杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

薬屋のひとりごと1

2024年06月12日 | 
日向 夏 (著), しの とうこ (イラスト)

 大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。名前は、猫猫(マオマオ)。
花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。
そばかすだらけで、けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。
まかり間違っても帝が自分を“御手付き"にしない自信があったからだ。
そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。
美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。
人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。
きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。
壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。
稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。(内容紹介より)


中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する物語は、先にアニメで知りましたが、途中からだったので改めて内容を知ろうと手にとりました。TV未放送の分も小説で読めるのは嬉しい。

猫猫は、かどわかされて後宮で下女として働くことになりますが、帝の御子の病気の原因を見抜いたことから壬氏に興味を持たれることとなります。

白粉に含まれる鉛中毒が原因と見抜いた猫猫。遊郭で生まれ育った彼女にとっては、呪いでも不思議でもないのです。この事件のあと、猫猫は玉葉妃の侍女となり毒見役を務めることになります。また、帝から衰弱した梨花妃を診る(治す)よう頼まれ、原因が禁止された筈の白粉だと気付いた猫猫は、妃に白粉を塗り続けていた侍女を恫喝します。(以来彼女は水晶宮の侍女たちから恐れられるんですが😁 )毒を体内から排出させるための手段も理に叶ってたな。子を喪い気力も落ちていた妃ですが、猫猫の看病で回復します。

白粉の一件で、猫猫の才能を知った壬氏は彼女を自分の駒として利用しようとします。その微笑みで後宮の女性のみならず宦官までもが虜になる壬氏の魅力が全く通じない猫猫は壬氏にとって使い道のある珍しい玩具のような存在です。元々マゾ気質なようだし😁 

媚薬を依頼したり、幽霊騒ぎの真相を探らせたりと様々な頼み事を猫猫に押し付ける壬氏と嫌々ながら好奇心に負けて引き受ける猫猫。

園遊会では盛られた毒が里樹妃 を狙ったものであることに気付きます。
里樹妃と阿多妃の衝撃の関係も判明。😁 (先帝のロリコン趣味、怖いぞ)

園遊会では壬氏、梨花妃、武官の李白から簪をもらうのですが、その隠れた意味には気付こうともしない猫猫は、李白を使って里帰りをします。それを知った壬氏と猫猫のずれまくった会話は爆笑もの。

蜂蜜を巡って、梨花妃が狙われた理由が明らかになります。更に阿多妃と壬氏の本当の関係に猫猫が気付いてしまうのね。身分違いの二人の更なる障害になっていく理由の一つでもあります。
暗号や毒を持つ枝のエピソードも登場します。

毒殺を目論んだ犯人が自首したことで、彼女の実家に関わる者たちが後宮から解雇されることになり、猫猫もその対象になります。壬氏は猫猫の気持ちを優先しようとしますが、二人の会話はここでも噛み合わず・・・
落ち込みいじける主を見兼ねた高順 が手を回し、妓楼に帰っていた猫猫は宴に呼ばれた屋敷で壬氏と再会することになります。
「そうだよな、おまえ、そういうやつだよな」
「なんですか。それは」
「言葉が足りないっていわれないか?」
「……よく言われます」
この会話が良いのよね~~。
猫猫の唇に伸ばした指先についた紅を自分の唇に移して微笑む壬氏。
知らず猫猫の頬も桜色に染まる・・アニメの方をまた見たくなったぞ。😍 

一話 猫猫
二話 二人の妃
三話 壬氏
四話 天女の笑み
五話 部屋付
六話 毒見役
七話 枝
八話 媚薬
九話 カカオ(可可阿)
十・十一話 幽霊騒動 前後編
十二話 恫喝
十三話 看病
十四話 炎
十五話 暗躍
十六~十八話 園遊会 其の壱~参
十九話 祭りの後
二十話 指
二十一話 李白
二十二話 里帰り
二十三話 麦棹
二十四話 誤解
二十五話 酒
二十六話 自他
二十七~二十九話 蜂蜜 其の壱~参
三十話 阿多妃
三十一話 解雇
終話 宦官と妓女
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