愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

選挙活動は、原則自由にしてこそ民主主義

2010年05月13日 23時14分25秒 | JCPの活動、国民運動、国内の政治・経済等


 日本は、選挙活動に関する規制が本当にひどすぎます。このことは、私が1994年に日本共産党へ入党して選挙運動をする側の立場になってからずっと感じています。1994年からくらべても今の状況はひどくなっています。

 例えば、今は参議院選挙の告示が始まっていないので拡声器で「日本共産党の小池晃へのご支持をお願いします」なんてことを言ってもなんの問題もありません。ところが、選挙告示が始まるとできなくなります。日本共産党の機関紙宣伝を拡声器を使って宣伝しても現行法ではアウトです。ビラやパンフレットの配布の事でも、現行法では選挙告示になると小池晃さんの名前と顔が載っている宣伝物を配布できなくなります。より正確に言うと、候補者の顔や名前が載っている宣伝物を配布できなくなります。ポスターでも公営掲示板以外はやはり候補者の顔と名前が載っているものを貼ることができなくなります。だから、選挙告示前日になると大慌てで夜遅くまで候補者の名前と顔の載っているポスターを剥がします。今、東京都では志位さんと小池さんの連名ポスターが貼り出されていますが、実はこれにも法的なことが理由でそうなっているのです。参議院東京選挙区予定候補・小池晃参議院議員の顔と名前が単独で掲載されているポスターは、告示半年前になると貼り出すことができなくなります。そのために、志位さんとの連名ポスター、つまり政党ポスターという体裁をとっているわけです。今の法律だと、これすら告示日以後は全部撤去しなければならなくなります。

 選挙になれば、どこの政党、勢力があるいは個人が立候補するのかということが多くの人の関心ごとになります。そういう時期になるとあれダメこれダメというのが増えて何も言えなくなってしまうわけです。全くおかしな話です。小池さんが発言しているように票の買収や地位利用にかんしては、規制するのが当たり前ですが、言論による選挙活動は原則自由にするべきであります。これは、民主主義の根幹に関わることです。今の選挙は実態として暗闇選挙の様相を呈しています。

 例えば、東京都知事選挙を考えてみますと、選挙カーは都内で2台しか用意できないことに法律上規定されているし、拡声器を使って候補者への支持を街中で訴えることは当然できません。その結果どうなるかというと、知名度だけが高い、ファシストの民主主義破壊者である石原慎太郎の名前だけが候補者として知れ渡り、それ以外は、ほとんどどこが誰を擁立しているのかまともに知られないうちに選挙を迎えて終わってしまうという状況が生じています。自分自身の実感としても、例えば数年前の都知事選で日本共産党公認候補として若林義春さん(日本共産党東京都委員会委員長)が出馬していても、彼のことを知って頂く前に選挙が終わるという実に洒落にならない状況があったわけです。率直にいって、民主主義破壊者にしか過ぎないファシストの石原慎太郎が東京都知事のイスの上にふんぞり返っているのは、マスコミの虚像持ち上げと暗闇選挙のひどい選挙制度のあり方との合作による事柄です。石原慎太郎へ投票した人の多くが石原慎太郎のファッショ的本質を知っている上で、あの民主主義破壊者に票を入れているとは言い難いのです。まともな神経の持ち主であれば、石原慎太郎の政治家としての本質を知れば、石原慎太郎こそ危険人物であり、もっとも東京都知事にしてはならない、日本の政界にいてはならない、政界から抹殺しなければならない人物と感じることと、私は思っております。

 話が少しそれたので、話を元へ戻しますが、民主主義社会を維持・発展させていく上では、選挙で誰が立候補しているか、どの政党がどういう人物を擁立してなにを訴えているのかなどを、十分に知って考えて人々が投票行動をすることが求められています。だからこそ、言論による選挙活動は原則自由にするべきです。戸別訪問などを含めて。

 参議院でインターネット選挙が解禁の方向で話が進んでいます。これを私は歓迎します。

 私個人のことでは、昨年の衆議院選挙ではブログ更新をするべきかどうか法律の事のゆえに実に悩みました。都議選でも同じです。都議選では江戸川では河野ゆりえさんが日本共産党から立候補していましたが、比例とは違って個人が立候補しているという体裁がありました。私自身は候補者ではないので候補者そのもののことを書き込まないようにしながら日本共産党の事を書き込みすることを通じて日本共産党の姿を見せるように努めてきました。ところが衆議院選挙ではちょっと考えるところがありました。というのは、衆議院総選挙では比例代表がありまして、これだと日本共産党そのものが立候補者であるという体裁になるのです。私自身、ブログ上でも日本共産党党員であることを名乗っているので、そうすると日本共産党の党員である私がブログを更新するということは、候補者がブログを更新しているのと同じとみなされると問題になりかねないわけです。もっとも、私が自分の思想信条を公然としていてもこのブログ自体は私が個人的動機で立ち上げたものであって所属支部など党組織として立ち上げたブログではないということを逆手にとって科学的社会主義の記事を書くなど党が依拠している理論ではあるけれども党そのものではないことを書き込みしてかなり危ない橋をわたりましたが法律に抵触しないように神経を使ったものです。インターネット選挙が解禁になればいろいろと神経をすり減らしながら気に掛けることがなくなります。

 社会的な意義としては、「べからず選挙」に風穴をあける意義をインターネット選挙解禁が持ちうるということです。やはり、ネットでは自由なのにネット以外ではなぜ「べからず選挙」が続くのかということが国民的に問題視されるようになる、そういう状況をうみだすきっかけになります。今の日本の選挙制度は世界から見てもするべきでない規制でがんじがらめになっていて極めて異常な様相を呈しています。民主主義発展のことを考えれば、こんなおかしな状況はなくすべきです。その第一歩としてインターネット選挙解禁を考えることができるし、こういう方向へ民主主義発展への世論と運動を高めていくことが求められています。


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