aCappella好き♪

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (江国香織)

たくさんの登場人物が出てきた。
主人公は多分、陶子・・かな?
それぞれの人生を、それぞれの立場から描いた作品。
どの人物の生き方も、よくわかる。
日常の、人(特に家族)と関わる憂鬱も苛立ちも。
時々は私と同じで、時々は違う。
でも、そんな毎日はきっと周りのどこにもある、と思える。

本を読んだ後、どうしても
「・・・だから、なんだというのだろう」と思ってしまうことが多くて
自分のアマノジャクに驚く。
・・・決してひねてる訳じゃなくて、
他人の人生には興味がないのだ・・・と言い訳しながら。

小説の中の人たちは、どうしてこうも簡単に
恋に落ちるのだろう。
恋は嫌いじゃないし、したくないわけじゃないんだけど
今の私はきっと・・・不用意に恋はしないだろうな。
まあ、面倒くさいっていうのもあるし(爆)
今の生活に満足してるから、だよね。
(今まで出会った中で一番大好きなのは「彼」だと
今も思ってるくらいだから)

本を読んだ後いつも、私の心に残るものがある。
それは江国作品によく描かれる
「埃ひとつなく磨き上げられた部屋」という言葉。
これは、私が欲しがっていながら手にしていないもの。

綺麗に片付いた部屋に住みたい。
こだわって選んだお気に入りの家具や小物に囲まれて暮らしたい。
換気扇を磨いたり、床にワックスをかけたり
厳選したお茶を丁寧に入れて飲んだり、
手の込んだおもてなし料理を作ったり・・・
そういうことが「楽しい」主婦には、憧れている。
(この“楽しい”がミソなんだけど)
ああ~、もし私がそんな人だったら・・・
夫も喜ぶだろうな(爆)と思いながら
これまた江国ワールドに出てくる主婦たちの
一日をひたすらまったり過す、贅沢な時間が
うらやましくもあり、もったいなくもあり・・・。
・・・・こういう人生も、きっと私には我慢できないだろう、と思う。

それから・・・・
本を読んだ後はなぜか、
自分の行動の一つ一つが江国チックな文章で表現される(笑)。
頭の中に浮かんでは消える文章を楽しみながら
私の人生だって十分小説っぽい、って笑えてしまう。

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