昨夜(14日)近くのセブンイレブンで買物をした時のこと、会計するのにレジの表示パネルの「確認」部分をタッチするように指示された。最初は振込の時にする「確認」かと思ったが、どうやら「酒類」を購入する際の「成人確認」だとわかった。一瞬「俺ってそんなに若く見られているのかな」と変な快感がよぎったが、50過ぎのおっさんではそんな「誤解」などありえないことは明白だ。
最近セブンイレブンでは酒類やタバコを買うときは、必ず店員が客に「成人確認」のレジタッチを義務付けているようだ。アルバイトがほとんどの店員にとっては、余計な仕事が増えて面倒だなと同情もしたくなる。
しかしよく考えて見ると、「成人確認」で果たして未成年が酒類やタバコの購入するのを防止する効果があるかはなはだ疑問だ。ネットでその件を調べてみると、「コンビニの責任回避」に過ぎないという批判的意見が多かった。
店員がいちいち客の顔を観察して、臨機応変にその度に疑わしい客に成人であるかをたずねるのは面倒で問題が多いからなのか。時給○○円で働くアルバイト店員には、そんな業務は酷な仕事なのか。しかしコンビニは成人確認は企業として社会的責務だから、こんな姑息な手段を考えたのかもしれない。
街に従来の個人商店が消えていき日本全国どこにでもあるコンビニが市場を席巻している現在、こんな臨機応変の判断力を必要としない環境が増えてきているのは淋しい限りだ。
しかし「成人確認」は現在広く可能になりつつある。いわゆる顧客カードの利用だ。コンビニにしてもスーパーにしてもも顧客囲い込みの手段としてポイントカード利用を勧めている。それでお客は利用した分だけポイントがつき現金扱いできるが、同時に「成人確認」も処理している。
今政府が進めている国民のID番号交付は、こうした顧客カードの国家レベル化であろう。これによって国民の日々の生活情報が詳細に記録されていく。現在でもスーパーで自分の貧しい食生活は、買物の度に使うポイントカードによって情報が筒抜けである。肉は安売りの小間切れ10グラム88円の豚肉だとか、88円の納豆とか……。たまには霜降りの牛肉で豪勢にやりたいが。