細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

2020年度のオンライン講義終了

2021-01-30 12:12:21 | 教育のこと

昨日、1/29(金)で今学期のオンライン講義がすべて終了しました。

1月は結構負荷が大きく、通常の土木史、メインテナンス工学、大学院の耐震耐久設計学、に加えて、臨時の英語での講義が複数重なり、かなりやりがいはありました。

1/9~12は、合計11時間のConstruction Technology and Managementの講義を、7名のホーチミン市工科大学の修士のプログラムに対して提供。

1/29は、13:00~16:00で、YNUの国際プロジェクトマネジメントの最後の講義として、山口システムをフルバージョンで英語で講義しました。質疑も多く、かなり疲労はしておりましたが、充実した時間で、翌日の今日、受講生から感謝の言葉も届きました。この講義は20人弱の受講生で、全員が留学生であり、その中の少なくない方々が、母国では政府の役人をしていたり、実務経験のある方々なので、ディスカッションも面白く、私もフルパワーで臨みました。

結局、上記の国際プロジェクトマネジメントの臨時講義が最後となり、私の2020年度のオンライン講義生活が終了しました。やや複雑な気持ちですが、とりあえずやり切って、ホッとしています。

オンライン講義のスキルは格段に上達しました。2020年度が始まった当初は、どうすればよいのかもよく分からない状況でしたが、私の担当した講義は様々な種類のものがありましたが、学生実験も含め、最後の国際プロジェクトマネジメントまで、オンライン講義も決して悪くはない、という印象です。講義資料が教室のスクリーンではなく、各自の画面で見やすい、とか、大教室では難しいディスカッションがオンラインではやりやすい、など、講義のクオリティは講師の力量次第でどうにでもなる、というのが私の見解です。実験や実習は相当に厳しいですけどね。

それから、メインテナンス工学の第14回の招待講師である鉄道総研の上田洋さんのスライドにもあったように、人生を微分で見るか、積分で見るか、という議論は大好きで、紆余曲折、上がったり下がったりもある、でもトータルで見れば少しずつ向上していっている、というような人生において、局面ごとの微分で見ると、調子の悪い時もあるわけです。でも、トータルで少しずつ向上していけば素敵だし、またそこまでの積分値だって、土木工学においては総合力になり得る、という考え方もあります。

2020年度は容易ではない1年で、私も悩み苦しんだ時期も少なくありませんが、やり切ってみると、これまでに無かったスキルが身に付いたり、積分であるストックが増えたり、するように思います。今後もオンラインでの講義や講演は無数にあるでしょうが、十分に対応できるでしょうし、英語でのConstruction Managementでの講義や講演に対応できるストックもそれなりに蓄積できました。もっと増やして充実していきたいですが、そのための足がかりができたように思います。また、土木工学教室の主任教授としての職務も、不安だらけでスタートしましたが、10ヶ月が経過し、まあおおよそのやり方は把握できたので、残りの14ヶ月の任期、所属組織に貢献できるように頑張りたいと思います。そのように思えるようになったこともここまで10ヶ月の成果かと思います。そして、このコロナの状況においても、いろいろなご縁をいただき、新たな出会いや、新しい研究テーマなどにも出会うことができました。仏教、禅宗への興味の拡大もあり、ご縁などについての自分の考え方もより深くなったように感じます。

さすがに昨日、1/29は疲れて安堵でため息が何度も出ました。19:00からは、オンラインの土木酒場で楽しい会話を結局23時過ぎまでしていました。意欲の高い最前線の方々と「だべる」のは楽しいですね。

今日、1/30の土曜日は、若干、心機一転の気分です。朝一番で直接の指導学生ではない、学部4年の侭田君の卒論について、1時間のオンラインの議論。深く勉強している学生で、工学というよりは哲学的な内容、テーマなのですが、とても楽しく議論できました。その後、自分なりのリラックスタイムを過ごしながら、このブログを書いていますが、その後は2つの英文ジャーナル論文の原稿の添削からスタート。1月の後半から、様々な意欲が戻ってきており、勉強したいこと(コンクリート、土木に限らず)、チャレンジしたいことがいろいろと溜まってきており、自分自身としては調子が上がってきている兆候です。

ここ数日、わずかに花粉症の症状を感じます。すでに自分の中で構築した花粉症対策を、1月の前半から開始しており、それなりの態勢で花粉症の時期に突入できそうですが、繁忙期の最終月、2月を上手に乗り切りたいと思います。


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