旅する小林亜星

小林亜星情報満載

奉仕

2008-07-31 20:30:51 | 青春生き残りゲーム
というわけで今週から
Citizens Advice Bureauでプレボランティアトレーニング。

とりあえず毎朝1時間滞在。
主な活動は市民からの問い合わせ対応。

毎日2人のボランティアに遭遇。
ほぼ老人の日向ぼっこと余生の充実。

ゆるりと時が流れてく。

市民の問い合わせはインターネットがあれば事足りるよなことが多い。

たとえば道を聞かれたり、
たとえば法律相談のアポだったり、

たとえばレイプのカウンセリング窓口の連絡先だったり。

先日はこんなクレームがある女性から。

「伸びる梯子のCMは2階建ての家への空き巣を助長すると思うんだけど」と。

ボランティアのおばさんはまじめな顔して
ウェリントンにある広告対策部署の連絡先を伝えていた。

老人ボランティアには暇つぶしでも
あたしにはひとつひとつが大興奮の連続。

そういえば毎日1時間来いといったくせにポーラは
風邪を召されて休み、まだ一度も会ってない。

あたしがちゃんとここに来てることは伝わってるんだろうか。
いやはや。
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使走

2008-07-29 19:04:06 | 青春生き残りゲーム
小切手を持って銀行に使い走りに行くこと3回。

ぱしられながら思った。

永住権を持ってるひとの妻だったら
どんなに安定してるだろう。

学費は親が払ってくれる学生だったら
どんなに気楽だろう。

でも同時に退屈さに死んでしまうだろう、と。

いつクビになるかわからないスリルの中
泳ぎ続けなければならないのも、また一興。

ではこのスリルに慣れてしまったとき
あたしはどうなるのだろう。
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覚悟

2008-07-28 19:12:40 | 青春生き残りゲーム
働き始めて3週間目。
先週はじめての給与明細にキスをした。

今日、同じころに働き始めたベトナム人女子がクビになった。

気がついたら、もう彼女はいなくなってて

「ポーラがベトナム人女子の英語が不十分だからクビにした」と誰かから聞いた。

ポーラの英語はかなり早くって、あたしも理解できない。

何回かポーラから直接指示された際には
全くわからなくて

「わかった?」と聞かれたので

「わかりません」と答えたら

「わからなかったら、わからないと言っていいの。
 私が早口でしゃべってるから」とポーラは言ってくれたというのに。

ひとが少ないと言ってたくせに
簡単にクビにされることが判明。

というか簡単にクビにするから
ひとが少ないのか。

クビになったら、それはそれで仕方ない。
泣かない心の準備だけしとこう。

かなりの高確率で明日はわが身。
明日か、来週か、来月か。
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実験

2008-07-27 20:02:47 | 青春生き残りゲーム
ここでの外食はあまりにも高くつく。

たとえば最低ラインのファーストフード。

朝マックがNZ$6.9、
バーガーキングのMサイズワッパーがNZ$9.8。

というわけで最低賃金で働いてるあたしには自炊という選択肢しか残されていない。

料理がうまいカレシ曰く

「料理は実験。経験が伴えば、必然的においしいものが作れる」とのこと。

セックスと料理はセンスだと、
センスがなければ何もできないと常々思ってきたけれど

東京での6年間のひとり暮らし時代には体得できなかった料理という
実験の楽しさが今、やっとわかりつつある。

自炊にあたってのポリシーはひとつ。
食材費をけちらないこと。

高級食材を買う余裕はないけれど
食べたいと思ったものは買う。

三大欲求のひとつ、食に関してけちると
貧乏という惨めな気持ちが増殖するから。

今のところ
自炊初心者にしてはなかなかの食材、もとい実験材料の使いまわし。

たとえばレバーが安いのでレバニラ。

ニラが売ってなかったので
ニンニクの芽で代用。

ニンニクの芽が余ったので
茄子とカシューナッツと豆板醤の炒め物。

カレシの家の庭になってるレモンを絞ってみる。

味がしまる。

茄子が余ったので
「ヤンソンの誘惑」を作ったときに余ったアンチョビと豆板醤といっしょに炒めてみる。

地中海とアジアの融合。
味が深くなる。

ごはんは大好きなタイ米をライスクッカーにて。
電子レンジで調理するともち米みたいにねちねちになることを発見。

実験の失敗が思わぬ、ほかの成功を産むこともある。
食材を数回の料理でうまく使いきったときの達成感と言ったら。

それにしても食の豊かさは体重の豊かさに直結する。

何かを手にいれれば、何かを失うのは人生の常なのか・・・
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こんな夜にはこんな読書「ナイチンゲールの沈黙」

2008-07-27 11:50:32 | こんな夜にはこんな読書
「チーム・バチスタの栄光」があまりにもおもしろかったので

牛にひかれて氏におねだりした、
海堂尊の「ナイチンゲールの沈黙」。

「漂流教室」の向こう側とこちら側のよに隔てられた空間を越え
先日彼からの小包が

同居してる中国人の手から手渡されたときの
心の中に生まれた何ともいえない波紋は未だに忘れられない。

というわけで久々の日本語を
いけないいけない大切にちょっとずつ読まねばと思っていたのに
やはり貪るよに読んでしまい

また同時に「なぜ、あたしはここにいるのだろう」と無意識下に封印されてた、
ホームシックにときどき襲われもした。

本の中で再び白鳥に触れることができたとき
牛にひかれて氏の舌のぬくもりの懐かしさを潜在的に思い出してしまったせいかと。

今回のシリーズでは白鳥の活躍があまりなく
またストーリーが象徴的で、感情的な部分が主だったため

前回ほどの大興奮は得られずも
本の中にいる間は幸せな、ほんとうに幸せなひとときだった。
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こんな夜にはこんな映画「BLADES OF GLORY」

2008-07-27 11:48:05 | こんな夜にはこんな映画
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
保持してた数少ないHDの中の映画。

なぜ、この映画を?
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奇縁

2008-07-26 19:24:30 | 青春生き残りゲーム
オフィスでは毎日MGRのポーラにびびりつつ

今度は携帯電話にCitizens Advice Bureauのポーラというひとから留守電。
直訳すると「市民相談所」。

ひと月前ほど、元クラスメイトの口ひげが濃いい中国人の女の子に
ボランティアができると聞いた場所。

ボランティアなのでもちろん賃金はもらえないのだけれど
知識と経験を得られることを考えれば学校に行くより断然お得だし

何より社会経験にもなるし
今後の就活でアピールできるからと

あたしも早速最寄のCitizens Advice Bureauに行ってみる。

MGRは会議中で

連絡先を教えてくれれば、あとで連絡しますとのことだったものの

待てど暮らせど連絡なしなので
もう一度出向いてみた。

前回訪問時は筆談しないと通じなかった、「volunteer」という単語も
アクセントをつけたら一発で通じた。

日進月歩。

今度はMGRに直接会えて
ボランティアに参加したいのだけれど、と伝えると

ボランティアにはトレーニングが必要とのことで

いろいろと理由をつけて、
あたしにはトレーニングを受けてほしくないという匂いがぷんぷんしてた。

とりあえず応募用紙に記入してくれれば、あとで連絡しますとのことだったものの

待てど暮らせど連絡なしなので
もう諦めていたところへの留守電だった。

Citizens Advice Bureauはすべてボランティアで運営されていて
9~16時しか開いてないので

フルタイムで働いてるあたしには
トレーニングに参加するのは厳しいのだけれど

2つのアサインメントと裁判所訪問などと盛り沢山なので
職場に頼み込んで、今月はパートタイムとして働かせてもらい

トレーニングのトライアルに参加できることになった。

Citizens Advice Bureauには日本人が来ることはほとんどないので
日本語を話せるメリットはないのと言われつつ

トライアル次第では
トレーニングに進めないかもしれないけれど

それはそれで経験になって損な経験ではないわけで。

おもしろそな匂いがぷんぷんしてきた。

あたしのまた、悪いくせ、行き当たりばったりが始まった。

そしてあたしはきっとこの国では
ポーラというひとの下で働く運命なのかもしれない。
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傾倒

2008-07-26 18:49:30 | 青春生き残りゲーム
今のオフィスでは午後の好きな時間に
アフタヌーンティータイムというのがあって
15分コーヒーを飲むことができる。

給湯室のシンクには飲み終わったカップが乱雑に並んでる。

コーヒーを飲むついでに
カップを食器洗い機にぶちこむ。

きれい好きとかではなくて
より長く休憩するためのさぼりの一環。

つかの間のほっとするひとときを終えて仕事に戻ると
インド人男子がやってきて

「キッチンを掃除したのは君なんだよね?」と聞く。

「ああ、ただ食器洗い機にカップを入れただけだけど」と答える。

「さっきマネージャーが、ベトナム人女子に
 『あなたがキッチンを掃除したの?』と、聞いたら
 ベトナム人女子は『はい』って答えたんだよ。
 彼女は『いいえ』って言うべきだった」とインド人男子。

たかだかキッチン清掃の褒賞を得ようとは思わないので

「たいしたことじゃないから、いいよ」と回答。

「いや、僕はマネージャーにあとでこのことを話そうと思う。
 ずるいことをする子を僕は赦さない」とインド人男子。

職場でいかに生きてくかは
まじめに仕事するより
いかにまじめに仕事してるかアピールできることだと思う。

やるな、ベトナム人女子。

そしてあたしにカレシがいるとわかっても
あたしの味方でいてくれるだろうか、インド人男子。
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小器

2008-07-24 19:51:26 | 青春生き残りゲーム
仕事を始めて2週間。

牛乳買ってきて、とか
掃除機かけて、とか

一丁前に雑用もこなしてる日々。

仕事をゲーム感覚で楽しむよにしてる。
脳みそを使わないよに。使わないよに。

たいていインド人男子とベトナム人女子といっしょに仕事をしてる。

インド人男子はMBAを専攻していて、パートタイム。
かなりのおしゃべり。

腋臭がきついけれど
この仕事は数ヶ月してるよで重宝がられてる模様。

ベトナム人女子はあたしと同じフルタイム。
ほぼ同日に働き始めた。

最近ベトナム人女子はあたしに対する小言が多い。

あなたはあたしのマネージャーですかってくらい
あたしに仕事の指示をしてくる。

彼女がキレ者なら、それも受け入れるが
あたしのほうがこの単純な作業でも長けてる自負がある。

個々人の性格の違いなのか
はたまたこれが海外で働く上でぶつかる文化の違いなのか。

憂うべくはただそんなことで心の中にいちいち一物を抱え
それを解消するために毎日NZ$3.20のアイスを貪ってしまう、

あたしの器の小ささで。

幸いなことにインド人男子はあたしにご執心であるし
彼には脳みそもあるので

先日、あたしの小さい器に溜まった膿を小出しに垂れ流してみた。

インド人男子は
ベトナム人女子は少々子どもっぽいところがあると

あたしの期待通りに同意してくれ
大仰な解決策まで提示してくれた。

あたしはただぷはっとどす黒い煙を吐き出しただけで
すっきりしたわけで。

インド人男子は

「気になることがあるなら、礼儀正しく彼女に言うべきだ」と言う。

あたしは一物抱えてでも面倒なことになるより
波風立てずにうまくやっていくほうが楽だと思う。

それもまた文化の違いなのか。

インド人男子のあたしへの好意を知りつつ
もう少しそれを利用させてもらおうかと。
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電車

2008-07-24 19:24:58 | 青春生き残りゲーム
オフィスの真下にある、
行き着けのバーガーキングが先週火事を起こしてしばらく閉店中なので

バーガーキングの横の青空ベンチに座って
覚えたての、けっこう手のこんだ自前サンドイッチを貪っていると

通りすがりの見知らぬおっさんがいきなり話しかけてきた。

ここでごはん食べちゃだめだよと注意されてるのかと思いきや

「君、7時50分A駅発の電車に乗ってる子だよね?
 僕もあの電車に乗ってるんだ。」

と言ってるみたい。

「え、だから?」と思ってるあたしを置き去りにして
電車中年男は行ってしまった。

ナンパだったのだろうか。

15分後くらいに彼はまた戻ってきて

「君は学生かい?日本人?」とまた会話を始めたので

「いや、働いてます。日本人です、あなたは?」

と申し訳ない程度に会話を続けると

「~出身だけど、NZの永住権を持ってるんだ。
 そして(NZの公共交通機関の会社)で働いてるんだ」と

彼が着ているウェアを指差した。

「じゃぁ、また」と言って彼は去ってった。

よくよく考えると
あたしは重大な誤りをここでひとつ犯してることに気づいた。

NZの電車賃は北総線より高いんじゃないかってくらい高い。

あたしがシティに出るまで電車で30分ほどだけれど
片道NZ$3.80かかる。

NZの会社は交通費の支給をしないので
あたしは毎日NZ$7.60の自己負担をする。

ところが学生となると10回券を買えば片道NZ$2.28でいけるのだ。

いつ無職になるかわからないあたしは
7月4日に有効期限が切れた学生証を使って学生用回数券を購入した。

有効期限切れは今のところばれてない。
30代にもなって煙管するなんてみっともないことはなはだしいけれど。

と、ここまでは完全犯罪だったのだけれど

今朝、件の電車中年男をあたしは見かけた。

NZの電車は自動改札というものがないので

電車に乗ると駅員がやってきて行き先を告げると
切符を買える仕組みだ。

毎駅乗客が複数乗ってきて、既存の乗客に紛れるのだけれど
駅員は目ざとく乗ってきたばかりの乗客に課金する。

記録はしてない模様。

ところが先日駅員があたしに課金するのを忘れて通り過ぎようとしたので
あたしは電車賃1回分得したかも、と思いつつ

周りの乗客の視線が気になり
自ら駅員に学生用回数券を差し出したのだった。

これで駅員として課金していた電車中年男が

掃いて捨てるほどいるアジア人の中から
あたしを覚えていたわけがわかった。

善意で自ら切符を差し出したというのに

悪意で誤魔化してる学生用回数券を使いつつ
その駅員に学生でないこと告白してしまった、お痛なあたし。

悪いことはできないものだ。

NZの神からの警鐘に素直に応じて
大人料金の10回券を今日購入した。

たかだか週NZ$11をけちるために
毎回ばれないかと寿命を縮めるのもあほらしいもので。
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