杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ボーン・アルティメイタム

2007年11月14日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2007年11月10日公開 アメリカ

CIAの「トレッドストーン計画」により最強の暗殺者にされたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、任務遂行中のアクシデントで記憶を失い、CIAから追われる逃亡生活の中で恋人をも殺されてしまう。ある日、英新聞の一面に彼のことを書いた記事が掲載され、「トレッドストーン計画」に代わる「ブラックブライアー計画」の取材を進めていた記者のロス(パディ・コンシダイン) に接触を図ったボーンは、秘密の核心に近づいていき、遂に全ての全容を探り出す・・。

『ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』に続くシリーズ第3段にして完結篇でもあります。

前作は観た事がなかったけれど、劇場予告に惹かれて、公開前のTV放送で予習して臨みました。それが効を奏したわいきなり、ドラマの続きか?と思うようなロシアでの逃亡劇から始まるオープニングは「スプレマシー」を観ていなかったらわけがわからなかったと思います。

続いて、前2作を追うかのようなパリ・ロンドン・イタリア・マドリッド・タンジール、そしてNYとちょっとした世界旅行のような逃亡&追撃戦と、息をつかせぬほどのアクションシーンに目が釘付け、アドレナリン放出度大でした。

特にカーチェイスシーンでは思いっきり気前良く車を何台もオシャカにしてるし、ぶつけるわ、転がすわ、落とすは、追突・爆発何でもありで、これがけっこうストレス解消になります。

CIAの捕獲班をあっという間に片付けてしまう腕といい、カーチェイスで散々に転がり、車を大破させながらも立ち上がる不屈の肉体といい、記者を守り接触するために取る緻密で大胆な知能戦も含め、過去のCIAモノで最強の人物という評価も頷けるかも加えて、本当に身の危険に際して仕方なく殺す以外に、無闇に殺めない人柄は、マットのキャラに妙にしっくり似合ってました。

逆に、やすやすとボーンの戦略に乗り、踊らされ、後手に回るヴォーゼン(デヴィッド・ストラザーン)らCIA陣はなんだかな~の気もしましたが
2作目でボーンに同情的だったパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)やニッキー(ジュリア・スタイルズ)ら女性陣はボーンの味方になっちゃうのも彼のキャラからは当然でしょ、と思わせられました。

ボーンの秘密自体はかなり肩透かし。暗殺者養成プログラムだってことは前作で推測出来るし、彼自身が・・・なんて云われても、動機がよくわからないままで消化不良。原作にはもっと詳しく描かれているのかなぁ?ここは不満でした。

この映画はロバート・ラドラムのボーン三部作が原作。(と書いたら、本を読んだ方から映画は内容が著しく異なるとの指摘を受けましたので、「元」にしたもの、と訂正させて頂きます)一応、本の三部作は以下の通り。
一作目『暗殺者』The Bourne Identity (1980年)
二作目『殺戮のオデッセイ』The Bourne Supremacy (1986年)
そして『最後の暗殺者』The Bourne Ultimatum (1990年)

「アルティメイタム」は最後通牒という意味。
まさにボーンからCIAに対する最後通告という展開でした。

ロバート・ラドラムは亡くなっていますが、エリック・ヴァン・ラストベーダーにより続編 The Bourne Legacy (2004年)と The Bourne Betrayal (2007年)が書かれているそうなので、もしかしたらまたまた続編あったりして

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