外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

続々・軽音楽サークル

2014-08-02 18:34:47 | 都立青山高校
江古田のライブで青山高校の先輩方の元気な演奏に触発されて、本棚の片隅にある譜面を引っ張り出しました。
写真は数年前に買ったジャズベースの教則本です。


プロ奏者のベースラインを12のキーで譜面に落とした本で、当たり前のフレーズもありますけれど、思わず唸ってしまう点も多い、なかなかヒントに富んだ教則本です。

ただ、12のキーで書かれた譜面を読むこと自体、簡単なことではありません。
学生時代に12ものキーを使い分けて演奏することはありませんでした。

ご存知の方も多いと思いますが、ジャズの主役ともいえる管楽器のキーは、概ね次のようになっています。

B♭
ソプラノ・サックス
テナー・サックス
トランペット

E♭
ソプラニーノ
アルト・サックス
バリトン・サックス

C
フルート
トロンボーン

すなわち、テナー・サックス奏者がフルート用の譜面を使用する時は、B♭に譜面を手直しして吹かなければ、正しい音程となりません。
このため、管楽器の譜面は♯が3つも4つもついていたりします。


例えば、ジョン・コルトレーンがソプラノとテナー、渡辺貞夫さんがソプラニーノとアルトを吹くというのは、音域が適度に離れていることもあるでしょうが、それらが同じキーの楽器で移調が不要だからというのも大きな理由だと思います。

かたやギターやベースは、弦を押さえる左手のポジションをずらすことで移調できますから、比較的楽チンです。
そして、B♭、E♭、そしてFメジャーあたりの譜面を読むことができれば、管楽器と一緒にジャムセッションをやる限り、あまり私は不自由しなかったのです。


歌の伴奏は事情が異なります。
例えば歌手から「今のキーだと私の声域では苦しいので、半音上げてくれる?」とか注文がつけば、その場で対応する必要が生じますので、それに臨機応変に対応して、移調後のキーでアドリブもできないと務まりません。
様々な歌手からの注文をサラリとこなす歌伴の管楽器やピアノの奏者たちは、地味ですけれど、場数を踏んで研かれたプロフェッショナルの仕事をこなしています。

今回、久しぶりに譜面を眺めました。
ベース向けのシンプルな楽譜ということもあり、長いブランクはあるものの、FやB♭は大きな問題なく読み取ることができました。
しかし、老眼進行による集中力低下を痛感……
無尽蔵の集中力が当たり前であった学生時代を懐かしく思い出すのでした。
(T_T)

その意味でも、還暦ライブを見事に成功させた青高の先輩たちは凄いなあと、改めて感じ入った次第です。
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