脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

揺さぶられっ子症候群と脳脊髄液減少症

2009年07月14日 | 他の病名との関連性
続きを書きたいところですが、
気になるニュースを目にしたので、

以下yahooニュースと神戸新聞より転載します。


5歳児死亡、母親に有罪判決=「揺さぶられっ子症候群」認定-神戸地裁
7月13日20時27分配信 時事通信

 5歳の次女を激しく揺するなどして脳腫脹(しゅちょう)で死亡させたとして、傷害致死罪に問われた母親菅由実被告(32)の判決が13日、神戸地裁であり、
佐野哲生裁判長は懲役5年(求刑懲役10年)を言い渡した。

 菅被告は「暴行を加えた覚えはない」などと無罪を主張したが、
判決は乳幼児が強く揺さぶられた場合、頭部の血管などが損傷を受ける
「揺さぶられっ子症候群」とした検察側主張を認め、同罪を適用した。

 その上で、佐野裁判長は「以前にも暴行を加えており、厳しい非難に値する」と批判。

一方で、「長期間、育児に悩んだ。当時は相当不安定な精神状態で、同情できる余地はある」とした。

 判決によると、菅被告は昨年5月12日、兵庫県伊丹市西野の自宅で次女明日香ちゃん=当時(5)=の頭部を激しく揺さぶるなどの暴行を加え、急性硬膜下血腫の傷害を負わせ、翌13日に脳腫脹で死亡させた。


次女揺さぶり暴行死事件 母に懲役5年判決「日常的ではなく発作的」
7月13日19時51分配信 産経新聞

 自宅で次女に頭を揺さぶるなどの暴行を加え死亡させたとして、傷害致死罪に問われた無職、菅由実被告(32)に対する判決公判が13日、神戸地裁で開かれた。佐野哲生裁判長は「わずか5歳で生命を奪われ結果は重大だが、日常的に暴行を加えていたとは認められない」などとして、懲役5年(求刑懲役10年)を言い渡した。

 佐野裁判長は判決理由で「母親として保護すべき立場にありながら暴行を加えており、厳しい非難に値する」と指弾。その上で「育児に悩むなど不安定な精神状態の下で、次女にだだをこねられて発作的に激高した結果の暴行で、同情の余地がある」と述べた。

 判決によると、菅被告は平成20年5月12日午後、兵庫県伊丹市の自宅で幼稚園児の次女、明日香ちゃん=当時(5)=の頭を強く揺らすなどの暴行を加え、急性硬膜下血腫により死亡させた。

神戸新聞
母親に懲役5年判決 伊丹女児暴行死事件 地裁 
 昨年5月、次女の菅明日香ちゃん=当時(5つ)=を暴行し死亡させたとして、傷害致死罪に問われた同市西野3、無職菅由実被告(32)の判決公判が13日、神戸地裁であった。佐野哲生裁判長は「暴行を繰り返し加え、厳しい非難に値するが、育児に悩むなど当時の状況にも同情できる」と述べ、懲役5年(求刑懲役10年)を言い渡した。

 激しく揺さぶられ脳が損傷する「揺さぶられっ子症候群」が死因とする検察側に対し、菅被告は「あやしていただけ」と主張。死因などが争点になったが、佐野裁判長は「被害者は自傷行為や病気ではなく、誰かから激しく揺さぶられたりし死に至った」と指摘。

 その上で「当時自宅にいた家族のうち暴行を加えられるのは、体格や力の差から被告だけと推認できる」とし、菅被告の暴行と死亡との因果関係を認めた。

 一方、佐野裁判長は、菅被告が育児に悩み、精神的に追いつめられていたことを挙げ「自己の性格やこれまでの生き方を見直して更生できるよう期待したい」と述べた。

 判決によると、菅被告は2008年5月12日夕、自宅で、明日香ちゃんの頭を激しく揺さぶるなどし、急性硬膜下血腫で死亡させた。

(7/13 17:54)


以上。
 
      


ここからは私の文章です。

この判決は
「激しい揺さぶりは、人体に障害を与え、死に至らしめることもある。」ということを、
認めたことになると思います。

私は、

脳脊髄液減少症は
「大人の揺さぶられっ子症候群」だと思っています。

または、もしかしたら、揺さぶられっ子症候群の少なくとも一部は

「脳脊髄液減少症の乳幼児版」かもしれません。


以前、同病のろくろさんも何度か記事にしておられましたが、

かねてから私も、
揺さぶりという共通の原因で起こる

「揺さぶられっこ症候群」と「脳脊髄液減少症」は
深い関係があると思ってきましたし、

私はそれらは命にかかわることもあるとずっと思ってきました。

それは、自殺だけでなく、
直接の死因としてです。

しかも、何も首の据わらない乳児や幼児に限ったことでは
ないように思います。

実際今回のケースも5歳児ですから、
首のすわらない赤ちゃんではありません。

つまり、
「首のすわった幼児であっても、
揺さぶられるという虐待で死に至ることもある。」
ということを認めたことになります。

つまり、それは首のしっかりすわった大人だって、
強い衝撃によって、頭や首が激しく揺さぶられれば、

同じ現象が起こっても、少しも不思議なことではないということです。

幼児も大人も同じ人間ですから・・・・。

大人の場合、
揺さぶられて「軽度脳損傷」になり、
さまざまな症状がでるというお考えの医師もおられますが、

できれば「軽度」だなんて表現がついが病名は
普及しないでほしいと個人的には思います。

なぜなら、患者の苦しみに対し、
「軽度」という言葉によって、軽症と思われ、
患者が
さらなる無理解や誤解にさらされる危険を感じるからです。

「軽度」なんて形容詞がつく病名では、
患者の苦しみが
正しく世間に伝わらないと思います。

軽度の脳損傷もありえることですが、
それより先に
揺さぶりで起こる可能性があるのは

脳を損傷する以前に、まず、
脳を外力からの揺さぶりから保護しているべき、クッションがクッションの役割を果たさなくなって、
緩衝材としての役割がなくなってはじめて脳もダメージも損傷も受けやすくなるのではないでしょうか?

だとしたら、脳損傷が起こる前に、
脳脊髄液漏れが起こっている可能性の方が高いのではないかと思います。


脳脊髄液減少症についても、交通事故などの激しい衝撃で
激しく頭が揺さぶられることが一因であることは事実であり、

命にかかわらない、とか、軽症だなどと、
甘く見ないでいただきたいと思います。

脳脊髄液減少症専門医でさえ、
「脳脊髄液減少症は命にかかわらない」などどお考えの医師もいるようですが、

もし、脳脊髄液漏れが激しくて、
すぐさまその場で命にかかわってしまった人たちがいたとしても、

その人たちは
自分が脳脊髄液減少症だと気づくこともなく、

脳脊髄液減少症専門医を探しあてることもなく、
亡くなってしまっているのですから、

脳脊髄液減少症専門医の前には、
不定愁訴を訴えて現れることは絶対にないと思います。

脳脊髄液漏れを引き起こしても、
即、命にかかわることを免れた人たちだけが
医師の前に不定愁訴を訴えて現れているはずです。

つまり、死なないですんだ幸運な患者だけが、選ばれて
医師の前に現れている可能性があると思います。

そういう視点を全くなしにして、

医師の目の前に現れる、
「命に即かかわらないですんだ、選ばれた幸運な脳脊髄液減少症患者」だけを見て、

「脳脊髄液減少症は命にかかわらない」と判断するのは
いかがなものかと思います。

命にかかわってしまった人は、
人知れず亡くなってしまっているから、表に出てこないし、
死因だって、「脳脊髄液減少症」だと診断する医師なんていないだろうし、

脳脊髄液減少症によって命を奪われても、
永遠に誰にも真相を知られないままの可能性もあると思います。

脳精髄液減少症の専門医も
「脳脊髄液減少症が直接の原因で亡くなった患者」という視点で
死者を見たことはないだろうし、

揺さぶられて亡くなってしまった子供のケースにさえ、
日常の診療の中ではほとんど出会わないから、

「脳脊髄液減少症が直接の原因で亡くなった患者」もいるかもしれないことに
考えが及ばないだけなのではないでしょうか?

脳脊髄液減少症の専門医にたどりつくのが、
命にかかわらない程度の症状の人たちばかりのために、

その人たちだけを診て、
「脳脊髄液減少症は命にかかわらない」と安易な判断をし続けると、
脳脊髄液減少症の本当の恐ろしさを見落とす可能性があると思います。

少なくとも、私が自らの体で経験した範囲で考えると、
脳脊髄液減少症の
あの恐ろしいほどの心臓や呼吸の苦しさの先にあるものは、
間違いなく「人の死」だと強く感じました。

先生方はそういう経験がないから、
座学でしか、脳脊髄液減少症を知らないから、
「死にいたる可能性のある病」だとはなかなか思えないのかもしれません。

また、
揺さぶられっこ症候群と判断されている症例の中には

揺さぶられたことによって、
大人がむちうち症のような状態に置かれて、体や首を激しく揺さぶられて脳脊髄液減少症を引き起こすこともあるように、

乳児にも脳脊髄液漏れを引き起こしている可能性が見逃されているケースも
あると思います。

今回の幼児のケースだって、
脳脊髄液漏れを起こしていた可能性だってあると思います。

なぜなら揺さぶられっこ症候群と脳脊髄液減少症の
発症状況と症状とがとても似ているからです。

しかし、乳幼児に脳脊髄液漏れが起こったとしても、
あの複雑な症状を言葉に表現して大人に伝えることなど無理だと思います。

ただ、泣くか、泣くこともできなければ、グッタリしているか、
今までと違う行動を取るとか、
今までと違う様子で異常を大人が感じ取るしかないと思います。

でも、揺さぶりの原因を作った人間が親なら、
一番最初に子供の異常に気づくべき親が虐待者なら、

もし、脳脊髄液漏れを起こした子供がいても、
子供が言葉に現せない症状を、見抜くべき大人がいないも同然です。

大人の脳脊髄液減少症患者がいくら言葉で医師につたえても、
信じてもらえず、
「異常なし」と帰されてしまうのですから、

ましてや
親から虐待されて、脳脊髄液漏れを起こした子供達は、
言葉で医師に症状も伝えられず、親も敵では救われる道もないと思います。

もし、
乳児期や幼児期に、揺さぶりを受け、
揺さぶられっ子症候群のような症状が出ている子供の患者に対し、
医師が異常に気づき、

検査をして、正しく脳脊髄液漏れが確認されれば、
ブラッドパッチ治療をすれば

身体症状や精神症状、発達障害などの症状が改善し、
その子ののちの人生も
良い方向へ向かう可能性もあると思います。

親の虐待による揺さぶられっ子症候群や脳脊髄液減少症の場合、
医師が気づけなければ、子供を救うことさえ、できないと思います。


揺さぶられっ子での「障害致死」が認められて、

それより激しい体や首への衝撃であるはずの、交通事故での揺さぶられでの
脳脊髄液減少症による障害が認められないのでは
矛盾しますし、おかしな話だと思います。


専門医の皆様方の
より広い視野での
脳脊髄液減少症の研究や

司法関係者の
より深い洞察と検証を望みます。

よろしくお願いします。

また、
ロックコンサートなどで、頭を激しく振ることヘッドバンキングで起こる障害や症状についても、

脳脊髄液漏れの可能性も否定できないと思います。

「ヘッドバンキング」については、
また日を改めて考えを書きたいと思います。



参考

揺さぶられっこ症候群


なお、本日のテレビ朝日系
たけしの本当は怖い家庭の医学」の番組の終わりに
来週7月21日の予告が流れると思います。

来週のためにも、来週の予告だけでも見ようかと思います。

はたして、来週、本当に、
脳脊髄液減少症はとりあげられ、
S医師の出演収録した場面はオンエアされるのでしょうか?

期待したいと思います。


過去記事

虐待後遺症としての脳脊髄液減少症

軽度外傷性脳損傷2

軽度外傷性脳損傷3

「軽度脳損傷」で検索してこられた方へ

反射性交換神経性ジストロフィー

サイエンスゼロ 疲労

患者を診て、医師の頭にたまたま浮かんだ病名が
正しい病名とは限らないと思います。

なぜなら、医師の頭の中にない病名は
患者につけられるはずがないのですから・・・・。

医師の教科書にものっていないような
脳脊髄液減少症のような病名は・・・・・特に・・・。



コメント
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