世界,国内を動き回った夏休み期間でしたが,最後の宿泊の出張に出かけています。2泊の出張で広島県福山市の鞆の浦に向かっています。
今年の4月に初めて鞆の浦に行きました。「来なさい」と言われて,私の指導する学生を連れて試しに行ってみました。日本全国でほとんど失われかけている古き良き日本,人情が,鞆の浦にはまだ残っていますが,その鞆の浦も過疎,高齢化,人間関係の希薄化,災害に対する脆弱性などにさらされています。 歴史的な街並みも美しく,将来に引き継ぐべき日本人の大切な大切な財産です。
一方で,その鞆の浦の現状を打破しようという,様々な取組みが連携して行われてきており,文化,音楽,囲碁,食,日韓交流,介護,防災など,が含まれています。様々な元気な方が関わっており,私の指導している学部4年生の赤間君はすでにその中の中心人物の一人になっています。9/15には,彼が中核になって,鞆の浦の子供たちのために,大お化け屋敷大会を開催し,大盛況だったそうです。1時間待ちの行列だったとか。
さて,この鞆の浦で赤間君と私は何をしようとしているのか。ダイナミックな動きのなかに位置付けられているので,私もまだ明確にはイメージを持ち切れていませんが,「防災」が一つの鍵。古い街並み(江戸時代の建物もとても多い),高齢化ですから,災害が生じると相当に危険です。これを放置はできません。どうするか。防災の教育もとても大切になります。実は,お化け屋敷大会は,小学生たちへの防災教育の布石でもあります。防災教育においては,福山市立大学の澤田先生とも連携ができそうです。地質の専門家で,地質学と災害は切っても切り離せません。
今日,9/21~23日に,日韓交流の大イベントが鞆の浦で開催されます。若い人たちもたくさん訪れるので,それだけで鞆の浦は活気に溢れます。ポニョの舞台になった老人ホームである,さくらホームの羽田さんが中心となる介護シンポジウムも開催され,私はこれをとても楽しみにしています。実は,4月に最初に訪れたときに,「あまりにすごい地域介護なので,介護シンポジウムを開催すると全国から,将来の職業として考えている若い人たちが集まると思いますよ」と私が提案しました。おそらくそれが引き金になって,今回,介護シンポジウムも開催されます。
音楽には人が集う。今回は,非常に数多くの音楽イベントも準備されており,美しい音楽に心が響きながら,皆の交流が活性化されることでしょう。
赤間君らは,横浜で学生たちだけで飲食店を経営していますが,その仲間たちもやってきて,今回のイベントの参加者たちに料理,デザートをふるまうそうです。海鮮カレーは100人分準備するとか。また,それらの準備を,福山市立大学の学生さんたちや,プロの料理人とも連携して行うとか。非常にアクティブです。
私は,今回は,飛び交っている情報をキャッチし,可能な範囲で中心人物たちとお話をして情報交換をし,今後も含めて赤間君のバックアップをし,今後,継続的に関与するとして,その戦略を考えたいと思っています。また,まだ十分に鞆の浦の街を歩いていないので,早朝を中心にじっくりと歩いてみたいと思っています。
コンクリートの研究者のはずですが,少しずつ不思議な方向に変質してきているように思います。
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