月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

台湾から帰国後、仕事漬けの毎日です。

2013-10-06 23:59:13 | 執筆のおしごと(主な執筆原稿、最近の公開できるもの記録)


台湾から帰国してちょうど1週間。

翌日の10時から家具の取材にて、西宮の倉庫へ。水曜・木曜日と新規オリエンがあり、それからずーと仕事漬けだった。
新クライアントもあって気を使う。
私がどれくらいの力量があって、どんなコピーを書き、どんなスタイルで仕事する人なのか先方は全く未知。なので信頼関係を一から構築しなくてはならない。
まだまだ相性を探り合っている状態。格好をつけても仕方ない。
「自分はこれだけの仕事人です」とありのままで、自然体で誠実にしていくほかないと思いながら。それでも少し力入っているよなぁと時に傍観している。

1週間、家具のことばかりを考えて、コピーを書いていた。最初は150本という依頼だったが、予定よりは本数は少なくなった。
特徴は、用途は、魅力は何かを書きながら観察しつつ、言葉化していく作業である。
それほしいなぁ、いいなぁ。価値ある家具だな、と思ってもらえるように。
できるだけわかりやすく、流れるような文体で書きたいと心がける。
ゴツゴツした説明口調にならないように。

そうやっているうちに、旅の想い出がだんだん薄まっていくどころか、熟成されて
かえって深まっていくよう。美化されていくというほうが正しいかな。

10月中旬からは英才教育についての総合プログラムを紹介する案件もはじまる。対象が子どもと母というのがいいね。

私たちのような仕事は、毎回が新しい対象の案件だから、慣れすぎてしまうことがなくて、自分のような性格にはちょうどいい。
いつも挑戦者のような気持ちで仕事に向かえる。

週末。相方が出張先の種子島からドラゴンフルーツをどっさり抱えて帰宅した。




1年ぶりの亜熱帯の果実だ。ねっとりしたこの甘さ。
薔薇のような香りとごま粒のような種に包まれたショッキングピンクのフルーツ。台湾の夜市で食べたものより濃厚だった。



高く遠い空を見上げる。
流れる雲をみては旅の時を思う。



日本は秋だ。
外へ出ると、金木犀と実のはじける甘い香りが一帯を包んでいる。平和な日本の秋よ。日本は世界一いい国だ。
住んでいる人間が秩序ただしいのが、素敵だ。