脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

「病名」という名の「隠れみの」3

2011年08月28日 | つぶやき

脳脊髄液減少症の「隠れみの」にもなりうる「病名」が

たくさんあると、

私は感じています。

 

でも、本当に、その病名が脳脊髄液減少症の「隠れみの」になっていた場合、

それはその「隠れみの」となった病名をつけた医師の「誤診」となるわけで、

医師にとっては認めたくない現実なのでしょう。

 

患者にとっては、今までの医師の診断を信じていればいるほど、

「別の原因」「別の病名」の可能性は疑わないし、

 

もし、疑ったとしても、

今までの「病名」は医師の誤診で、

もしかしたら、「別に原因があるんじゃないか?」と思うことに

非常に罪悪感を感じてしまうことでしょう。

 

そのため、他の病名を疑い、

他の医師のセカンドオピニオン、サードオピニオンを求めることすら、

躊躇するかもしれません。

 

 

おそるおそる、今の医師に、

「私、脳脊髄液減少症ではないでしょうか?脳脊髄液減少症の医師を紹介してもらえませんか?」などと

言おうものなら、

その医師はあまりいい顔はしないかもしれません。

 

だって、そう言うことは、

今の医師に

「私の症状は脳脊髄液減少症に似ていると気づきました。

先生の見立てた病名は間違っていませんか?誤診していませんか?

先生の見立てた病名にも疑問がわいたので、念のために違う視点での

脳脊髄液減少症の専門医の意見を聞きたいのですが、

他の医師を紹介してもらえませんか?」と面とむかって言っているのと同じことですから。

 

脳脊髄液減少症の専門医は「紹介状をもらってきてください。」と必ずいうでしょう。

 

でもね、

患者にとってはね。今までの医師から紹介状をもらうってことが、それが、とても心理的に

大変なことなのですよ。

今までの医師との人間関係まで崩れそうでね。

実際に医師を不快にさせて、

「あなたが脳脊髄液減少症であるわけがない。」と叱られて関係が崩れてしまったりもしますしね。

 

本当に言い出せないのですよ。

だから、紹介状は絶対条件にしないでほしいのです。

こっそり行きたくても、その道すら閉ざされてしまうから。

 

私は、全く関係のない医師に、事情を話して紹介状を書いてもらって

やっと脳脊髄液減少症の専門医にたどりつけたけれど。

 

ただでさえ、脳脊髄液減少症の病名にたどりつきにくいのに、

紹介状がなければ脳脊髄液減少症の専門医も受診できないのは、

患者にとっては、非常にきつい現実も、

この際ここに書いておきますよ。

 

 

今まで受診してもらっていた医師がとても患者に優しく治療熱心で

いい先生であればあるほど、

その医師とのつきあいが長ければ長いほど、

 「他の医師の診察も受けて意見も聞いてみたい。」とは

患者からは非常に言いだしにくいことでしょう。

 

医師だけではなく、

その医師にお世話になっている患者たちが組織する、

その病名の患者会に属していればなおさら、

その患者会にとりわけお世話になっていればなおさら、

まして、その患者会を主催している人ならなおさら、

自分は別の病名、別の原因かもしれないとは思いにくいでしょう。

今までお世話になった医師の手前、

「他の病名」なんて疑うこともできないでしょう。

そのお世話になった医師が

「もしかしたら、あなたの症状は脳脊髄液漏れが原因かもしれないから、

一度、脳脊髄液減少症の専門医に相談に行ってごらん。紹介状を書いてあげるから。」とでも

いわない限り。

 

別の病名を疑うことさえ、

今までの病名の患者会やお世話になった医師への、裏切りかもしれないという罪悪感も

感じてしまうかもしれません。

 

人と人との絆が、かえって、 

自由な発想で、自分の症状を見つめなおすという

人間の本来の能力を

奪ってしまう危険も感じています。

 

それに、脳脊髄液減少症の症状は、

いきなり「原因不明の難病タイプ」になる人ばかりではないのです。

 

本人も周囲も気づけないだけで、

一見ありふれた症状がはじまりのこともあるのです。

 

たとえば、

感染症という症状。

 

今までかかったこともない感染症にかかってしまった。

あるいは感染症にかかりやすくなった。

風邪をひきやすく治りにくい、

治ってもまた、すぐまた何かに感染して、

しょっちゅう病院通いするようになってしまった、という現象の影にも

脳脊髄液減少症は隠れています。

 

脳脊髄液が漏れると、免疫力が低下して、

感染症にかかりやすくなります。

 

逆に、

免疫力の過剰反応も起るようです。

 

もともとあったアレルギー症状などが激しくなったりもします。

それまで何も感じなかった化学物質に

異常なまでに過敏になったりもします。

これについてはいつか詳しく書きたいと思います。

とにかく、化学物質を発する商品を扱うお店の中にはいられないほどです。

香水も、たばこの煙も微量でもダメでした。

 

私は重症の化学物質過敏症の患者さんの中にも、

自分の経験からも、「脳脊髄液漏れ」の患者さんが

潜んでいる可能性を感じています。

 

とにかく、脳脊髄液が漏れると、

光や音や触覚だけでなく、ありとあらゆることが過敏になったりするのです。

電磁波にも過敏になると思います。

 

化学物質過敏症の専門医は、

「脳脊髄液漏れ」という観点では、患者を診て、検査もしていないと思います。

 

脳脊髄液減少症は

本当に日によって、季節によって、時期によって、天気によって、

それまで横になって寝ていたか、体を起こしていたかでも、

気圧、その日の湿度、

その日の水分摂取状況でも、

症状はさまざまに変化したりもします。

 

脳脊髄液減少症が原因での、自律神経系のさまざまな症状もでます。

 

脳脊髄液が漏れて、脳の位置が正常な時より、微妙に下がることで起きる、

症状も、

その症状だけに注目して、脳脊髄液漏れというその根本原因にまで想像がいかなければ、

別の病名がつく可能性もあると思います。

 

脳脊髄液が漏れて減ると、自律神経が失調するのか、

血圧や呼吸、脈拍数、体温の調節のコントロールもおかしくなり、

同じ私という人間でも、脈拍が、日により、時により、頻脈になったり、除脈になったりもしました。

私は上が100にとどかない、低血圧になりましたが、

高血圧になる人もいるようです。

 

 

また、頻脈が急にでれば、その症状を、

動悸と感じる人もいれば、パニック障害と勘違いする人もいると思います。

 

呼吸が急に早くなれば、

過呼吸と間違われかねないと思います。

 

それらを管理コントロールしているのは脳で、

脳脊髄液が減って、そういった症状が出ているといった

発想がいままでありませんでした。

 

さらに、

脳脊髄液減少症の患者の体は、

汗がでにくくなり、体温の調節もうまくいかなくなり、

暑い時期には体温は上がり、寒い時期には体温は下がり、手足が冷え、

まるで自分が恒温動物の人間ではなく、

爬虫類のような変温動物になったようです。

 

主訴が、「痛み」や「だるさ」「頭痛」など比較的症状が一定の人は、「他の病名」がつくかもしれません。

 

でも、脳脊髄液減少症で、症状がくるくると変わる人の場合、

さっきまで元気だったのに、急に悪化して寝込んだり、

好きなことはできるように見えて、

他のことはしないで寝ているとか、一見きまぐれか、サボりのように見えたりします。

 

脳脊髄液減少症の特徴を何もしらない家族や医師が見たら、

その特徴が、

ますます、仮病や精神的な病を疑われる原因にもなりうると思います。

 

脳脊髄液が減少することで二次的に起っている症状を、

その現象だけをとらえて医師が「病名」を考えれば、

「脳脊髄液減少症」という、根本原因からますます遠ざかってしまう危険もあります。

 

なにしろ、

脳脊髄液減少症になると

どんなさまざまな症状が出てくるのか、

それにより、どんな風に日常生活が障害されるかを、

医師は大学でまったく学んでいないのですから、

 

まだまだ多彩な症状から

脳脊髄液減少症を見抜けない医師が多くて当たりまえなのです。

 

脳脊髄液減少症の症状や特徴を知らない医師が

まだまだ多い現実があるのであれば、

 

その「症状だけをとらえて」他の病名がつく可能性や「原因不明の病」とされる可能性だって

非常に高いと思われます。

 

医師も人間。

全知全能の神様じゃない。

 

医師が思いつく病名は、

その医師が過去の学習と経験で知っている症状の

「知っている病名の中からしか選ばれない」ってこと、

 

日本中の多くの医師の頭の中には

まだ、脳脊髄液減少症の多彩な症状がインプットされていないってこと、

 

多くの医師の頭の中の病名の選択肢の中に

「脳脊髄液減少症」がまだないってこと、

 

この当たり前の現実を

患者は、忘れてはなりません。

 

あなたを救うのは、あなたです。

 

 

 

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