月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

コーヒー豆を直火式焙煎で「マグナムコーヒー」(篠山)

2020-04-29 23:47:00 | コロナ禍日記 2020

 

 

4月9日(木)快晴

 

 朝5時20分に起きて、カーテンをあけ、リビングに行き、窓という窓を全快した。薄暗く希望にみちた空。人間を排除した、鳥や虫たちだけの世界。どの木にとまっているのだろうか。鳥が「ぎゃーぎゃー」と南国にいる極彩色の鳥みたいに鳴くと、あちらの鳥が応える。向こうで鳥が鳴くと、こんどはあっちの鳥が応える。白々とあけていく空と山が呼応している。

 

「丹波篠山岩茶房ことり」で買い求めた岩茶の鉄羅漢を丁寧にいれて、ベランダに出て空の色をみながら飲んだ。

 

 瞑想20分。(住職曰く「1本の線香が消えるまでが最適」と聞いたので線香を焚く)

 

 10時ごろまでノンストップで原稿を書く予定が、8時すぎに主人が起き出して、テレビをつけた。それで8時半に朝食をだし、9時までテレビをみながら食べた。メニューはイギリスパンに、かたゆで卵、コーヒー。クレソンとレタス、セリのサラダ。

 

「このまま感染者が多くなると、わが家の食糧事情が変わってくるかも。米の買い出しだけはしておこう。昼からテレビ会議をするので1時すぎには帰宅したい」とパパさん。原稿書きが心残りで、後ろ髪をひかれたが、そのまま着替えて、篠山「味土里館」へ。


 車の外は、新緑の風が流れていた。どこもかしこも、緑、桜、黄色い菜種、新芽、、、。山が萌葱色。もこもこ、にょきにょき、ぐーん。山が笑っていた。

 「味土里館」では、山菜がたくさんでていた。雪の下、たら、こごみ、菜の花。せり、クレソン、ラデッシュ、かつお菜……など葉っぱの野菜ばかり大量に買う。篠山の黒毛和牛すきやき用肉300グラム、5分づきの米なども。ほか諸々、きょうは買いすぎた。


 少々反省しながら。欲深の私は、篠山市内にいくのをパパさんに遠慮して、その代わりに、ブラジルなどのオーガニックコーヒー豆を直火式自家焙煎してくれる「マグナムコーヒー」で、コーヒー豆を補給。20分かけて車で移動した。





 

 

 店は、コロナウイルス感染拡大など、全く以て忘れてしまいそうなほど、ふつうに営業し、お客さんが3組いた。大型の焙煎機が立派で、コーヒーのほろ苦く、香ばしい香りが鼻孔に漂ってきて、どうしても辛抱できず、テイクアウト用のホットドッグ、オリジナルのコーヒーを購入。エスプレッソタイプのコーヒーでカフェラテをつくってもらう。(テイクアウト)


 カウンターのむこうには、のどかな春の土手が臨め、車が行き交うところがみえる。人は動くものを見ると癒されるのだそうだ。

ここへテイクアウトの品を置き、写真を撮るが、あまりにおいしそうで、少しだけ店で味見。きれいなクリームの泡。苦みも酸味もちょうどいい、深みと余韻がある、よい味。

ホットドッグも、チリドックもコーヒーにぴったり、絶妙で満足がいく。

 





 

 

 高速道路を飛ばし、帰宅。

 2時。パパさんがテレビ会議をはじめた。総勢13名を召集しているとのことで、大声でやりあう。よくとおる声。ワイドショーの司会者も顔負けの歯切れのよい発音。これは………、と早々にお風呂に退散し、本をよむこと40分。あがっても、まだリビングは白熱する会議の真っ只中だったので、友人とラインでチャットをして過ごす。「山菜をいっぱい買ってきたの」「うちの父も裏庭でよく採取してたわ。もうそんな季節ね」「今夜は天ぷらに」


会えなくても、すぐ近くに友人を感じた。それからお風呂の続きの本を読んでいた。

 

 きょうの夕飯は、たけのこご飯(木の芽付き)。トマトサラダ。山菜天ぷらの盛り合わせ(雪の下、たらの芽、くぐみ、原木しいたけ、菜の花)。小海老の天ぷら。ニラとセリのお味噌汁など。

 

 




 こちらも山菜の食卓。





 


 夜。10時まで仕事をした。

 



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