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おやじだって、飯ぐらい喰う

2010-03-24 21:51:41 | 書籍・読書
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「おやじごはん。」最近ちょっとはやりの男子ごはんのチョイおしゃれ系の本かと思って借りてみたら、
人生には、絶望するときがある。なんて書き出しから始まります。
私よりちょっと年上の著者は、経営していた会社の突然の倒産、そのショックからの欝、そのために婚約中の彼女との別れ…一年以上の闘病の中で、メシは食わなくてはいけない。食事づくりを習慣化することで少しづつ体力と気力を取り戻し、新たな仕事へのアイデアも生まれ…。
そんな経験を生かして、「飯どころの騒ぎではない!」と苦境に立たされた人たちへのエール。今まで料理をしなかった男のための料理、自炊入門書のようなものです。
現在、自炊を強いられるような環境には無いので、紹介されたレシピは正直ちょっと物足りません。
そんな中で気になったのは、アボガドのフリッター、昆布の素揚げ、バルザミコ手まりごはんの三点。
普通の酢の変わりに甘みのあるバルザミコ酢で作る酢飯は美味しそうですが、嫁さんからは不評を買うこと間違い無しですね。
料理パートに物足りなさを感じるものの、第3章「おやじは台所でテツガクする」が面白い。
哲学というほど重苦しくなく、おやじの格言系かな。

女に恥をかかせるな
「出来るからってやりゃいいってもんじゃない」(漫画家、永野のりこ)
かつて結婚していた頃のはなしとして、ホームパーティーで女房と手分けしつくった料理、彼女の料理だけ残されることが多く、その後彼女は一切料理をしなくなり、思えばそれが不仲の始まりとのこと。
いやはや食い物の恨みは恐ろしい。

「うわ。ちっさっ。人間ちっさっ。お前は『心ミクロマン』か」
経団連か何かの会合が一流ホテルで開催され、その会場を取り囲んだデモの人のインタビュー「あの人たちはねッ!僕たちの働いた金でねッ!いま飲み食いをしてるんですよッつ!!」をテレビで見て。
労働者側に努力が足らないか否かはさておいて、心ミクロマンのフレーズは使えます。

食べ残せ!!
人間、栄養が足りてしまえば、それ以上に食うのは「胃の中に食べ物を捨てている」のと同じことだ。
家においては適切な量、外食については、変なボリュームで客を引くのを良しとしないには食べ残すというのは方策ですね。
全体的に、順風満帆の飛ぶ鳥を落とす勢いの人が書いたというのではなく、病床からの社会復帰も含めて弱さがちょっぴり出ているところが共感持てます。

ただ、著者のブログをみると昨年九月から更新されてないようですが…大丈夫かなぁ。

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