行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー 2000万円問題

2019-06-16 23:33:06 | 年金生活者
北欧旅行中、日本では金融庁のワークグループ報告書いわゆる年金不足を補う「2000万円問題」で大騒ぎ、序章での定年後には下表のごとく、5万円足りないので生きるためには2000万円必要と示したのがもめた。麻生副総理が参議院選挙に影響が出ると困るので、この報告書は受け取り拒否を表明する始末。
この騒ぎは政治不信そのものだ。安倍首相はスローガン大好きで、最初は3本の矢と言って、アベノミクスを出したが、未だ成長せず、そして最近言いだしたのが年金制度100年安心計画だ。野党はこれと2000万円不足問題が矛盾すると追及しだした。日本の年金制度は表のように厚生年金生活者が主流で、団塊の世代くらいは半分以上がこの制度に乗っている。しかも定年まで勤め上げれば退職金か企業年金を貰っている。しかし、今や40%非正規社員厚生年金などには入ってない国民年金だけだ。こうした制度の違いを棚に上げてワークグループが論じたところに問題があった。
 
100年安心計画を選挙公約として出し直して貰いたい。先ず、国民年金70万では最低限の生活は不可能、非正規社員でも厚生年金に必ず入れることが第一歩だ。年金生活者は千差万別、生活をどうエンジョイするか、そのためにはどのくらいの生活費が掛かるか、それによって定年後の費用の掛かり方が変わる。そこから老後の資金の必要性が出てきて、金融庁が狙った資金運用の税制利用だとか、投資のやり方のガイドラインを政府として出すことだ。
 
先日訪れたフィンランドでは全国民が所得税3割、消費税約2割を負担している。その代わり教育費、医療、は無料で日本の厚生年金のような国民皆年金制度がある。金融庁が心配する運用する貯金がなくても生活に困らない。それでも市内を歩くと物乞いの老人がいる。
日本は自助努力が必要なことは国民は承知している。変なスローガンは政治不信を招く。

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