5月4日のブログで「人を大切にする企業は業績が良い」と書いたが、かつて武田信玄も「人は城、人は石垣、人は堀・・・」と戦国時代で国を守る基本は人材だと喝破している。先日の日経で富士通、8万人全員「学び直し」という記事が掲載され、DX人材への研修を拡大すると報道されていた。富士通は大型コンピュータとソフトウェア開発をテコに1980年代輝いていた。毎年多くのソフトウェア人材を採用していて、飛躍すると期待されていたが、米マイクロソフトやアップルのような成長はできず、株価も子会社だったファナックに長い間引き離されてきた。
ここへ来て、目が覚めたか教育投資を4割増やし、これまでの日本企業が採用している一律の階層別教育から必要なスキルを社員自ら選び、学べる制度に改め、9千以上の教材も揃え、米国のオンライン研修サービス「Udemy」も利用できるという。背景には「IT情報技術企業からDX企業へ」というCEOの業種転換への危機感がある。ここへ来て株価もファナック並みの2万円に追いついたが、この急転換には痛みも伴う。希望退職の実施で、3月には50代以上の管理職約3000人が希望退職に応じた。
これは昔から見られた光景で、3000人もの従業員がDX企業に適合しないということなのだろう。これまでの企業研修では時代に対応出来ないということで、企業の責任ということになるが、個人も絶えず自分のスキルを磨いていくことが必要で「ぼーとしてんじゃないよ」と聞こえてくる。逆に絶えずスキルが磨けない会社とはおさらばだ。
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