黄昏オーディオ

ちょっとだけオーディオ。

デザインするなとデザイナーが

2010-03-01 23:40:34 | 書籍・読書
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この数年は本をむさぼるように読んでいます。その前10年はほどはほとんど本を読まない生活が続きましたが、それを取り戻すかのように、週に3~4冊を常に読んでいる感じです。大体数冊ぐらいを借りといて、鞄に2冊、ポッケに1冊、家に1冊か2冊を常備して、隙あらば読むという感じです。そこそこハズレも多いですが、当たりに当たると嬉しいもんです。
昨日から今日にかけて読んでいる、「デザインするな」は私にとっては大当たりの分類です。
たいがい何かの書評などで評判のいいものを選んで、その中で面白かった本で取り上げられている本を適当に予約を入れて読んでいくというスタイルですが、この本は夏に予約してようやく順番が回ってきたので、いったいどこで進められて予約したのすら忘れてしまっています。
広告業界には不勉強なので、ドラフトというデザイン事務所の代表、宮田識さんについての知識は全くありませんでした。モスバーガーの創世記の一連の展開などを手がけたデザイン事務所の代表者とのことです。

「宣伝費ではマクドナルドにかないませんから、コバンザメになろうと考えました。ハンバーガーの宣伝はマクドナルドにしてもらう。マックのテレビCMを観て、ハンバーガーを食べたいと思ったら、モスにきてもらう。こちらは、おいしいものをつくって、気持ちのいい空間を用意して、温かいホスピタリティを心がけ、新鮮な野菜を使ったり、どこの食材をどう調理しているかという情報を提供して、安心して食べてもらう。戦略は見事に当たりました。マックが宣伝をすればするほど、こちらのお客も増えた。『テレビで見て買いに来ました』というお客さんがかなりいたんですよ。テレビCMはいままで一回もやってないのに」

なんかこういう成功談ってわくわくしますよね。
「デザインするな」という言葉は、デザインそのもを否定しているわけではなく、小手先のデザインを否定して、デザインの可能性を見据えているというものです。
この事務所からは数多くの優秀な人材を送り出しているようですが、そこでの成長感もおもしろい。

ゆっくり成長するから、つながりに敏感になれる。一気の飛躍は、過去の自分と現在の自分を分断しかねない。昔は昔と思い込むと、つながりを読む目が曇ってくる。

こうした示唆に富んだ本に出会うと、なんか面白い人に実際に出会ったような刺激を体験できるますよね。

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