ミントティータイム

さあ今日もお茶にしませんか?お茶菓子は、遠景の山並みが美しい鳩山町の小さな自然です。

インド映画「きっと、うまくいく」

2013-07-28 17:14:25 | 映画・ドラマなど

映画好きの友人に誘われて、ロングランのインド映画「きっと、うまくいく」を見に行った。



インドは映画大国であるというのは知っていたが、それはストーリーの合間に歌と踊りがふんだんに散りばめられたミュージカル映画という印象が強かった。
3年ほど前(2009年12月製作)のインド映画「きっと、うまくいく」には、深い内容と映画的な要素が盛り沢山で、私のインド映画に対するイメージが大きく変わったことが、衝撃だった。

舞台はインド工科大学、苦難な幼少期をまっすぐに育った天才児ランチョー(アーミル・カーン)が、親友ファランとラージューと共に過ごした素晴らしき学園生活。そして時は流れ、10年後の現在、ファランとラージューがランチョーを捜す旅に出て、艱難に合いながらも再会を果たすことになる。文字で書くと呆気ないが、いろいろな謎が次々とクリアされていく、その面白さは痛快でステキ。何といっても、楽しかった。

インドが抱える身分制度や教育問題など、難しい社会派的な要素も含んでいるけど、難しかったりややこしく展開したりするのではなく、シンプルに筋が通った展開で進行するのでわかり易い。そんな緻密に構成されたストーリーに引き込まれながら、笑って、泣いて、感嘆した170分(なんと3時間弱)だった。繰り返すようだが、面白かった。

同時に、インドのデリーから北進するその旅の風景(インド最北部の山岳地帯、チベット文化圏)が、ため息が出るほどに素晴らしいことにも感動した。



「J・エドガー」

2012-02-16 17:39:12 | 映画・ドラマなど

 

 

若くて甘い顔立ちのころのレオナルド・ディカプリオは、そんなに興味はなかったけど
壮年に近くなってからのディカプリオは、押さえておきたい俳優の一人になった。
人間としての経年の味わいなのか、俳優としての資質か、、、
演技にも深みが増してきたと思うから。 

そんな彼がクリント・イーストウッド監督作品『J・エドガー』を演じるというので、観てきた。
ジョン・エドガー・フーバー』――20世紀の半分を占めるおよそ50年もの間、アメリカで大統領さえも及ばない強大な権力を手にしていたアメリカ連邦捜査局(FBI)の初代長官――

なにしろ、寒くて何にもしたくないような2月のどんよりとした日の午後は
映画鑑賞なんかが最適だったからね。


まずは、とんでもなく厚い自叙伝を読み始めちゃったな~というような出だしから始まった。
長い独白が淡々と続く画面を追いかけるのが精一杯で、前半30分ほどは眠気に襲われつつこらえた。
ほんと、退屈な本を読み始めると眠くなるぅぅぅ...という感じ。
あ~、この調子でずっといくんだなと感じた時、どうやらやっと集中力が蘇ってきた。
そして、J・エドガーになりきったディカプリオを堪能した。
最後は特殊メークでディカプリオであることさえ判らなくなるほどの熱演だった。

 

「8人の大統領が恐れた男」と宣伝copyにある。
国家を守るという絶対的な信念から、時にはきわどい悪をも行ったエドガーの
表の顔とは違う裏側の、隠された真の姿を見せつけるのだ。
情報収集を徹底し、フーバーファイルと言われる機密ファイルを使って
歴代の大統領を恐れさせた彼だが、自らは記録を残さないようにしていたという。
徹底した几帳面さとストイックな性格が浮かび上がり
結果、ずしんと深く心に残る映画になっていた。
まあ、この辺がイーストウッド好みなんでしょうかしらね。きっと。


一緒に見た夫は、
「イーストウッドだから撮れた映画だね」
なかなか意味深な言い方だ。
贅沢な映画だ。ということだと解釈した。



「アジョシ」(2010韓国)

2011-10-07 13:36:17 | 映画・ドラマなど


《 映画『アジョシ』オフィシャルサイトより 》

ウォンビンとの最初の出会いは、2004年「ブラザーフッド」
チャンドンゴンとウォンビンが兄弟の役で、朝鮮戦争を舞台にした韓国映画だった。
美しい人だなと思った。

昨年度 韓国映画界で年間動員数ナンバーワンの映画「アジョシ」
主演がウォンビンだと知って、ぜひ観たいと思っていた。
そろそろ上映期間が終わりそうだと気になっていたら
すでに4度観ている(笑)友人が、もう一度観たいと連絡をくれたので
一緒に丸の内TOEIで鑑賞した。

過去を隠しひっそりと暮らす元特殊部隊員が、
ささやかな交流のあった隣の少女のために悪に立ち向かう 
という、壮絶な殺人バイオレンス映画だった。
目を覆いたくなるような残酷なシーンも多かったけど
妙に美しい映像と、シャープで無駄のないアクションで引き付けられた。

韓国人が感情表現が激しいのは、
大陸的な大らかさと何でもぐちゃぐちゃに混ぜてしまう
「ごった煮的な」文化の中で育まれた国民性なんじゃないのかと思う。
大声で多弁な人々や、とっちらかった色の氾濫する町や部屋など
この映画のなかで、特に感じた韓国らしさであり、時にハーモニーさえも奏でていた。

だからこそ、
無口で、真っ黒なスーツの元特殊部隊員チャ・テシク(ウォンビン)を
引き立てる舞台は揃っていたように思う。



それにしても、ウォンビンの目がいいね。凄くいい。
何も見ていないような 虚ろにさえ見える目の中に
強い怒りや深い悲しみの感情が溢れていたようだった。


秋空に白い雲が広がる有楽町の映画館
地下への階段を降りて観た「アジョシ」は
タイトルの意味『おじさん』から受ける朴とつな印象とは
かけ離れていた内容だった。




映画‘アジャストメント’

2011-05-31 09:19:19 | 映画・ドラマなど

(C)2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

SFサスペンスアクションとキャッチにはあるけど
サスペンスを期待するとバツかな?
アクションともちょっと違うかな? 
ただひたすら走る、定められた運命から逃げるために走る
政治家を演じている少し太目のマッドデイモンが、軽やかに走ります。

ボーンシリーズのミラクルハードなマッドじゃなくて
武器も持たず普通の人間であるマッドが、ひたすら走るのです。

要するに諦めない男と舞台ダンサーの「計画外」の恋が描かれているのですが
「アジャストメント・ビューロー(運命捜査局)」という組織にその恋が邪魔されるのです。

なぜならば、彼は将来大統領になる運命を持った人間で
この運命地図にない出会い(←調整員たちはアクシデントと言っていた)で
その将来が、設計図通りにならなくなってしまうから。

ちょっとありえない話と思うけど、映画ですからね~ありです(笑)

人の運命は決まっていてその運命地図通りに生きているのであるという
とても神がかり的な出発点が面白い。
昨今の受け入れ難いほど悲惨な天災・人災などを目の当たりにすると
運命という考えで逃げてしまいたくなることもあるけどね。




ヒア アフター

2011-03-04 07:25:29 | 映画・ドラマなど

(C) 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT

クリント・イーストウッド監督の映画 「ヒア アフター」(2010・米)を見ました。
ハリーポッターシリーズは劇場公開中に必ず見ますが、
イーストウッド監督作品もなるべく見逃さないようにしています。
期待を裏切られることは少ないので。。。
というか、とても映画らしい創りに溢れていて
最後は観客を満足させる(...と思う)エンディングが好きなのです。

今回は、スピリチュアル・ヒューマン・ドラマだそうです。
HEREAFTERとは将来という意味のようですから、
「死後の世界」とでも約すのでしょうか? 

冒頭、バカンス中に津波に襲われるシーン、怖いほどリアルな映像
どうやって撮ったのだろう? という驚きの中
ぐぐっと背中を押されたようにストーリーに入り込み、、、
・・・・・・・・
津波が去った後の、変わり果てた海辺の風景に
大切な人を失った喪失感を重ねていたように思えました。
死は誰もが逃れられない真実なのに、
死後の世界を誰も教えてくれないから、、、怖い。
人間にとって永遠のテーマかもしれません。

やがて関わる3人が、それぞれ心の癒し方を探すのに
宗教が入り込んでこなかったのが良かった。
静かなマット・デイモンも良かったし。


海外ドラマ(米)

2011-02-12 11:12:51 | 映画・ドラマなど
毎朝WebのTV番組表で録画用のチェックをします。
きょうは、深夜3時台からTV東京で放送されている『コールドケース2』です。
『1』の時から気に入っていて、ハードディスクに保存して毎回見ています。


from TV-tokyo

過去の未解決凶悪事件の解決がテーマの警察ドラマですが、
何十年も前の事件を掘り起こすことから、その時代の映像+サウンドが再現されていて
なかなか凝った製作です。
見る側のワタシも、なぜか自分の「その時代」を思い起こしながら見ていたりします。

もう終わってしまいましたが、
CSI:科学捜査班、マイアミ、ニューヨーク(TV東京)も、現代の凶悪犯罪を最新のテクノロジーを駆使して解決するドラマです。やはり録画して見ていました。
毎回見るに耐えないような死(事件)を、科学的にクールに扱うのですが、その緻密な作業が淡々と記録され、膨大なデータベースなどと照合されて、事件が明らかになっていくのです。
映像がいいんです、CGも凄いけど、切り刻んだり化学処理したり普通なら目を覆うシーンもキレイなのです! 扱うものがリアルなのを忘れてしまうくらい……。

この手のドラマには人間関係の微妙な背景なども織り込まれていて、いろいろ興味をそそられるのも楽しいです。