ミントティータイム

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「J・エドガー」

2012-02-16 17:39:12 | 映画・ドラマなど

 

 

若くて甘い顔立ちのころのレオナルド・ディカプリオは、そんなに興味はなかったけど
壮年に近くなってからのディカプリオは、押さえておきたい俳優の一人になった。
人間としての経年の味わいなのか、俳優としての資質か、、、
演技にも深みが増してきたと思うから。 

そんな彼がクリント・イーストウッド監督作品『J・エドガー』を演じるというので、観てきた。
ジョン・エドガー・フーバー』――20世紀の半分を占めるおよそ50年もの間、アメリカで大統領さえも及ばない強大な権力を手にしていたアメリカ連邦捜査局(FBI)の初代長官――

なにしろ、寒くて何にもしたくないような2月のどんよりとした日の午後は
映画鑑賞なんかが最適だったからね。


まずは、とんでもなく厚い自叙伝を読み始めちゃったな~というような出だしから始まった。
長い独白が淡々と続く画面を追いかけるのが精一杯で、前半30分ほどは眠気に襲われつつこらえた。
ほんと、退屈な本を読み始めると眠くなるぅぅぅ...という感じ。
あ~、この調子でずっといくんだなと感じた時、どうやらやっと集中力が蘇ってきた。
そして、J・エドガーになりきったディカプリオを堪能した。
最後は特殊メークでディカプリオであることさえ判らなくなるほどの熱演だった。

 

「8人の大統領が恐れた男」と宣伝copyにある。
国家を守るという絶対的な信念から、時にはきわどい悪をも行ったエドガーの
表の顔とは違う裏側の、隠された真の姿を見せつけるのだ。
情報収集を徹底し、フーバーファイルと言われる機密ファイルを使って
歴代の大統領を恐れさせた彼だが、自らは記録を残さないようにしていたという。
徹底した几帳面さとストイックな性格が浮かび上がり
結果、ずしんと深く心に残る映画になっていた。
まあ、この辺がイーストウッド好みなんでしょうかしらね。きっと。


一緒に見た夫は、
「イーストウッドだから撮れた映画だね」
なかなか意味深な言い方だ。
贅沢な映画だ。ということだと解釈した。