杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

マイティ・ハート 愛と絆

2007年11月28日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2007年11月23日公開

マリアンヌ・パールの著書「マイティ・ハート 新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死」をブラッド・ピットが製作、ヒロインをアンジェリーナ・ジョリーが演じています。誘拐されたひとりの人間を救おうと奔走する人々の姿には、政治や憎悪を越えた人間の誠意が伝わってきます。

2002年1月、パキスタン・カラチで出国を翌日に控え、最後の取材に出かけたウォール・ストリート・ジャーナルの米国人記者ダニエル・パール(ダン・ファターマン)が消息を絶つ。妊娠5ヶ月の妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)の通報を受け、パキスタンのテロ対策組織のキャプテン(イルファン・カーン)、米国領事館の担当官ランダル(ウィル・パットン)、夫の同僚アスラ(アーチー・パンジャビ)や上司、FBIも加わって捜索が進められる。数日後、誘拐され人質となったダニエルの写真が送られてきてマリアンヌは激しく動揺するが…。


身重の体で気丈に耐える妻は、同時に自身もジャーナリストとしての気構えを失わず、感情に流されぬよう振舞っています。だからこそ、愛する夫の死を知らされた時の胸を突き刺すような慟哭の鳴き声が何よりも雄弁に彼女の気持ちを語っているようで、いつまでも耳に残りました。

犯人への恨みつらみではなく、最期の時まで毅然とした態度を取った夫を称えることで寛容さを示した彼女の態度こそ、賞賛に値するものです。

マリアンヌはキューバ人とオランダ人の両親を持ち、フランスで育った女性ということで、肌色を濃くし、カーリーウィッグを着けたアンジーのエキゾチックな風貌は原作者そっくりなんだとか。

それにしても、パキスタンが舞台のこの映画の事件背景について、自分があまりにも知らなさ過ぎるのが情けなかった・・・。
イスラム教徒とユダヤ教徒との関係や、パキスタンとインドの関係など国や宗教のことをきちんと理解していないと、何故アメリカ人記者が狙われたのか、彼が殺された理由なども租借できないのですから。

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