脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

昨夜の「ドクターGの甲状腺機能低下症」と「脳脊髄液減少症」

2011年08月12日 | 他の病名との関連性

昨夜のNHK「総合診療医ドクターG」の番組見ました。

昨日登場したドクターGは水戸共同病院の徳田先生でした。

患者の訴えの再現ドラマはこうでした。

「主訴はめまい。

半年前 肌荒れに気づく、

あちこちの関節まで痛くなる。

体重のせいだろうと思う。

朝 体に力が入らない。

気持ちも沈みがち。

暑い部屋にいても、その暑さに気づかない。(汗がでない。)

耳が聞こえづらい。

何をしようとしたかわからなくなってしまう。

簡単な計算もできなくなる。

荷物が重くて持ちにくい。

夕食の準備ができなくなって横のなって寝てしまう。

冷蔵庫の中は、卵があるのにまた、卵を買うなど、同じものを買ってきてしまう。

今まで普通にできていたことができくなった。

ベビーシッターの仕事中に絵本を読んでいたら眠ってしまった。

抜け毛。

しまいには、子供たちにまで心配させるしまつ。

子供たちを不安にさせるようではベビーシッター失格だと自分では思う。

どんどん体がおかしくなって、体がバランスをとれない。

昔面倒をみた子供に声をかけられても、思い出せない。

夜はよく寝ている。

起きたくても起きられない。

めまいの時は、まわりのものは回ってみえない。

ビタミンDが入ったカルシウムのサプリメントは飲んでいる。」

という患者の訴えの聞き取りでした。

若い研修医たちは、「高カルシウム血症、聴神経腫瘍、甲状腺機能低下症、起立性低血圧」などの病名をあげるのですが、

最後は、

高カルシウム血症、と甲状腺機能低下症の二つに分かれるのですが、

当たりは「甲状腺機能低下症」でした。

 

医学の教科書に書かれている病名であって、

その症状の特徴を医学部で教えられている病ですら、

医師により見立てが変わるのです。

医師の数だけ、病名をつけられることもあるのです。

 

医師も人間です。

ましてや、医学の教科書にその症状の特徴も書かれていない、

医学部で教えられてもいない、外傷性の脳脊髄液減少症を、あの多彩な症状から見抜くことができる医師が少ないのは

当たり前といえば、

当たり前です。

 

 

私、脳脊髄液減少症とわかる前、

甲状腺機能低下も疑いましたよ。

だって、症状がそっくりでしたから。

 

でも違いました。

脳脊髄液漏れでした。

 

 

でも、まさか髄液漏れで、下垂体が脳に押されて、

一時的な機能障害を引き起こして、それで、甲状腺機能低下を起こしている、という推理は

当時の医師も患者も全く気づけませんでした。

多くの外傷性脳脊髄液減少症患者が見逃されてきたと思います。

 

したがって、本日番組の再現ドラマで出てきた、甲状腺機能低下症の患者の症状のほとんどは

脳脊髄液減少症でもでます。

記憶障害、物忘れ、注意力低下

発汗障害、

全身倦怠、

傾眠症状(眠てしまう。)

小脳失調症状、協調運動障害、

朝起きたくても起きられない

難聴

便秘

歩行障害

などの症状は、甲状腺機能低下症と同じです。

脳脊髄液減少症で便秘になるのは、単なる便秘ではなく、

直腸の障害も出て、蠕動運動が起こりにくいことを、

私は経験しています。

番組で出てきた、

4つのめまいの種類にいたっては、脳脊髄液減少症の場合

すべて当てはまると思います。

めまいの種類にいたっては、

①失神前状態のめまい。

②バランス障害型のめまい。は私は実際に経験していますし、

人によっては脳脊髄液漏れでも

③回転性のめまい   もでるようです。

その上、それらのめまいを訴えても検査で原因がわからないと、

医師は

心因性のめまい、抑うつ性のめまい、心のやまいと思いこみ

④表現困難型のめまい  と思われてしまいがちなのです。

ただし、

私の場合、腱反射を何人もの神経内科医や、整形外科医に診ていただきましたが、

反射の戻りがはやい、甲状腺機能亢進症

反射の戻りがおそい 甲状腺機能低下症 のどちらでもなく、正常だと判断されてしまいました。

 

なぜそうなるかの個人的な推理は、

 

脳脊髄液減少症は、症状は日替わり、時間により、どんどん変わることがあり、

重い症状があっても、その症状がある時にはあまりの具合の悪さに自力では病院に行けず、家で寝ている。

 

数日寝て安静にした結果、

横になって症状がよくなる脳脊髄液減少症の症状の特徴で、

症状がある程度おさまって、病院に行けるような状態になる。

そういう日は、

脳脊髄液も漏れた分だけ、自分の力で代償しようと体ががんばって生産補充しているからこそ、

体調がある程度回復しているのかもしれない。

そういう調子がいい時に、病院に行って医師に訴えても、見た目もよけい元気そうだし、医師もそういう病をまず、

疑わないし、

たとえ、そういう時に医師が、ホルモン障害を疑い検査しても、

そういう調子のいい日に検査しても、

異常値は出にくいのではないか?

 

と推理しています。

 

 

症状が固定せず、その日により、気圧により、体位により症状が変化する点が、

甲状腺に直接原因がある、甲状腺機能低下症と

脳脊髄液減少症が原因での、甲状腺機能低下症そっくり状態とは違う点だと思うのです。

 

脳脊髄液減少症の私の場合、

症状から原因をたどるのは大変です。

 

さすがの

経験豊かな総合診療医でも見逃すと思います。

 

だって、

いままで「ドクターG」の3回の番組に出てきたすべての症状に、

脳脊髄液減少症の症状はほぼかぶっていますから。

 

脳脊髄液減少症の症状の経験もない人たちには、

症状から、その症状を引き起こしている真の病名にたどりつくのは難しいことでしょう。

 

 

甲状腺機能障害とほぼ同じ症状だが、日により出たり消えたりする症状の原因は

甲状腺の一時的な機能障害だとします。

 

その甲状腺の出たり消えたり、改善したり、する一時的な機能障害の原因は

甲状腺に指示をする脳下垂体の一時的な機能障害だとします。

 

その脳下垂体の一時的な機能障害の原因は、

その脳下垂体の機能障害を引き起こす脳の下垂だとします。

 

その脳の下垂を引き起こす原因は、

脳脊髄液の減少。

 

その脳脊髄液の減少を引き起こすのは、

脳脊髄液漏れ。

 

その脳脊髄液漏れを引き起こした原因は

人体への衝撃。

 

その人体への衝撃の原因は、交通事故。

 

 

まるで、数式の証明のような

手順をたどらなければ、

症状の原因とそれを引き起こした原因にたどりつけないのが

脳脊髄液減少症なんです。

 

逆に、脳脊髄液減少症というものが一度わかってしまえば、

患者のどんな症状と、

どんな特徴と、

どんなエピソードから

脳脊髄液減少症が疑われるかが、比較的簡単にわかってしまうはずです。

 

脳脊髄液減少症を長年見過ごされた患者と、

 脳脊髄液減少症患者を多数直接診察してきた専門医なら、

問診だけで、脳脊髄液減少症の可能性にだいたい気づいてしまうはずです。

 

わけのわからない、一見支離滅裂に思える、多彩な症状を訴える患者を前にした時、

この脳脊髄液減少症の特徴を知っていれば、

早期に気づくことができると思うのです。

 

甲状腺機能低下症だって、たったひとつの症状にだけこだわっていたら、

見逃すでしょう?

 

同じように、

起立性頭痛が脳脊髄液減少症の診断の絶対条件だと決めつけられたら、

多くの患者を見逃すという「人災」を引き起こすことでしょう。

 

なんとバカバカしい「診断基準案」だこと。

多くの脳脊髄液減少症患者を見逃すためにつくられたような診断基準案にしか、

私には思えない。

 

この震災の年に、弱者である患者に対して、ひどすぎる仕打ちだ。

なんとおろかなことをしようとしているのか?。

これでは、原爆症や水俣病での過ちをまた、脳脊髄液減少症でくりかえす。

医師としての、人間としての良心があるのなら、

今なら間に合うから、目を覚ましてほしい。

 

昨夜 ドクターGに出演されていた徳田安春先生の

「患者の願いにこたえる医師であること。」

その言葉を、脳脊髄液減少症を長い間否定してきた医師たち

診断基準を狭めることで、多くの患者を見逃すというおろかな過ちを犯そうとしている医師たちにも聞かせたい。

 

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