脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

「眠い」という意識障害、「便秘」という排泄障害。

2011年08月21日 | 症状の説明

脳脊髄液減少症患者で、眠れないという睡眠障害は有名ですが、

その逆で、寝ても寝ても「眠い」という症状は、

あまりメジャーじゃないようです。

 

でも現実に、私以外にも、

眠い、

うつらうつらと一日中ねむってしまう、傾眠症状を訴える脳脊髄液減少症の患者さんがいます。

 

一見ありふれたその眠気が、「意識障害の一種」だってことに、

どれだけの人が気づいているでしょうか?

脳疾患とか、脳外傷の患者さんなら、

その疾患のせいで眠っていると周囲のだれもが気づけても、(こちらの中身検索をごらんください。)

外傷もない、脳脊髄液減少症患者がただただ眠っていれば、

「いつまで寝ているんだ!」となまけもの扱いされて起こされるだけで、

脳脊髄液漏れの意識障害で、眠ってばかりいるいう意識が周囲にも医師にも全くありません。

 

また、脳脊髄液減少症と診断された患者さんで、

便が出にくい症状を、

「ひどい便秘」と表現する患者さんがいますが、

 

その症状が実はただの便秘ではなく、

 

脳と直腸をつなぐ連絡である、脊髄を通っての神経のやりとりが

うまく機能していないことで起こる、「排便障害」だと気づいている人が

いったいどれだけいるでしょうか?

 

脊髄損傷の患者さんほどひどくはないにしても、

脳脊髄液漏れでも、神経障害が出るのは事実だと思われます。

だって、実際に、ブラッドパッチ治療で

直腸の蠕動運動が自然に起るようになり、私、排便障害が改善されてますから。

 

それなのに、脳脊髄液漏れが原因での神経障害での排泄障害だと

気づけないまま、

 

ありふれた誰にでもある、「便秘」のひどいもの、長くつづく「慢性便秘」ぐらいにしか、

感じていない患者さんもたぶん大勢いると思います。

 

その上、脳脊髄液減少症の症状は、

症状が事故後いきなり激しくでれば、事故のせいだと気づきますが、

徐々に徐々にいろいろな症状がゆっくり、少しずつ出てくると、

患者は事故のせいだとなかなか気づけません。

 

まして、その症状が、脳脊髄液が漏れて減ってしまったことで、

脳やせき髄の障害で起こっているなんて

想定外で、気づけないのです。

 

しかも、その症状が、一見どこにでもありそうな便秘や眠気のようなありふれた症状だったり、

症状がいったん治まったり、出たり消えたりすれば、

その原因が脳脊髄液漏れや脳脊髄液の減少にあるなんて、

誰も想像しません。

 

症状が治まったりして、

たいしたことがないうちは、その原因が脳だなんてますます想像もできませんから、

患者もよけい、その症状の原因を真剣につきとめようとはしなくなり、

医師も、そのありふれた症状の影に、重大な事故後遺症が隠されているとは気づけず、

そのまま放置されます。

 

微熱が続けば、感染症を疑い、その検査をしても異常がないといわれ、

実は

脳脊髄液漏れによる体温調節中枢の機能低下での

体温調節障害は疑われません。

 

体温調節ができなくなれば、

夏でも汗がでなくなります。

 

手足が冷えて冷えて、眠りにつきにくくなります。

ふつう、副交感神経が夜働いて、手足がポカポカしてきて

眠くなるということも、自然にできなくなって不眠になります。

 

体温調節機能が衰えれば、暑さに弱く、

寒さに弱くなります。

夏は健康な人より、熱中症の危険もたかまります。

冬はさむがりになります。

 

一見ありふれた、さむがり、暑がりという現象の影に

実は脳脊髄液漏れによる、脳機能低下、体温調節障害という原因があることに、

誰が気づけるでしょうか?

 

 

感染症にかかりやすくなり、検査でその感染症の病名がつけば、

これがすべての原因だと思いこみ、患者も医師も

その感染症の治療だけにとらわれます。

 

なぜ、普段ならかからないのに、こんなに感染しやすい体になったのか、と考える医師も患者もなく、

脳脊髄液漏れの患者の体で

静かに進行する、「免疫力の低下」には誰も気づきません。

 

 

また、それまでとは全然違う、

手足のシビレが出れば神経内科を受診し、

体の節々のいたみや、肩がガチガチにこったり、首が痛くなれば、整形外科を受診し、

 

眠れなくなったり、イライラすれば、精神科、

生理周期が狂えば、婦人科、

 

激しい頭痛が続けは、脳外科で検査し、

 

めまいや耳鳴りが続けば耳鼻科に通い、

 

物忘れ、記憶力、集中力の低下などの症状が出れば、

うつや、認知症や、脳梗塞などを疑われ、

 

以前の便秘や眠気の症状とは、

全く別の病気がまた新たにでてきたかのように考えてしまい、

症状ごとに、医師を変えて受診してしまうのです。

 

その結果

ますます「脳脊髄液減少症」の病名から遠ざかってしまうのです。

 

こうして、脳脊髄液減少症は、なかなか気づかれず、見逃され続けていくのです。

 

脳は人間の中枢です。

 

意識を覚醒状態に保つのも、

睡眠リズムを正常に整えるのも、

感情をコントロールするのも、

ホルモンを分泌をつかさどるのも、

手足の協調運動をとるのも、

平衡感覚を整えるのも、

バランスをとるのも、

光に対して瞳孔の大きさを変えるのも、

音を正常にとらえることも、

記憶も、思考力も、すべて脳の機能が正常に働いてこそのことなのに、

 

誰も、その脳になにか異常が起こっているとは気づけないのです。

なぜなら、

脳自体をいくら詳しく検査しても異常が見つからないから。

 

当たり前です。

脳自体には異常がなく、その脳の周りの脳脊髄液が減っていることで、

脳の機能が低下した結果、

さまざまな症状が出ていたんですから。

 

こうして、

医師も患者も、症状の本当の原因になかなか気づけないところが、

脳脊髄液減少症の恐ろしさであり、特徴なんです。

 

だから、NHKの

病名推理エンターティメント、総合診療医、ドクターG

もっともふさわしい病名だと私は思っているんです。

 

そういえば、

先日のドクターGの病名は「異所性子宮内膜症」でしたね。

生理周期に左右されるその特徴と症状が、

脳脊髄液減少症の自分とあまりにも症状が重なったので驚きましたよ。

それについては、

また後日。

 

ふつうの医師は、

「胸の痛み」の主訴から、「異所性子宮内膜症」なんて病名には、

絶対といっていいほど、たどりつけないと思いました。

 

あの番組は、最後の最後でヒントだしまくるから、

研修医の先生でも病名を当ててみせるわけで。

 

ひとりの研修医も毎回当たらなかったら、

それはそれでおもしろいのになと思ったり。

 

ヒントもないような、ふつうの忙しい臨床の場では

医師が見逃すのが当たり前だというのが、見た感想でした。

 

脳脊髄液減少症が再現ドラマで紹介されても、

最後の最後で

「線維筋痛症」と「慢性疲労症候群」と「脳脊髄液減少症」と「軽度外傷性脳損傷」と、

反射性交感神経ジストロフィー」で意見がどれかにわかれるかもしれないし、

 

最後に

過去になんらかの衝撃を体に受けたことがありますか?

の問診で

 

もし、過去の無意識の中で受けた衝撃について、患者が言わなければ、

また意見が分かれるだろうし、

 

「事故で衝撃を受けた受傷歴がある」と患者が答えれば、

またそこでも、「軽度外傷性脳損傷」と「脳脊髄液減少症」と「線維筋痛症」と

「反射性交感神経ジストロフィー」とまた意見がわかれるだろうし、

 

ドクターGなかせで、見ものとしてはおもしろいかも。

 

コメント
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