行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

コロナ検証、今更ワクチン開発を言いだした

2021-06-06 17:14:04 | 災害

国産ワクチンの開発・生産についての国家戦略を閣議で決めたが、1年前にやるべきことを今更言い出すなんて・・・・・・マスコミではワクチン接種の遅れから、経済活動が動かず1~3月のGDPは年率5.1%も落ち込み日経では「コロナ敗戦」といった記事まで出てきた。菅首相は新型コロナウイルスの感染拡大に際し国産ワクチンの開発が遅れた反省を踏まえ、基礎研究から実用化までの一連の体制を見直し国産ワクチン開発拠点を整備すると言い出した。総選挙対策のような感もするが、これからの感染症のことを考え実現しないと、まさに敗戦ということになる。

何故日本は遅れたのか?「実現には乗り越えるべき課題も多い。その一つが複雑な組織体制だ。日本では新薬の基礎研究は文部科学省、臨床試験(治験)の審査は医薬品医療機器総合機構(PMDA)、承認は厚生労働省、生産や品質検定は国立感染症研究所が担う。研究から実用化までを管轄する組織が一本化されていない。コロナ禍に各省庁横断で対応した米国とは対照的だ」と日経は解説する。

就任当時ダボス会議で「岩盤とも言える官僚組織を壊す」とまで言っていた安倍前首相も不可能だったワクチン開発拠点を実現できるのか?政府だけでなく、国会の責任でもある。民間の製薬会社はワクチンを開発するには大きなリスクが有り、米国のように巨額な国家支援がなければ不可能だ。これから開発しても実用は来年になる。ファイザー、モデルナ、アストロゼネカ、ジョンソン&ジョンソン等、治験済の多くのワクチンがあふれる中で使って貰えるのだろうか?

米国の会社は、政府のワクチン開発ワープ計画に沿って、治験→認可のプロセス時にも大量生産を開始していた。リスクは政府が負ったから、1年という短い期間でワクチン接種が可能になった。

菅首相は、将来に備えてワクチン開発に注力していく姿勢を鮮明にし、最先端の研究開発拠点を作り、平時から製造体制を整備し、緊急時に速やかに医薬品の使用を認める承認制度も整備していくと決意した。出来たら総選挙の前まで研究開発拠点を立ち上げる覚悟を期待するしかない。

 


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