旅する小林亜星

小林亜星情報満載

こんな夜にはこんな読書「愛は、むずかしい」

2006-06-30 01:24:55 | こんな夜にはこんな読書
gogotenjikuが表紙の背中だけで購入即決したという、
花村萬月の「愛は、むずかしい」を借りる。

ほほぅ、よく見ると背中だけでなく
お尻の割れ目まで見える。

少しだけ写ってる髪の毛が
どんな女なのか想像を掻き立てる。

「そして、沖縄の素晴らしさは夜にある。
 重く澱んだ、粘り着くような夜だ。
 貴方は、守宮のちちち・・・と鳴く夜に
 緻密な肌の女とそっと躯を合わせる瞬間の、
 あの気懈さまじりの不思議な昂ぶりを知っているだろうか。」

この本を読むまで
女に生まれたことをこれほど後悔したことはない。
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もたらしたもの

2006-06-30 00:55:45 | 比律賓
フィリピノの友達の中に警察関係者がいて
タガイタイ近くのMOSQUEDA将軍の別荘に招待された。

将軍は警察を引退していて
膨大な敷地の別荘で悠悠自適に暮らしてる普通のおっさんだったが
アロヨ大統領と親しげに写っている写真を見せ自慢げだった。

屋外で振舞われた料理に蝿がたからないよに
テーブルの脇に女性が立っていて
常にハタキを振りまわしていた。

そのハタキから落ちる埃のほうが気になった。

敷地内には母屋からつり橋が出ていて
つり橋の下にはプールが2つとコテージがあって
つり橋の向こう側に渡ると闘鶏飼育場と闘鶏学校が併設されていた。

このご時世にたくさんの鶏が放牧されていて
アメリカから輸入したという血統書付きの鶏がたくさんいた。

ここに鳥インフルエンザが上陸したら大変なことになるだろうと思いながら
ナイフなしの闘鶏をやらせてもらった。

将軍のお付の警官が弾なしの拳銃を触らせてくれた。
緩い。

将軍はしきりにビジネスの話を繰り返していたが
ぽつりと言われた植民地時代についての言葉には何も返せなかった。

「スペインはフィリピンに怠惰を教えた。
 アメリカはフィリピンに技術を教えた。

 日本はフィリピンに残酷さを教えた。」
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馬尼拉という街

2006-06-29 23:56:05 | 比律賓
マニラは何が有名なの?
と聞かれハっとした。

遺跡とか建築とか
これといって有名なものはないのだ。

島々を訪れなければ
本当のフィリピンの美しさは見えないのかもしれない。

あたしは3日間マニラにいただけで
フィリピンの1%も堪能してないはずだ。

マニラの街は
太陽と汗と排気ガスと活気と笑いがミックスされたにほいがして
あたしはそこがマニラで一番好きなところだ。

エアコン付きのタクシーに乗るより
ジプニーやトライシクルに乗って
くしゃくしゃの紙幣を手渡しながら
汗を拭き拭き
風を頬で感じるほうがエキサイティングだった。

マニラ大聖堂やサンチャゴ要塞を訪れるより

職員がいっしょならIDなしに顔パスで入れちゃう外務省や
恐る恐る近づいたアロヨ大統領の住まいや
便座もトイレットペーパーもないサント・トーマス大学のトイレのほうが
よほどマニラの生の匂いがした。

「次はいつ来るの?」と聞かれ
「近々ね」と答えながら
もう来ないだろうと思うのは

フィリピンという国をすっかり知った気になって
世界にはまだまだ訪れたい国がたくさんある、
同じ国を2度も訪れたくないと思うのは

ひとりの男を深く知るより
たくさんの男をちょっとずつ知りたいと思う、
あたしという人間の未熟さに通ずるところがあるのかもしれない。
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敗者

2006-06-28 23:50:27 | 大宮サンセット
第三回itSMFコンファレンスに参加中、
男友達から連絡があった。

「今日トゥインクル競馬行かない?」
彼は行こうかどうしようか迷っていたので
50%くらいの確率で行きそうなひとを誘って
そのひとに運命を委ねようと思ったらしい。

あたしは今日会社で重要な会議があったけれど
何だかモヤモヤしてて会議に出るのもやり切れず
彼の誘いにのることにした。

人生初の大井競馬場は
おしゃれでムーディーではなく
おやじ臭くて活気があった。

ビギナーズラックで大当たりして
競馬にはまるのは嫌なので
当たらなそな3連複2-6-7を1000円購入。
好きだったひとの誕生日を並び替えた馬番。

目の前を走り去る馬・馬・馬。
歓声、怒号。
気持ちよかった。

結果は2-6-3。
お、いい線行ってた。

品達でスタ丼をかっこんだ。

モヤモヤと
会議をズル休みした罪悪感を吹き飛ばしてくれた、
この男友達のタイミングの良さに救われた。

牛すじ串は5人前で売り切れた。
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本能的策士

2006-06-28 00:10:49 | 比律賓
1回の飲みと
1回のランチを共にしたおっさんに
「本能的策士」という称号を頂いた。

本能的策士というのは
既婚男性に都合のいい、
つまり無意識に隙だらけであるということなのかもしれないと思った。

つながる瞬間
いっしょに仕事をしたエンジニア、S(26)に
マニラで会うことになった。

ひとつの仕事をいっしょに完成させたという一体感が
あたしたちの初めての出会いをより興奮させた。

ホテルに迎えにきたSはやや若禿げだったが
笑顔が眩しかった。

ホテルのロビーでしばらく談笑、のつもりが盛り上がってしまい
かなりの時間、談笑。

Sはあたしの話を真剣に聞き
なぜ?を繰り返していた。
あたしが適切な単語を見つけられずに言いよどむと
忍耐強くわかろうとしてくれた。

刺激的なキャッチボールだった。
スマートな男だと思った。

Sは結婚していて
子どもがひとりいるということを知った。
少しがっかりした。

Sはマニラベイの近くのフィリピン料理に連れってくれた。
たまたまマニラ記念日の夜で
間近で打ちあがる心臓に響く花火を
口を開けていっしょに眺めた。

このあとどうする?
飲みに行く?
お酒を買って君のホテルで飲む?と聞かれ

部屋に入れるということは
セックスをすることになるかもしれないと思った。

そしてしてみたいと思った。

セブンイレブンでワインと氷を買い
ホテルに向かう。

向かい合った2つのシングルベッドのひとつずつに腰掛け
話の続きをする。

レストランで
あたしが仕掛けておいた、
「美容室で髪の毛を触られると感じてしまう」
というネタを使って
Sはあたしの髪に触れ
首筋にキスをした。

押し倒された。
期待通りの展開だが
「ゴムがないとできない」と言うと
Sは指のスピードを早めた。

気持ちよくすれば根負けするだろうと思うのは
中国人もフィリピン人も同じみたいだ。

妊娠したらどうするの?
あたしがエイズだったらどうするの?という問いかけに

僕は射精をコントロールできるから大丈夫、
君はエイズでないと信じてる、と答えるのは
中国人もフィリピン人も同じみたいだ。

ホテルの近くのセブンイレブンにはゴムがおいてなく
少々歩いてドラッグストアでゴムを半ダース購入。
世界のオカモトはマニラでも健在だった。

生でしようとしたくせに
ゴムを念のため、と二重にするのには
矛盾だろと思った。

そしてSとあたしは
激しいセックスを静かに4回した。

乳房をなぶるよな乱暴さに
陰核を齧るよな乱暴さに
快感を覚えるあたしはやはりMかもしれない。

お尻の穴を舐められたのも
お尻の穴を舐めさせられたのも
アナルを奪われたのも
初めての経験だった。

オーラルセックスのあとに
ペニスをあたしの顔や耳に擦りつけるよに指示されたのも
初めての経験であり
カルチャーショックだった。

あたしはSを好きだと思ったけれど
異文化をもつ男とセックスすることを
旅行中に現地人とセックスすることを
スタンプラリーや女の勲章のよに扱い
これもひとつの文化交流であり
相手のことを知る短絡的な方法だと考えていることを
悟られないよに意識した。

朝5時にSの嫁からどこにいるの?と連絡があり
Sは帰って行った。

あたしが帰国する朝、
Sはさよならを言いに
もう一度セックスをしに
ホテルに会いにきた。

セックスをしたあと
Sは「Do you miss me?」と尋ねた。

空港に向かうタクシーの中で
Sは急に身をかがめた。

Sの嫁の兄、つまりSの義理の兄は
ドバイで働いていて一時帰国していた。

Sの義理の兄はあたしが帰国する日に
ドバイに向かうことになっていたらしい。

あたしたちのタクシーの前を走っていたのは
Sの義理の兄の車で、
つまり見送りに行くSの嫁も乗っていた。

タクシーの運転手がスピードを緩め
Sの義理の兄の車から離れた。

ニノイ・アキノ空港について
Sとキスをしてさよならした。

今にも泣きそなSを見ても
寂しいと思わなかった。

成田空港について
SにSMSで無事着いたことを告げた。

夜中にフィリピンから国際電話がかかってきた。
電話に出ると
相手は何も言わずに切った。

Sの嫁から同じ番号でSMSが送られてきた。
「あたしはSの妻です。
 Sに会ったのはいつ、どこで?
 Sはあなたのカレシなの?
 Sはあなたを口説こうとした? 
 あたしたちには娘がひとりいて、もうひとり妊娠中なの。
 あなたたちのやりとりを見て本当に不快だわ。」

どうやらSが眠ってる間に
Sの嫁は携帯を盗み見たらしい。

あたしは
Sは大切な友達のひとりで
Sに会ったときには他の友達もいたと返事をした。

Sから「愛している」とメールがきた。
不倫をするなら嫁に気付かせないのが礼儀と思うあたしは
恋愛バロメータの針が振りきれていて
どこか壊れていると不安になった。

左の乳房にキスマークがついていた。
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Thanks God

2006-06-27 00:07:13 | 比律賓
キリスト教の国、
フィリピンから無事生還。

どの宗教も信仰してないけれど
もし神が存在するとしたら

飛行機が落ちなかったことを
スリに合わなかったことを
誘拐されなかったことを
誰も傷つけなかったことを
誰にも傷つけられなかったことを
麻薬の密売人に仕立てられなかったことを

今自分が生きていることを
神に感謝したいところ。
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小生文化交流

2006-06-21 01:40:27 | 中国
今週は中国一週間。

東大に国費留学してる中国人留学生Mさんと
東大食堂で夕ご飯。

東大は数年前に一度仕事で訪れたことがあるだけで
潜入は初めて。
赤門の古めかしさに感動。

和洋折衷でロマンチックなキャンパス。
中国人留学生に日本の大学を案内してもらう変な感じ。

歩くひと歩くひと
皆が皆、天才に見える。

雑然とした研究室でお喋りする。

中国での風俗事情、
ラブホテル事情、
オナニー事情、
初エッチ事情など
興味深い話がきけた。

RADIO FREE ASIAというサイトは
中国国内から閲覧が制限されていることも不思議な感覚。

彼の専門分野である経済については
何も突っ込んだ話ができず。
表面的な話ができる程度に
本1冊くらいは読んでおこう。

両国の歴史認識を比較した上で
それは今後一致することはないですよ、
大事なのは現在と未来のこと、という考え方もやはり新鮮。

創価学会に対するイメージは全体的にいいというのも新しい発見。

人間臭い話が好きだ。
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中国一週間

2006-06-20 02:15:50 | 中国
裸で国交正常化
シャンプーしてたRさんとやっと再会する。

いっしょに国費留学してる、
日本人と交流をしたいというLさんという男性も来る。

あたしはムックさんともうひとり友達を。

話は文化から始まって
政治と密接に絡んだメディア論が中心だった。

大論争になったけれど
あたしは全く自分の意見を言えなかった。

自分の意見を言う以前に
意見の礎になる知識がなかった。

改めて言葉は偉大だと思った。
違う背景をもって生まれた者同士が
考えを交換できる。

でも
たとえあたしが北京語というツールを手にしたとしても
自分の意見を忌憚なく言う力や
自分の意見の血や肉になる知識がなければ
何もならないことに今さら気付いた。

北京語というツールを手に入れる過程では
役立つことが沢山あるだろうけれど。

あたしには情報収集能力が欠けていると思った。
あたしにはひとの話を聞きたいと思う、
強い好奇心という武器があると思った。

Rさんは日本と中国がうまくいくよに
メディアという仕事に携わっている。
その情熱に目頭が熱くなった。

あたしは立派なことは何もできないけれど
靖国神社への首相公式参拝反対を唱えてるだけではなく
中国を知りたい、知ろうと思った。

あたしはあたしの方法で進もう。
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帰る場所

2006-06-19 01:46:54 | 流れ星
「そのカレシがいるから
 アキ男。ちゃんは好き勝手できるんじゃないの?」
と美容師は言及した。

冷静になって考えると
それはすごく的を得てる気がした。

彼という存在が潜在的にあたしの中にはあって
無意識にそれを拠り所にして
あたしは好き勝手できたのかもしれない。

あたしが自分に自信をもって
自分らしく活き活きと生きていられたのは
彼のおかげなのかもしれない。

あたしが鮭なら
彼はあたしが産卵のために戻ってくる、
川のよな大きさを持っている。

あたしは一度大海に出て成長してこよう。
戻ってくるのは同じ川であるといいと思う。
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出戻り

2006-06-18 14:53:21 | ハイファイ・ローファイ
ジョナサンはバイトの出戻りが多いときく。

斯くいうあたしも
大学生のときジョナサンでバイトしてて
社会人になってからも違うジョナサンでバイトした。
実家に帰ってきたよな居心地のよさがある。

金曜に
社会人のときにバイトしてた店の同い年のMGRから電話。

「まだ仕事やってんの?
 我慢強いじゃん。」とMGR。

「まだ結婚してるんですか?
 我慢強いですね。」とあたし。

「東五反田店で働かない?」とMGR。
「そこで働くメリットないですもん。
 ま、いないと思いますけど
 働きたそなひとがいたら紹介しときます。」とあたし。

日曜に
同じ店で働いてた年下くんから電話。
あたしが25歳の大失恋を経験したときに慰めてくれたひとだ。

「今、何やってるんですか?
 いや、ちょっと声でも聞いてみようかと。
 いや、そろそろ結婚でもしたかと思って。」と年下くん。

ときどきクックのフライヤーの胃がムカムカするよな
油の匂いが懐かしくなる。
客席からは匂うことはできない。

ジョナサンには出戻りが多い理由がわかったよな気がした。

そして今日もジョナサンで勉強する。
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