愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

消費税導入20年―「福祉のため」はうそ

2009年04月04日 19時41分32秒 | JCPの活動、国民運動、国内の政治・経済等
主張/消費税導入から20年/増税やめ、減税にかじを切れ

 今月の1日は消費税が導入されて丸20年を迎えた日です。当時の竹下内閣は、「福祉の財源のため」として野党(日本共産党、日本社会党、民社党、公明党)の全党の反対にもかかわらず自由民主党が「数の論理」をごり押ししたものです。当時、野党が消費税導入に反対したのは、逆進性が強いからです。逆進性が強いというのは、低所得であるなど社会的に弱い立場にある人ほど思い負担を強いるということです。とくに、現在の消費税は食料品にさえ課せられます。例えば、所得がなかったり、低いために生活保護を受けているような人は、本来ならば担税力がないというべきですがそういう人でも生きている限りは食料品やその他生活必需品を購入します。生計費にまで課税されるために、生活するための最低限の消費にまで課税されます。これは生計費非課税という税制の民主的原則と真っ向から反します(年収1億円の人も年収200万円の人も1000円相当の食料品を購入すれば50円の消費税を払うことになりますが、生活費に占める税の割合は収入の低い人ほど高くなります)。ですから、「福祉のため」といってみたところで消費税は所得再分配の機能を損ないます。だから、消費税を福祉の財源に使用ということ自体が本末転倒なはなしです。

 もちろん、消費税が導入されてから、消費税として課税される分を考慮してなお、社会的に弱い立場にある人に課税される分を越えて手厚く、社会保障・福祉の果実を受け取ることができる状況であれば消費税を「福祉のため」という論理になりたちえます。しかし、実際のところは、小児税が導入されて以降20年間社会保障制度は悪くなるばかりです。現実の政治や法制度の動きを見れば消費税の導入及び増税の口実が実にでたらめか身をもって私たちは分かります。

 消費税が「福祉のため」という口実で導入されていこう、社会保障制度が悪くなる一方の現実があるということは、私たちが消費生活のなかで支払った消費税がどこかへ流れていったと考えざるを得ません。(私たちの納めた税金は)どこへ行ったのでしょうか。実は、大企業への減税の穴埋めとして消費税が使われました。

 消費税が導入されてからの20年間で私たちは、累計で約213兆円納めています。一方で、消費税が導入されてからの20年間で法人税の減税額は累計で約182兆円です。こうしたことを対比すると消費税が福祉のためどころか大企業への減税の穴埋めとして利用されたことが分かります。




 上の画像の出所もとは日本共産党中央委員会のホームページの「あす消費税導入20年」という記事です。私たちが納めた消費税額と大企業への減税との対比を見れば見るほどに腹が立ちます。みなさんはどうですか?

 高齢化社会が進んでいくほどに支配層は、(消費税を)増税しなければ社会保障・福祉の制度が持ちこたえられないという欺瞞的論理をいろいろな形をとって振りまいてきますが、そういう時は、そもそも消費税が導入されてから今に至るまで少しでも社会保障制度が良くなったかどうかを事実に基づいて考えるといいですよ。そうすれば、支配層の欺瞞を見抜くはそれほど難しいことではないのですから。私たちにとって一番身近な社会保障制度とも言える社会保険法による健康保険(賃金労働者は通例こちらに加入。政府管掌健保と組合健保があります)の一部負担金(病院、診療所で支払うお金)一つとっても、消費税が導入された当時は窓口負担が1割だったのにそれが2割となり今では3割負担です。しかも、現在では「姥捨て法」としか言いようのない後期高齢者医療制度という世界でも例のない差別医療制度が実施されています。

 今年は、東京都の場合は7月に東京都議会議員選挙があり、衆議院選挙は5月説がテレビなどにとりざたされていますが衆議院議員の任期は今年の9月です。だから、麻生政権がどんなに解散・総選挙を先延ばしにしても9月には必ず総選挙が実施されます。

 昨年のアメリカ発の世界同時不況のもとで、日本においても政治と社会のあり方の根本が問われています。今の日本における経済不況の大本には、歴代政権の国民いじめの政治により、国民のなかに貧困が広がって所得購買力が低下してきていることにあります。だから、今の日本の国民経済の危機的状況を国民本位の方向で打開するためには、大企業やアメリカを優遇にしておきながら庶民をないがしろにしてきた政権および勢力に国民による明確な政治的審判を下し、日本の政治と社会のあり方を国民本位の方向へ切り替えていくのが不可欠です。


 みなさん、来るべき時にはおごった暮らしをしておきながら生活苦にあえぐ私達国民をかえりみない支配層に明確且つ厳しい審判を下していこうではありませんか。

 今年を、国民が主人公の日本をつくる第一歩の年にしようではありませんか。

参照元
 「あす消費税導入20年
 「主張 消費税導入から20年 増税をやめ、減税にかじを切れ
 「消費税の日本共産党の考えと対策は?


日記@BlogRanking