粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

女子ソフトボール世界一

2012-07-24 09:08:47 | スポーツ

日本のソフトボールチームが、世界選手権で宿敵アメリカを破り42年ぶりの世界一になった。これをウェブサイトで初めて知った。テレビなどのメディアがほとんど取り上げていない。自分も恥ずかしながら同様に関心が薄かった。

考えてみれば、この前の北京オリンピックでは日本が上野の力投で悲願の金メダルを獲得して国内が感動に沸き立っていたのだ。ところがソフトボールが今度のロンドンで競技から外されてしまった。おそらくそのままオリンピックで継続されていれば、なでしこジャパンと同じくらいに注目されていたの違いない。

世界選手権でこの実力ならば、おそらくロンドン五輪に競技があれば連覇の金も大いに期待できた。そうなると団体球技の初の五輪連覇ということなる。まさに国民栄誉賞ものだ。

今回の世界選手権でも上野の好投がなりよりも勝利の原動力になった。とはいえ団体競技だから、選手たちの並々ならぬチームワークが際立っていたのだろう。そんな貴重な人間ドラマを五輪の大舞台で見たかった。日本のソフトボール選手に今、金色の大紙吹雪を浴びせてあげたい。


オスプレイ配備に反対する市民団体

2012-07-23 13:38:16 | 沖縄の虚像と実像

今日23日、米新型輸送機オスプレイが岩国基地へ陸揚げした。例によってこれに反対する人々が基地前で集会を開いたり、小型船で反対の横断幕を掲げたりしていた。しかしその様子を見ると岡山などの他地域市民団体の幟が目立ち、決して地元中心の抗議ではないことがわかる。がれきの広域処理などにもよく登場する「市民団体」だ。

今回も参加者が「日米安保より国民の命が大事だ」と語っていた。正直聞き飽きてうんざりする。国民の命を唱えれば何でも通ると思っている。私には「命」を名目に彼らが自分たちの思想信条をアピールしているとしか思えない。

既にオスプレイは1940年代から開発が始められて現在のMV22は3代目になるようだ。その後も幾多の事故を繰り返し、改良が加えられ今日の機体になった。確かに操縦技術の難しさは今でも残る。しかし、一定の安全性が確立されたから、米海兵隊も配備を承諾したと考えられる。でなければ操縦する海兵隊から配備反対の声があがるはずだ。その危険を直接被るのは海兵隊員自身だからだ。市民団体から「命」云々を言われなくても海兵隊が十分わかっているはずだ。

岩国市の住民はあまり騒いでいるようには見えない。最終的配備が沖縄といいうこともあるだろうが、市民団体の外部の声だけが目立つ。ただ沖縄は既に基地問題で大揺れの現状で、オスプレイ配備は既に反対の声が沸騰しているようだ。

要するに基地問題が根底にあり、さらには日米安保をどう考えるかという国家体制のあり方に関わってくるのだ。最近の試験飛行事故の報告書を待って日本国内の飛行実施に踏み切るようだが、オスプレイの危険性はメディアが大騒ぎするほど大きくないと個人的には思う。むしろ老朽化した現役の輸送機のほうがずっと危険だ。(参考記事「沈思黙考」)

すぐに基地問題と結びて、世論を誘導するような市民団体やメディアには相変わらず疑問を覚える。


追記:オスプレイ問題はすなわち基地問題である。そこには沖縄県民感情が根深く影を落としている。ここでまたしても鳩山元首相の普天間基地移転問題での大失態を想起してしまう。移転問題がこんなにこじれていなければ、今回のオスプレイ問題も別の展開を見せていたのではないか。そんな自覚もなく、元首相は相変わらず能天気なこと!野田首相を自民党野田派と揶揄していたが、さしずめ彼は社民党鳩山派というべきだろう。今(24日朝7時)この追記を書いている間にイチローのヤンンキーストレードのニュースが入ってきた。鳩山さんを社民党にトレードしたらどうだろう?


寺島実郎氏の正論

2012-07-22 14:04:39 | 反原発反日メディア

毎週日曜朝のテレビは、なぜか関口宏のサンデーモーニングを見てしまう。正直この番組は左翼的で反原発の姿勢が強くて好きではない。古館伊知郎の報道ステーションと双璧を成すが、両方とも視聴率が高いのが不思議だ。

ただサンデーモーニングは時々番組の方向性とは「異質」のコメンテーターが登場して「KY」の発言をする。それを楽しみにしてつい視聴してしまう。

今日の寺島実郎氏のコメントが、まさにそれであり、自分が日頃考えていたことを代弁し、溜飲をさげてくれた。今回は最近話題になったエネルギー政策に関する意見聴取会についてだ。発言者に電力会社の人間が含まれていることをこの番組も問題視していたが、寺島氏はこれに真っ向から異議を唱えていた。

やらせで作為的にやっているなら大問題だが、ルールに基づく意見聴取会にちゃんと抽選に応募して当たった人が発言すること、つまり会社に働いていう人間がエネルギー問題にどういう考えを持っているのかは、会社がもっている問題とは別の問題だ。

公民権停止になっているわけではないのだから、こういう立場の人にしゃべらせることも大事だ。

魔女狩り的空気で腹立ち紛れにこんな奴らにしゃべらせるべきではないとメディアの空気が行きがちだが、現場を支えている人たちが、むしろこれだけ苦しんでいる問題にどういう意見をもっているのか、耳を傾けて見ようという空気もバランスとして必要ではないか。

こうした発言は今のメディアの空気に敢然と立ち向かうものであり、逆に聞いていて清々しさえ感じた。しかしこれに驚いた関口キャスターが慌てて「軌道修正」しようとしたのが見苦しかった。

現場の声も必要だが、どうも中身がない。ただ推進、推進といっているだけで、どういう理由で推進なのか僕ら短いニュースでしか知らないが 何とも理解し難い。

「中身がないのは、関口さん、あんただよ」と思わずテレビに向かって言い返したくなった。寺島氏への反論になっていない。電力会社社員がどれだけ現実を踏まえた中身のある発言をしているか、「短いニュース」などと言い訳しないで関口氏はもっと発言内容を汲み取って欲しい。(白髪の手入れをする時間があるのなら)

後に続くコメンテーターも皆反原発派ばかりだが、抽象論先行で「中身」がなかった。寺島氏の意見に満足に反論できる人はいなかった。佐高信氏に至っては「電力会社の社員には個人(という立場)はない」とまで言い切っていた。

意見聴取会で発言していたのは、東北電力や中部電力の社員であり、東京電力の人間ではない。東電社員であっても、個人的に発言するのは問題はないと思うが、まして事故当事会社でない他の電力会社社員ならなおさらだ。なぜに「個人はない」のかさっぱりわからない。寺島氏が「魔女狩り」といみじくも述べていたが、事故から1年4ヶ月たってもその空気は変わらず、その澱みが今も日本全体を覆っている。



鳩山元首相の焦り

2012-07-21 09:17:32 | 国内政治

この人、本当に何を考えているのかよくわからない。今度は毎週金曜恒例、官邸前脱原発前デモへの「飛び入り参加」だ。鳩山元首相は20日デモ参加者を前に「皆さんの新しい民主主義の流れを大事にしなければならない。再稼働を止めるべきだ。」と言い残して官邸に乗り込み、野田首相が「デモ参加者の声を聞く場を設ける」よう、藤村官房長官に「国民の声」として伝えたという。

鳩山氏は先の造反により、党員資格停止の処分を受けて本来謹慎の身だ。しかし処分で活動を自粛するどころか野田政権の批判を強め、今回またこんなパフォーマンスだ。もはや元首相、政権与党幹部の立場をかなぐり捨て、在野のデモ勢力に与するなど常軌を逸した行為だ。「民主主義の新しいうねりを肌で感じる必要がある」などの発言は、3年前に政権交代を果したと浮かれていた人の言葉には思えない。鳩山元首相に対する党内の空気が冷ややかなのも頷ける。

以前のブログで鳩山元首相を民主党のガンと酷評したが、早く党は摘出手術をしてほしい。鳩山グループが内閣不信任案賛成に回ることを恐れて、執行部は曖昧な態度をとっているようだが、逆に党の不信感を国民に募らせるだけだ。

聞くところによると、鳩山元首相の衆議院選挙区には元冬季五輪銅メダリスト堀井学さん(40)が自民党から出馬するという。知名度麦群で清新さ溢れる新人に鳩山氏は大いに苦戦しそうだ。それを意識しての今回のパフォーマンスかもしれない。しかし選挙民は決してそんな彼の姑息な行動を評価しないだろう。


落合恵子女史の嫌原発

2012-07-20 13:40:39 | プロ市民煽動家

この人はいつから、こんなアジ演説をする女闘士になってしまったのだろう。7月16日に代々木公園で行なわれた反原発集会で落合恵子さんの演説には度肝を抜かれた。

*命、暮らしへの重大な犯罪と侵略行為の共犯者になることはできない。

*原発はもとよりオスプレイ、 基地も反対です。全て命を脅かすものだから。

*野田政権に聞きます。あなたがいう国民とき誰を見ているのか。今日ここに来ているのが国民であり市民であります。

*原発推進を独裁を挫折させてやろうではありませんか。

落合恵子さん、かつてラジオの深夜放送のパーソナリティとして、10代の若者たちから熱狂的に支持されて「レモンちゃん」の愛称で親しまれていた。自分も何度か彼女の放送を聞いたことがあるが、優しさと凛々しさを併せ持った憧れのお姉さんのような存在だった。

30歳前に作家として独立して女性や子供をテーマにした創作や評論で広く活躍していく。しかし彼女には元々「進歩的」な信条があったのだろう、週刊金曜日などの左翼雑誌の編集委員に名を連ねている。

だから今回の原発問題にもある程度「反原発」主義になるのは仕方がないと思う。しかし、実際今回の演説でその過激ぶりには驚いた。ある政治家が彼女のことを「反日左翼」と呼んだが、まさに今回のはそれを地でいっている感じだ。

特に「今日ここに来ているのが国民であり市民であります」というのは、反原発派の「奢り」さえ感じてしまう。まるで「平家にあらざれば人にあらず」の現代版だ。人の命を考えているのは、こうしたデモに参加している人で、デモに反対したり無関心でいるのは国民ではない、といわんばかりだ。19日の産経抄でも彼女の発言を問題視している。

実際今回の代々木の集会がそれほど国民の真意を表明したものといえるだろうか。先に官邸前デモからの離脱を宣言した木下黄太氏のサイトをみると、コメント欄に集会に参加した上田一郎さんという人の体験記が紹介されていた。それによると、参加者は年配者が多く明らかに市民団体、組合など特定グループが主体で、「一般参加」の人たちが面食らっている様子が記されている。そして原発反対以外、たとえば「増税反対、基地反対」など反政府的なメッセージも含まれているのを見て違和感を覚えていた。落合さんも「オスプレイも基地も反対」と叫んでいたことと呼応している。それが果たして「国民の声」と単純に定義できる内容のものだろうか。

落合女史の主張はまるで「嫌原発」であり反日左翼そのものに見える。あのデモンちゃん、いや失礼!レモンちゃんは何処へ行ったのだろうか。