月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画ー 会期わずか

2018-10-12 00:08:49 |  本とシネマと音楽と


先週の半ば。3日間の弾丸東京から帰宅した後にすぐ出掛けたのが、大阪の国立国際美術館の「プーシキン美術館展」——旅するフランスの風景画——10月14日(日曜日)まで。いよいよ終わりに近づいています。




シスレー、セザンヌ、ルノワール、ゴーガン、ルソー、そしてモネなど。17世紀から20世紀、それぞれの画家たちの目がとらえた風景を観覧できる贅沢がありました。全65点と多くはないのですが、1点1点の見応えが素晴らしく、想像以上に良かった。


「夜のパリ」(エドゥアール=レオン・コンテス)、





「ポントワーズの道」(ポール・セザンヌ)
「霧の降る朝」アフルレッド・シスレーなど。
「草上の昼食」(クロード・モネ)

近代風景画の源流にはじまり、自然への賛美、
パリ郊外や近郊、市内、農園、南への光と風景。
場所で魅せて。時代の移り変わりで魅せて。

特筆するなら、セザンヌの「緑」はやはり一流で、その豊かな表現はため息をついてみました。

1875年に描いた「ポントワーズの道」。
10年後の1882年「サント・ヴィクトワール山の平野、ヴァンクロからの眺め」
そして1905年「サント・ヴィクトワール山、レローブからの眺め」

年月を経るにつれて、(モネ「睡蓮」シリーズもそうですが)、鮮明な光をとらえた描写から、曖昧な色とふくよかな(優美)画風、あるいは寂寥な画風へ移りかわり、晩年はさらに画家の絵筆のタッチは激しく、色彩も深くなる。同じ風景をみても、抽象画から晩年はさらに心象で描いているのがよく理解できます。



また今回の展覧会は、展示の構成順序、時代に応じてバックの配色を変えるなど見せ方も素晴らしかった! 良い展覧会だと思います。


ひとしきり、絵を愉しんだ後には、中之島のリーガロイヤルホテル大阪のメインラウンジで一服。葡萄のフレッシュジュースを愉しみました。





緑を借景に舞台から滝の流れる、おなじみの空間。この夏はたくさんのぶどうを食べましたが、本物に勝るしずる感。
みずみずしいのに、水っぽさはなし。酸味、甘みのバランスがとれたフレッシュな果実味のジュース。同席してくれた友人が食べていた和栗のパフェも美味しそうでした。





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