杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

メゾン・ド・ポリス2 退職刑事とエリート警視

2024年02月24日 | 
加藤 実秋 (著) 角川文庫

警視庁柳町北署管内の歩道橋で、男性の転落死体が発見された。
新人刑事ひよりは早速、退職した元刑事のおじさんたちが暮らすシェアハウス〈メゾン・ド・ポリス〉に呼び出された。
「デカ魂」が再燃したおじさんたちは、メゾンの住人・藤堂の元妻で美人鑑識課員の杉岡も巻き込んで、独自捜査を開始する。
仕方なく付き合うひよりは、その一方で、捜査一課の間宮からメゾンの雑用係・惣一郎の「観察」を命じられてしまう――。
やがて明らかになる警察の闇。そのとき、ひよりとおじさんたちがとった行動とは?老眼、腰痛、高血圧だが、捜査の腕は超一流のくせ者おじさん軍団と新人刑事が事件を追う、かつてない警察小説。怒涛の第2弾!

第一話 血痕が導きだす死者の声
歩道橋の下で見つかった遺体は事故か他殺か。
藤堂の二番目の元妻で現役の鑑識課員・杉岡沙耶が登場します。
現場写真を再確認した藤堂があることに気付き、事件の真相が解明される展開です。
働き方改革の皺寄せが子会社に、そして孫請けに回った末に起きた痛ましい事故でした。😔 

第二話 錯綜する資産家女性殺人事件! 
こちらは古畑任三郎やコロンボのように、初めに犯人と犯行の様子が書かれています。恋は盲目というけれどなんともお粗末な犯行動機に同情の余地はありません。
けれどそこにもう一つの犯行があり、それを暴いたのが夏目の推理です。また藤堂の古着の知識がヒントとなっていました。被害者の真意が早くに伝わっていたら良かったのにね。😖 

第三話 vs.連続窃盗犯!おじさん軍団の長い夜
メゾンの主夫・高平さん御用達のさくら町商店街で窃盗被害が相次ぎ、犯人を捕らえようと、おじさんたちが一計を案じます。罠を張ったレストランで捕まえた犯人は店の息子とその部下。でも息子はこの一件しかやっていないと主張します。捜査は振り出しに戻り、伊達さんが可愛がっている元警察犬バロンが活躍して真犯人を突き止めます。証拠を固めようと動くおじさんたちの活躍が楽しい後半部でした。
ひよりは警視庁の間宮に夏目たちの監視=スパイを命じられ迷っていましたが、伊達の言葉に吹っ切れ、きっぱりと断ります。😀 

第四話 ハイテク工場の闇 遂にクライマックスへ!  
ひよりの父が失踪を続ける理由が明らかになる話です。
父親が務めていた会社の不正経理問題の裏に、地方の工場誘致の際のデータ改ざんがあり、隠蔽を強いられた社員が亡くなっていました。その社員から悩みを打ち明けられていた父は身の危険を感じ家族に害を及ぼさないよう失踪していたのでした。
夏目たちと一緒にこの事件の真相を突き止めたひよりの前に父が現れ全てを告白します。実はひよりの母も密かに父と連絡を取っていました。なんだそれ😓 
事件は明るみに出て、隠蔽に関わっていた警察上層部の人間も処分されました。

ひよりの行きつけのバーでの草介とナナとのやりとりは、毎度お約束で箸休め感があります。本筋には関係ないけれど、この先何か展開があるのかな?😁 
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