細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

10年

2013-10-01 08:32:22 | 人生論

2013年10月1日です。今朝は、家族のいるパリに出発です。

11月上旬まで、何度かパリと日本を行き来して仕事をしたり家庭の用事をこなしたりしますが、いよいよ新しい生活が始まりました。

10年前の2003年10月1日に、横浜国立大学に助教授として赴任しました。赴任したその日に学部の講義(構造の力学Ⅲ)があり、非常に緊張しながら講義室に向かったのを記憶しています。

赴任前はJR東日本で働いていたので、転職したことになりますので、30歳で大学教員になった直後は非常に暇で、かなり時間を持て余し、何度も自己嫌悪に陥っていたことも記憶しています。

10年。

非常に長い時間です。あまりにも未熟な研究者としてスタートし、10年が経過し、少なくとも自分のやりたいこと、やるべきことが明確になり、多少なりとも世の中のお役に立てる状態になりました。「不惑」ですから、そうなって当たり前。

10年前の私は30歳。駆け出しの未熟な研究者でした。

さらに10年さかのぼると、1993年で私は20歳。大学2年生でした。体力はすごかったと思いますが、とてもとても社会に出れるようなレベルではありませんでした。

さらに10年さかのぼると、10歳の小学校4年生。兵庫県の明石市で、ガキ大将として遊びまわっていました。

さらに10年さかのぼると、0歳5か月の赤ん坊。

10年経つと、人間の姿かたちも激変し、大人になってからもその中身や社会での役割も激変します。

2013年までの10年間は、スタート時は迷いの時期もありましたが、その後全力疾走に入り、時代の激変とともに私も駆け抜けてきた感を強く持ちます。特に、東日本大震災は日本人全員にとってでしょうが、私にとっても大変に大きな出来事でした。

さて、もうすぐ成田空港に到着しますが、これからの10年間がどのような10年間になるか、自分でも楽しみです。30代の10年間のスタートも非常にスローであったことも懐かしく思い出しながら、フランスでの1年間は決して焦らず、私の感性が感じるままに過ごしたいと思います。家族と一緒に過ごせることも非常に貴重な経験になると思います。

今、一番気になっていることは、購入した炊飯器がパリできちんと使えるかどうか。10日前にパリに行ったときに持参した高級炊飯器は、運搬中に損傷したのか、うまく作動せず、パリで眠っています。 今度は安物の炊飯器にしましたが、ご飯さえ炊ければ、いろいろ持参したふりかけや炊き込みご飯のもとなどが、大活躍するはずです。

炊飯器よ、動いてくれ!今日は君を機内に持ち込みます。