4月に入り、中小労組への回答も出そろいつつある。ベア春闘の成果はどうだったのだろうか?まだ結論は早いが、相場形成の核である金属労協の結果を見ると、電機のように業績格差を乗り越え、2000円の統一ベアを実現し久しぶりに労組リーダーの笑顔が見られた。自動車はトヨタがやや自制的な回答となったが、日産は業績がもう一つだったが満額回答だ。金属労協全体では大手が1737円のベア実現に続き、中小のベアは1246円と健闘した。連合ではベアと定期昇給を含めた賃上げで中小は4810円となり、頑張っているが14年度の物価上昇率をカバーするまでの水準ではない。
非正規の時給の増も実現しつつあるが今のところ連合内では12.19円にとどまり、充分とはいえない。政府が多少とも影響力を発揮できる最低賃金の引き上げが焦点になるが、デフレ脱却の原動力は最低賃金の引き上げで、少なくとも都の最低賃金は民主党政権が掲げた時給1000円の実現が望ましい。
多くの企業で非正規労働者の正規化が行われ、望ましいことであるが、基本は均等待遇の実現だ。