細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

小松君との一日

2008-11-23 13:18:29 | 教育のこと
 出張の2日目、オランダ中を駆け回りました。とても充実した1日でした。
いろいろと段取りしてくれた小松君に感謝です。

 時差ボケで朝3時くらいに目覚めました。すっきり目覚めてしまったので、日本のお仕事をしました。29日に帰国した後の段取りをしておかないと大変なことになるので、このお仕事タイムはとても貴重です。

 予定より早くホテルを出発してスキポール駅からデルフトへ向かいます。軽く電車が30分遅れ、理由も不明。早めに出発したことが功を奏して、約束どおりの時間にデルフトに到着。小松君が出迎えてくれました。

 まずはド素人ながら、「ボンエルフ」を見学。中村先生に教わった、生活道路と車の道路が共存できるシステムです。最近、どんどんと交通の教育を受けておりますが、赤子のようにすくすくと育っておりまして、これも喜びでございます。

 デルフトでレンタカーをして、一路、北へ。「大堤防」を目指しました。海外での運転はそこそこ慣れてますが、左ハンドル、マニュアル車、長旅の疲労の三重苦がのしかかります。適宜休憩しながら、小松君の絶妙ナビに支えられて、大堤防に無事到着。学生にすれば、教員と長時間ドライブ、というのは打ち解けるにはいい時間かと思います。いろいろと普段の生活のこと、今後の希望のことを聞き、私ができるアドバイスはしておきました。実はこれが、オランダに寄った最大の理由です。教え子が無事に、もちろん苦労しながらも頑張っているのを確認できてよかったです。

 大堤防はその迫力にびっくり。30kmの長さで、北海側は立っていられないほどの強風、荒波。内海側はそれに比べると断然におだやかで、水位も相当に違います。視覚的にわかるほどでした。まさに自然の脅威から人間の生活を守っているのが良くわかり、土木構造物の偉大さを感じました。おみやげショップでお宝ものの大堤防の建設工事の写真の絵葉書セットを購入(細田、小松ともに)しました。

 デルフトへの帰路の途中、かなり疲れが出てきて、だんだんと私の口数が減ってきました(不機嫌ではまったくありません。時差ボケです)。が、デルフトに着いてレンタカーを返却してからバーでリラックスしながら、小松君の相談に乗りました。留学の素晴らしさを語り合って、彼の将来についても話は及びました。自分の将来は、自分で選択するものです。もちろん、周囲はそれをサポートしてくれます。

 多少、疲れがほぐれた状態でデルフト工科大学へ。土曜日なのでほとんど人がいませんでしたが、ブロイゲル教授はお仕事をされていて、われわれとディナーを一緒にしてくださいました。小松君の部屋、机を確認し、講義の資料なども見せてもらって、彼が頑張っているのも確認しました。

 時差ボケでブロイゲル先生とのディナーにやや不安を感じていたのですが、ものすごく楽しい時間でした。時差ボケさえなければ、こういうディナーはもともと得意なのは分かってました。ディナーが始まれば、お酒も入り、まったく問題なし。時差ボケの疲れは忘れているほどでした。

 小松君のような修士の学生はさすがにブロイゲル先生ほどの大物と1対1では話題に限界もあり、3時間も4時間も談笑を続けるのは難しいと思いますが、私は大人でありプロの研究者ですからまったく問題ありません。ブロイゲル先生が気さくな、好奇心旺盛なお人柄であることもあり、とても充実したディナーになりました。話題は私の研究のことから、日本での重要研究トピックのこと、日本そのものの問題点、オランダの現状までミクロなことからマクロな国家レベルの話題まで広がります。もちろん、小松君のことについてもブロイゲル先生にいろいろと理解していただき、それも収穫でした。小松君も普段お忙しくてほとんど話すことのできないブロイゲル先生とたっぷりとお話できて、とても満足していたようです。これも、小松君自身がこちらで頑張り、また今日のために段取りをしてくれたおかげです。

 とても疲れ、ホテルへの帰路でまた電車トラブル(デルフト-デンハーグ間不通)により、トラムも活用しながら、何とか深夜12時ごろにホテルに着きました。時差ボケ?により午前4時半ごろに目覚めて、この記事を書いてます。

 さあ、もうすぐ南アフリカ(ケープタウン)に出発です。国際会議で自己治癒コンクリートについて発表し、自己治癒コンクリートの国際委員会にも参加してきます。


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