅のパソコンで完全遠隔禁煙外来の診療を行う。白衣を着れば気持ちは切り替わる。予約制で通勤がないのが助かる。子どもの預け先がない土日の予約も多いが、自宅で診療可能だ。「常勤をやめる女性医師は多い。完全遠隔診療ならライフステージに合わせた仕事ができる」と歓迎する。>

 

このような遠隔外来が禁煙治療にとどまらず、さらに拡大することを望みたいですね。

 

そういえば、NHKAI入門で、医療へのAIを扱った番組では、医師の問診票に代替するようなAIアプリが紹介されていました。一定の症状を患者側が入力すると、その症状に応じた可能性のある病気診断を提供するといったものだったと思います。

 

AIの場合膨大なデータを入力しているので、ベテラン医師並みに一定の診断が可能だとしながらも、そもそも疫学的な調査を踏まえたデータなので、人を見ると言うことではないわけです。その点、登場してた現役医師からは、個々の患者さんの家庭環境や生い立ち、社会的背景なども聞きながら、総合的に判断することを行っていると話して、AIとの違いを指摘していました。

 

AI(人工知能)には人間がもっているAI()が必要と言った趣旨の別の記事での指摘もその通りと思うのです。

 

今日はこの辺でおしまい。また明日。

 


受動喫煙と弱者への心遣い <子育て親子 受動喫煙は「第5の虐待」>などを読みながら

2019-01-19 | 健康に生きるとは

190119 受動喫煙と弱者への心遣い <子育て親子 受動喫煙は「第5の虐待」>などを読みながら

 

今日これから出張で明日はブログ休刊日?です。今日もそうしようかと思ったのですが、習慣になっているのか惰性なのか、つい書くことになりました。依存症ではないと思っていますが。

 

ところで、依存症ではない、趣味趣向の問題、個人の人格を尊重すべきと公言することはないかもしれませんが、内心思っている人は少なくないでしょう。中にはいつでもやめれるとのたまう人もいるかもしれません。飲酒やタバコなどです。私もなんどかこのブログで取り上げてきましたが、なかなかご本人はその周囲への影響を理解することができないようです。

 

飲酒の場合、運転したらダメなのが分かっていても辞められない人がいますね。飲酒運転を辞めるというより、飲酒自体を辞めた方がいいと思うのです。飲む前は運転するつもりがなくてもちょっとした用ができたり、緊急の事態が発生したとき困惑するでしょうし、冷静に自分が運転する以外の方法を選択できない可能性がありますね。

 

私自身、最近ではよほどでない限り飲まないことにしています。毎日必ず飲酒して、休肝日のない生活を送っていましたが、ある日決断して?辞めました。飲酒量を減らしていたこともあり、辞めることに特段の弊害というか副作用?というか、なんにもありませんでした。

 

飲酒のどこが悪いのと思う人がいるかもしれません。でも酒に弱い人、子どもなどはそのアルコールの臭いだけで不快感をもつことがあるようです。私は飲酒歴が長いためかそういった不快感はわかりません、でもなんとなくその感じはわかります。まして飲酒運転に限らず飲酒でいわゆる悪酔いで醜態を演じる人は少なくないのですから、辞めたらいいよとまで言いませんが、程よい酒の楽しみ方をしてもらいたいものです。

 

さて本題のタバコの話に移ります。

 

今朝の毎日記事<子育て親子受動喫煙は「第5の虐待」>で、改めて子育て中の親の喫煙を取り上げ、<虐待>と非難的に指摘しています。私も同感です。

 

家庭の中は家族がくつろぐところですね。喫煙者はどうしても喫煙したい。でも家族に受動喫煙の被害を与えたくない。その悩み解消というか、妥協策というか、さまざまな方法がこれまでとられてきたと思います。昔よく言われたホタル族という、マンションベランダで一服とかです。でもこれ近隣からすると迷惑な話です。本人も冬は寒いし夏は暑くて虫に刺されたりで、居心地も悪いですね。

 

室内でなるべく影響のないようにということで、換気扇の下が選ばれることもあるのですね。それで大丈夫とは思わなくても影響が相当低減すると思うのは甘いですね。タバコ病訴訟でニコチンのもつさまざまな有害物質がクローズアップされましたが、その物質の少なくない種類で吸着性が強いことも指摘されています。そんな議論をまつまでもなく、クラブのママさん、ホステスさんに少し聞けば、クリーニング代が大変とのたまうでしょう。どんなきれいで上等の衣服をまとっていても、台無しになるようです。ほとんどの顧客に自分たちも紫煙をまき散らすわけですから、室内の有害物質は衣服に粘着してとれないですね。

 

いやいや、たいていの方は禁煙の室内に入る前に外で一服した後、入るわけですが、その人のはき出す呼吸はもちろん、衣服からも有害物質が漂ってしまうのです。

 

ご本人は配慮していると思っているでしょうが、その影響が残っていることまでは気づかないというのがほとんどではないでしょうか。

 

30年くらい昔でしたか、あるヘビースモーカーの方が資料を持ち込んで検討して欲しいと言われ、その資料を読もうとしたのですが、頭がくらくらして頁を繰ることができませんでした。当時はそういったヘビースモーカーが結構依頼者にもいて、難儀しましたが、環境問題を取り扱っていた時代はさすがに一人もいなかったのはうれしいことでした。

 

と長々と述べましたが、ニコチン恐るべしです。がん細胞のように簡単には死滅しませんね。

 

また記事に戻って、そのニコチン恐るべしについて<埼玉県熊谷市は、市内すべての小学4年生に尿中のニコチン代謝物質(コチニン)の濃度検査を呼びかけ、約9割が検査を受けている。市医師会がまとめたデータ(2016年度)によると、室内の「台所・換気扇・レンジフード付近」で親が喫煙した場合も、子どもの尿の中に残るコチニンの濃度は高くなっていた。>というのですね。

 

その健康被害は子どもの場合申告かもしれません。

<検査をした井埜利博・いのクリニック院長は「どこでたばこを吸っても子どもの受動喫煙被害は避けられない」と話す。井埜院長によると、子どもは受動喫煙により気管支ぜんそくや気管支炎、虫歯、中耳炎のリスクが高まり、せきやたんが出やすくなる。また、乳幼児突然死症候群(SIDS)に至る可能性もあるという。>

 

そういえば私の父もヘビースモーカーで、来客もたいていそうでしたので、家の中は紫煙がもくもくという風景が普通だったように思います。私は気管支ぜんそくなどの病気はなかったように思いますが、子どものころ非常に病弱で不登校に近かったように思います。それに虫歯と中耳炎もひどかったと思います。そんな因果関係があるかどうかは別にして、何らかの影響がアスベストみたいに時限爆弾として体内に残っているのかもしれません。

 

さらにタバコのPM2.5汚染が室内禁煙世帯の子に見られるとのことですが、それは当然ではないかと思います。タバコ病訴訟でも特定できない膨大な微粒物質が含有されていることが分かっています。そのうちPM2.5も量的にかなりを占めていたような記憶です。大気汚染ならぬ室内汚染に晒されている子どもは被害者であり、虐待を受けているとみてよいと思います。むろん親は意識していないでしょうから、故意の虐待ではないですが、客観的にはそう評価されるおそれがあると思うのです。

 

<斎藤麗子・十文字学園女子大教授(小児保健)は「家庭や自動車内での子どもの受動喫煙は虐待として法規制すべきだ」と訴える。>という点は、親の意識改革のためには十分検討に値すると思うのです。

 

いち早く条例化の努力が見られます。

<東京都は「子どもを受動喫煙から守る条例」を昨年4月に施行。学校や公園、小児科などの医療機関だけでなく、家庭内や子どもが同乗している自動車内での子どもの受動喫煙を防止する努力義務を定めた。これに続き、大阪府も「子どもの受動喫煙防止条例」を昨年12月、施行した。>この条例作りを指導したのはこの問題で以前このブログでも取り上げた岡本さん、いま都議になっているのですね、いろいろ頑張っていますね。

 

<岡本光樹都議(弁護士、都民ファーストの会)が17年に発表した条例案には罰則、通報義務、都などによる指導が盛り込まれていたが、削除された。>とのこと、でも啓蒙効果はあるでしょう。

 

さらに<兵庫県では「受動喫煙の防止等に関する条例」の見直しにあたり、公共施設やホテル、映画館などの施設管理者が20歳未満の人や妊婦を「喫煙区域に立ち入らせない」と定めた規定に違反する場合のみ罰則を設ける改正骨子案を昨年末、提示した。>と国が動かないのなら、地域で動き出しましたね。それこそ地方主権でしょうか。

 

また、毎日の115日記事<受動喫煙「NO」 子供や妊婦ら守る 改正健康増進法成立受け福岡でセミナー /福岡>でも、新たな取り組みが始まっていることに新しい流れを感じます。

 

ただ、子どもの受動喫煙だけが問題でないことはもちろんです。高齢者、とくに自宅で家族から介護を受ける高齢者は、タバコが苦手でも、介護してもらっている手前、言い出せないでいる人も少なくないように思います。いや認知症の方だと、そういう意思表示すらできませんね。そうでなくても認知能力が弱ってくると、自分の意思を伝えるのが難しくなりますね。そういうとき、さまざまな弱者の立場で行動する気持ちをもちたいものです。

 

今日はこのへんでおしまい。また明日ではなく、明後日に


年末とインフル <医師も実践、インフル対策>を読みながら

2018-12-28 | 健康に生きるとは

181228 年末とインフル <医師も実践、インフル対策>を読みながら

 

今朝目覚めが早すぎました。最初が3時前、次は4時過ぎ、そして起き上がったのが6時前でした。なんで目覚めが早かったのかと思ったのですが、寒さが影響したのかもしれません。寒いはずです。外気は1度前後でしょう。明るくなって外を見ると、雪がちらほら。おお初雪だと喜んでいたら、もの凄い勢いで降り出しました。降雪も風情があっていいものです。雪国で暮らすとそうはいかないでしょうけど。

 

カルガリーで滞在していたころ、半年近く雪の生活だったように思います。といっても降雪量はさほどでもないので、日本の雪国のように積雪●mといった具合に、雪かきの心配はありません。ただ、マイナス20度、ときに30度になる厳しさは耐えるのは結構きつかったですね。もう一昔以上の前の話です。

 

このすてきな雪景色を見ながら、ふと冬タイヤに替えていなかったことを思いして、しまったと思いました。実はもう少し前に替える予定でしたが、暖かかったのと、仕事が忙しかったのとで、ついついそのままで過ごしたのです。この雪で大勢がタイヤ交換を依頼して、タイヤ屋さんは根絶しているなと不安がよぎりました。私は冬タイヤを預けているので、手元にあればどこか空いているタイヤ屋さんを見つければいいのですが、いつものタイヤ屋さんに連絡したら、案の定混んでいるとのこと、しかも倉庫からもってこないといけないので、明日になり、予約もきかないとのことでした。

 

まあ今日で仕事納めですので、明日のんびり待つかと観念しました。今日も何人か来客と、会議をすまして今事務所に戻ったところです。新聞を広げてもあまり関心を呼ばないニュースばかりでしたので、ふとこの寒さから本日のテーマを選ぶことにしました。

 

だいたい、毎日朝刊記事<くらしナビ・ライフスタイル医師も実践、インフル対策>という見出しで、なんだろうと興味を呼びました。

 

冒頭、<インフルエンザが流行期に入っている。予防に有効なワクチン接種のほかに、どんな対策を取ればいいのか。>とインフルを心配する多くの人にはこの急変した寒さでちょうどよい情報ではないでしょうか。

 

しかも<「池袋大谷クリニック」(東京都豊島区)の院長として1日約70人の患者を診察し、呼吸器内科が専門の大谷義夫医師(55)が勧める実践法とは。>というのですから、プロ中のプロの話ですからね。

 

<最も有効なのが、ワクチンの接種>というのは誰もが知っていることですね。ただ、<65歳以上で34~55%の発病を阻み、82%の死亡を防ぐ効果がある>という研究結果は驚きです。私も対象ですので、対処しないといけないのですが、やっていないので、悪いサンプル結果の一例に挙げられるかもしれません。

 

なぜインフルになるかは感染経路を知る必要があるでしょう。<主な感染経路は、くしゃみやせきを浴びる「飛沫(ひまつ)感染」と、ウイルスが付着したものに触れた手指が口や鼻に運ばれる「接触感染」に大別される。>ということもおおよそ皆さん周知の事実でしょうか。

 

しかも<飛沫感染を防ぐにはマスクが有効だ。>ということも常識でしょうね。しかし、マスクの使い方になると、私たち世代(と一緒くたすると失礼でしょうけど)はまったくお手上げかもしれません。私の子どもはおそらくしっかりこの医師のいうようなことに近いことをやっていたように思いますが、わたしはもったいないという感覚で、悪い誤った使い方の典型例をずっと実践していたようです。

 

エーザイの解説では<▽鼻、口、顎(あご)を覆う▽鼻の部分を押さえてフィットさせ、隙間(すきま)をなくす▽口周りを覆うフィルター部分に触らない▽外す際はフィルター部分の表面に触れないようゴムひもを持つ▽外した後は手を洗う--が正解だ。>ということです。最初の方はおおむね遵守していたかもしれません。しかし、最後の点はやっていなかったですね。ましてや取り換え頻度は最悪レベルですね。大谷医師の場合は職業柄必要性があるのでしょうけど、<クリニックでは1日約20枚を交換し、休日も外出のたびに取り換えている。>というのはちょっと・・・という感じです。それが本当は正しいのかもしれませんが。

 

まだマスクは交換頻度を除き理解できるのですが、接触感染防止策になると、これはあきまへんですね。

 

<接触感染を防ぐには手洗いが基本だ。手のひら、手の甲、指の間から爪の先、手首まで、30秒以上かけてしっかりと。腕時計は外す。>子どもたちはしっかりやっていたと思いますが、私は見事に見本にならない大人でした。

 

ウイルスの持続力を考えることも大事ですね。<衣服や紙、繊維では8時間以内しか生存できないウイルスは、表面が平らな金属やプラスチックでは24~48時間生存する。ウイルス活性は衣服や繊維が15分程度、金属は実に24時間持続する。>しぶとい相手に対処するには、私のようなダメな大人はアウトでしょうね。

 

対策はというと、<大谷さんは、ドアノブや電気のスイッチを可能な限り指で触らず、手首を使うことにしている。スマートフォン、パソコン、電車の手すりやつり革、そして硬貨……。感染ポイントは会社や学校、公共施設をはじめ、どこにでもあふれている。>

 

これはまさに無理難題?!です。ウイルスに強い体力・免疫力を培うことではいけないのですかね(それができているとは思いませんが)。

 

さらに凄いことが求められています。<そして手洗い後に手を拭くのは、できればペーパータオルで。家族間での感染を避けるため、洗面所やトイレのタオルの共有は避けるのが無難だ。>トイレのタオルなんて使えないことになりそうですね。

 

でも次は私でもできますし、やっています(無意識に)。

外出後はうがいが常識でしたが、どうやら変わってきているようです。<インフルエンザ対策について厚生労働省は現在、うがいを推奨していない。>と手洗いはいいけど、うがいは有効ではないようです。他方で、<緑茶を頻繁に飲んでいる。含まれるカテキンに殺菌作用があるからだ。>というのです。大谷医師のように<診察時、7~10分おきに一口飲む。>ほどではないですが、一時間に一杯以上は飲んでいるかもしれません。

 

キノコ類はいいようですが、とりわけマイタケが効果抜群のようです。

 

と書いてきましたが、幸い私は電車に乗る機会も、人混みの中に入ることも最近はほとんどないので、そのこと事態がウイルス感染予防策かなと思っています。そういえば今年は風邪もひかずに過ごすことができました。高齢者となり、それなりに健康維持に気をつけ、加山雄三さんのように80代になっても元気でいられるよう、日々少しの努力くらいはしようかと思っています。

 

まじめなインフル対策実践者ではありませんが、まあほどほどに対応しないと、世の中息苦しくなるかもしれません。

 

さて、今年は仕事納めで、明日から正月休暇ですので、このブログもしばらく休む予定です。もし時間があれば休暇中も書くかもしれませんが、千日ブログを断念しましたので、あえて書き続ける意義もなくなりましたから、いい休暇をとろうかと思っています。

 

ではまた来年まで。


シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

2018-09-30 | 健康に生きるとは

180930 シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

 

台風24号の猛威をニュースで見て、今日は事務所に出かけるとどんな事態に巻き込まれるかもしれないと懸念が先に立ち、自宅にとどまりました。午前中は雨は一滴も降らず風もなく、予報が外れて肩透かしをくった感じです。それでも庭の小道?に積み重ねていて葉っぱが暴風で散乱してはいけないと思い、土を掘って埋めました。それだけでひと汗かくことができました。

 

NHK囲碁トーナメントで清成九段と姜二段との対戦は、老練な清成氏が大石を序盤でとった時点で、これは勝敗が決まったかなと思いきや、初参加の若い姜氏が大逆転?。初めて聞く名前ですし、まだ二段ですが、すごい実力を発揮してくれました。これから注目する棋士の一人かもしれません。韓国籍だったと思いますが、ほんとに囲碁は韓国、中国の棋士が若くて強いですね。日本人棋士は相当差をつけられているようで、頑張ってほしいですね。

 

その後再びTVを見たらNHKで「いとの森の家」という映画を放映していました。先日放映された番組「『樹木希林』を生きる」では、彼女の一年を木寺ディレクターが一人、密着でビデオを回しながら、自分の家族のことを告白しながら、樹木希林さんの生の姿を赤裸々に映し出していました。その内容自体、樹木希林さんの最期まで生きる姿を紡ぎだしていて、いつか取り上げたいと思っています。

 

その木寺氏が最初に樹木希林さんと出会ったのが「いとの森の家」を彼がディレクター?を担当したことからだったそうで、それが放映されていたので、途中から見ました。

福岡の糸島市が舞台でした。それだけで古代ファンみたいな私には伊都国を思い出させてくれます。それはともかく樹木希林さんの演ずる老女(はなさんという名前でしたか)が命の大切さを樹々やさまざまな森の生き物を通して子供たちに伝えるのですね。森の中の一軒家に一人で住み、子供たちにそこを開放して、子供たちにはとても心やすらかに過ごせる場になっていました。そのとても穏やかで優しいはなさんは、なぜか死刑囚のいる刑務所を訪れ、彼らと交流し、彼らが作ったハンカチや木工作品を大事にしていて、子供にもあげるのです。

 

子供たちのおばあさんの一人がそのことを告げて、子供たちに怖い人としてはなさんに近づけないようにするのですね。子供たちにとって死刑囚と聞けばそんな酷い人と交流していること自体で怖い存在になったでしょう。さらにはなさんが死刑囚の遺骨を持ち帰ってきたのに出くわすと、余計近寄りがたくなっていきつつ、その優しさに引き寄せられる複雑な気持ちにさせられたのかもしれません。老女と子供たちの話はその後時を経て再び始まりますが、そこではなさんの過去と真相が明らかにされます。それはここでは触れないことにします。

 

さて本題のシニアの生き方ですが、樹木希林さんの生き方そのものがそうかな、とか、いとの森の家で演じたはなさんもそうかなと思ったりします。そう思いながらも、今日はつい先日見た録画の「マイ・インターン」を紹介したいと思います。

 

名優ロバート・デ・ニーロがベンというとても素敵なシニアを演じるのです。こんなシニアになれるといのですが・・・と思いながら見てしまいました。ベンは、40年あまり電話帳会社に勤め、長年連れ添った愛妻を亡くした後、家に閉じ困らずに、あれこれと趣味や旅行などに挑戦しますが、何か物足りないのです。そう社会に貢献するというか働くことが必要を思い立つのです。

 

ちょうどそのときシニア・インターン(見習い)を募集するチラシを発見、それに早速応募して、まったく未経験な仕事場で採用されるのです。そこはアン・ハサウェー演じるジュールズが若くて美しい起業家として、ネットを通じた女性服の販売を展開して、200人を超える企業にわずか9か月?で成し遂げた若さと意欲あふれる活気ある会社でした。

 

ベンのいでたちは、スーツとタイにアタッシュケースと昔風のビジネスマン姿(ま、私も一昔前まではそうでしたが)。ところが仕事場は20代の若い男女が自由な服装、まったく場違いな状況ですが、ベンは気にしません。マイペースを通します。

 

PCもまだまともに使えないのに(PCやスマホを仕事の中核としている会社であるにもかかわらず)、ベンは平気なのです。そこにはどのような見方、言い方をされても、自分というものに自負を抱き、それを貫こうとする内心の強い意志が感じられます。そしてその自負から来るのでしょうか、ベンはどんなときも笑顔を絶やさないのです。

 

そして選ばれた仕事は、シニアといえば苦手で、若い従業員の中で多様な仕事を瞬時に判断して決めていくのがモットーと思っている代表者のジュールズ個人のインターンでした。ジュールズは好き嫌いが激しく、それでも、ベンが秘書から受けたアドバイス、必ず瞬きすることというのをちゃんとやりこなしたせいか、ジュールズの気持ちが害しませんでした。でも、ジュールズからは仕事はメールで伝えるといわれたものの、まったくメールがなく、仕事もないまま、一日ぼっと座っているしかない状態になりました。

 

でもベンはへこたれることはありません。スタッフで困っていたら、なんでも助け舟をだします。それも笑顔で。自然とジュールズ以外のスタッフがベンのことを好きになっていくのでした。そこには長い年月艱難辛苦を乗り越えてきたシニアとしての経験と自分の選択に裏打ちされたものが次々と披露されてきます。

 

そんなベンがいつの間にか、ジュールズにとってとても大切な、唯一無二の会社運営、いや人生のお友達になるのです。その展開は映画を見て楽しんでいただければと思います。

 

高齢者や老人というよりは、シニアという言い方は幾分かいいですね。ベンはシニアのこれからの在り方の一つを提示してくれているようにも思えます。むろん映画の中だけかもしれませんが。楽しくさせてくれます。

 

今日はこれにておしまい。また明日。


喫煙者の選択 <論点 受動喫煙対策の進め方>などを読みながら

2018-08-10 | 健康に生きるとは

180810 喫煙者の選択 <論点 受動喫煙対策の進め方>などを読みながら

 

前にもこのブログかfbで取り上げたことがありますが、ふと思い出したので過去の思い出に触れておきます。

 

20年くらい前でしたか、アメリカでは90年代後半になってほとんどの州政府が喫煙による病気治療費の増加の責任をたばこメーカーに求める訴訟が相次ぎました。

 

思い出すためネットで田中宇氏のコラム<アメリカ・たばこ訴訟の裏側>から引用すると、

<アメリカの46の州政府が、アメリカ国内の大手たばこメーカー5社を相手に、州政府が医療保険への補助金として支出したお金のうち、喫煙によってかかる病気の治療に使った分を、たばこ業界に支払うよう求めた裁判>で、20年前の9812月に和解が成立し、その骨子は<和解金は、総額2460億ドル(約25兆円)で、アメリカの裁判の和解金としては、史上最高額である。>ということでした。この和解以前の評決などがニュースとなっていて、注目していました。

 

で、当時、禁煙権訴訟の第一人者だった伊佐山さんを含め何人かで、喫煙問題の解消のため、わが国でもたばこメーカーや国を相手にどのような訴訟をしようか、当時、アメリカの大学で研究されていたO氏に連絡したりして、さまざまな検討をしていました。

 

実際、昨日の毎日記事<たばこ損失2兆円 医療費・介護費・火災>の損失額が適切なものかはさておき、多大な損失であることを比定できる人はいないと思います。

 

私はこの医療費増大を理由とする訴訟がインパクトもあり、喫煙被害を訴えるより、多くの支持を受けやすいとの立場で、検討していたのですが、アメリカの法制と異なり、市民訴訟制度もなければ、地方公共団体による訴訟も期待できないことから、仲間の賛同を得ることができませんでした。そして喫煙者がその有害性を適切に告知されなかったことなどを理由に、たばこ訴訟を提起したのです。

 

この訴訟も長い戦いの結果、たばこ病被害としての訴訟は結局敗訴しましたが、この訴訟を通じて、国や自治体の政策が大きく変わり、JTも広告のあり方を大幅に改善し、社会の意識も大きく転換したと思います。

 

とりわけ都会では、公道での喫煙を制限する条例ができたり、つぎつぎと公共空間では喫煙を制約する大きな流れになったと思います。

 

ちょっと前置きが長くなりすぎましたが、今朝の毎日記事<論点受動喫煙対策の進め方>は、法規制が骨抜き状態であったものの、さまざまな対策を実践している3名がいい方向性を示してるのかなと思い、取り上げてみようかと思った次第です。

 

長谷川一男・日本肺がん患者連絡会理事長の話は、驚きます。長谷川氏が自らの健康被害を国会で切実に訴えていたにもかかわらず、<(自民党議員から「いいかげんにしろ」との)やじを浴びた。>という状況はすでに話題になりましたが、これが与党国会議員の少なくない人たちの意識でしょうか。

 

私が驚いたのは<私が出席した衆議院の参考人控室には灰皿が置いてあった>という箇所です。国民を代表する公共の場といってよい部屋で、現在までこのようなことがまかり通っていたことです。むろん<参考人が次々と「これはどうか」と指摘したところ、衆院厚生労働委員長の権限で即時撤去された。>これこそ恥ずかしいことです。ただ、もしかしたらまた灰皿が置かれているかもしれません。

 

残念ながら、東京弁護士会でも会議室では長い間灰皿がおかれていました。30年近く前でしたか、公害環境委員会が東京都環境保全局長と定期的な懇談会兼昼食会を開催していましたが、その当時も灰皿がまかれていました。そのとき激高して片付けさせたのは伊佐山さんでした(すみません、個人名をあげて。でも彼は優しい人ですが、こういうときは厳格でした、先輩として尊敬します)。それは30年近く前のことです。これだけ騒がれている喫煙問題で、国会の控え室、しかも受動喫煙を訴える人が入ることを承知しながらとは、厚顔無恥もほどがあります。

 

長谷川氏は長く受動喫煙問題に取り組んできたから、その闘いの厳しさを十分招致しているからこそ、また、喫煙者の気持ちも配慮しつつ、地道に受動喫煙のリスクを少なくする方向を探っていこうとしています。期待したいです。

 

<「全席禁煙」は経営戦略 貫啓二・串カツ田中社長>は、まさにこれからの居酒屋、飲食店のあり方を、経営的な合理性から先取りしたのでしょう。この成功でよりこの方向に向かって競争が激化することを望みたいです。

 

企業がその存続のために社員全員に禁煙を実現したという<たばこ社員ゼロで八方よし 佐々木洋寧・ネクステージグループ社長>は、これまた企業自体、また社員の家族も、取引先も、またお客さんも、誰もが喜ぶ結果を導いていますね。

 

社長が率先し、最初は幹部、次にはすべての社員と広がっていったというのです。

<社員には、卒煙に取り組む費用として2万円、卒煙に成功したら2万円の食事券を渡すことにし、元喫煙者の幹部が講師を務める「禁煙セミナー」を定期的に開いた。経験者が語る卒煙の歩みは、社員の心にも響いたようだ。一部に「抵抗勢力」が残ったものの、社長である私自らが個人面談を続けた結果、取り組み開始から2年で事務、営業、施工現場すべてで喫煙者ゼロを達成できた。>

 

結構徹底していますね。意識の問題でしょう。その結果は、八方よしですから、誰が不満でしょう。みんなハッピーです。

 

ところで、地方で仕事をしていると、喫煙者がいかに多いか驚きます。ま、そういう私も、若い頃は電車はもちろん飛行機の中でも家の中でもどこでも紫煙が漂っていることに違和感を感じたことがなかったのですから、不思議なものです。

 

とはいえ、農業、林業に従事している人ならまだ大空一杯なので、さほど違和感がないのですが、役場、学校、介護施設などでも、建物の外やベランダなどで職員が喫煙していることがあり、それは困ったことです。

 

私の事務所ではむろん禁煙ですので、来客は外で吸って入ってくるのですが、どうしても臭います。とはいえ、昔、すごいヘビースモーカーの依頼人がいて、その人が書いた文書が分厚くて、もうその紙面の中にしみこんでいるのですね。そうなると、読み出すとくらくらして、とても読めない状態になります。もうこういった依頼人はいなくなりましたが、わざわざ外で一気に喫煙するのも苦しいことだと思うのです。そろそろ潮時と思ってくれるとうれしいのですが。

 

余分な脱線をしてしまいました。今日は毎日記事で、受動喫煙対策に取り組む3人の話を取り上げました。どうかこういう意識の方が一人でも増えることを期待しています。

 

ほんとはある訴状を仕上げる予定でしたが、ちょっと資料が不足していて、できあがりそうにないので、ブログを2件書くことになりました。

 

今日はこれにておしまい。また明日。